オーディオテクニカAE6100マイク塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたaudio-technica AE6100ボーカルマイクの塗装、本日完成となります。

最初の状態を紹介します。

元々はこの様な状態で、

グリルを外すとそれぞれのリングが取り外せます。

今回は「audio-technica 」のロゴが入ったリング部分は塗らず、それ以外の箇所をホンダ「ビビットブルーP」(カラーコード:B-520P)で塗装を施しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

赤いリングはアルマイト処理された物なのでそのまま上塗りを行っても密着しませんから、#240~#320で足付け処理をした後にプライマーを塗っています。

その他の部分は元々グレーメタリックの塗装が施されているので通常通り#800で足付け処理しています。

同じオーディオテクニカでATW-TS63なるワイヤレスマイクがあるのですが(カラオケBOX等でよく採用されているみたいです)、あのモデルはボディが塗装では無く今回のリングと同じ「アルマイト処理」された物なので、それに塗装を行うのは中々面倒だったりします。

逆を言えばアルマイトは塗装を密着させない程強固な被膜ではあるので、耐擦り傷性や耐蝕性を考えるならそのまま何もしない方が良かったりします。ブレンボのレーシングキャリパーが塗装では無くアルマイト仕上げなのはその為ですね。まああれは使う度に分解→OHが前提なので、美観(塗装)よりも耐久性が優先されるのは当然だと思います。

ちなみに現在のマイク塗装案件は30本くらいを並行して進行していて、メーカーさんや芸能事務所、音響関係企業様などからの御依頼が多く、年度末を越えてから一気に依頼が増えたような感じです。最近だとアーティストさんご自身が色やデザインを決めたい!というケースが多く、内容も大分凝った傾向になっています。

  それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

アーケードコントローラーケース 下準備

先日下塗りのクリアーを塗っておいたアーケードコントローラー筐体の中に装着されるプレートです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

ぱっと見は艶があるように見えますが、

よく見ると元々あったザラザラの梨地が残っていて艶が引けたような感じになっているのが判るかと思います。

その後表面を#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で軽く研磨し、

さらにウォッシュコンパウンドとナイロンブラシで溝の部分を足付け処理します。

最初にも行った工程ですが足付け処理は全ての塗装前(接着前)の行程で必要な作業で、塗装に掛かる費用は塗るだけでは無く、むしろこういった地味な(時間の掛かる)作業に費やされていたりします。中々判り難いですよね。

その後流水とエアーブローでよく洗い流し、乾燥させたらマスキングを行います。尚本体(筐体)の方は水は使わず、ゴミが着いた箇所は#800相当でコシのある研磨剤=トレカットイエローで平滑に研ぎ、その後先ほどと同じアシレックスレモンで足付け処理を行っています。

昔、一緒に仕事をしていた自動車の板金屋さんの多くは「なんで直ぐ剥がすのに綺麗に貼らないといけないのか至極馬鹿らしいし面倒臭い」とマスキング作業が嫌いな人が多かったですが、塗装屋はそれが如何にに大事か(適当にやると後でとんでも無い目に遭うか)良く判っているので、時間が掛かってもこの辺は丁寧にやるようになります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ゼンハイザーE935マイク グリル本塗り

先日お預かりしておりましたゼンハイザーE935マイクのグリルです。ナイロンブラシとウォッシュコンパウドで足付け処理を行いました。

今回はこの様な塗り分けで承っておりまして、さらに「シルバーの部分は艶あり」「白い部分は艶消し」となりますので、今回はまずグリル全体をシルバーの艶ありで塗ってしまいます(グリル下側のリング部分は後日ボディと一緒に塗ります)。

まずは下色として隠蔽力の高いシルバー=具体的にはフォルクスワーゲン社のリフレックスシルバー(カラーコード:LA7W)を塗ります。

続けてメタリック粒子の粗いシルバー=MIX598を重ねます。こちらは隠蔽力が弱いのでそのまま単体で塗るとコート数が多くなって塗膜の強度が落ちてしまう為、隠蔽力の高いシルバーを先に塗っています。

最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

一番下側のリング部分は艶消しのホワイトパールになる為、完全硬化後にそれ以外の部分をマスキングして本塗りを行います。

ちなみにタイミング的にちょっと早いのですが、今回はキャンディーレッドで塗装するマイクがあったのでそれと一緒に塗らせて頂いています。ですのでホワイトパールを塗るのはまだもう少し先になるかも知れません。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

マツダフューエルキャップ 下準備

先日お預かりしておりましたマツダ純正ガソリン用フューエルキャップです。

稼働する脱落防止用リングから下は塗らないのでマスキングをしておきます。またその際、極力隙間が開くよう下側に引っ張った状態で固定しておきます。

表面はザラザラとした梨地なので、#120→#180→#240の手研ぎで研磨します。隙間にもペーパーを通すようにしてしっかり足付け処理をしておきます。

手で持って塗れるよう芯棒に固定します。

よく脱脂清掃し、念のためガスプライマーによる火炎処理も行っておきます。詳しくは以前施工したディーゼル用フューエルキャップの記事で紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

その後は通常通りプラスチックプライマーを塗布し、サーフェサーを塗ります。

サフェはウェットで5コート程を塗っていて、ただし一度に塗り重ねると内部に溶剤が溜まって揮発出来なくなり、塗膜を押し上げて膨らんでしまうブリスターを発生してしまう為、コート間では10分~15分くらいの乾燥時間を設けています(フラッシュオフタイム)。

隙間に入り込むようなイメージでフチまでしっかり塗っておきます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

ちなみにこのまま直ぐに熱を入れると内部に残った溶剤が一気に気化→体積が膨張してやはり塗膜を膨らますブリスターが発生します。そうなると全部剥離して最初からやり直しになる為、どうしても強制乾燥しなければならない場合は(急いでいる場合は)セッティングタイム=低い温度(40℃以下)でまず溶剤分を抜いてから本焼き(60℃)といった感じにします。ただ最近は熱反応だけではなくUV硬化や湿気によって硬化するタイプが出ている為、これに限らず色々な方法で時間短縮が可能になりました。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

オーディオテクニカAE6100マイク 本塗り

先日お預かりしておりましたaudio-technica AE6100ボーカルマイクです。

赤いリング部分はアルマイト処理が施されていて、このまま上塗りを行っても塗膜は十分に密着しませんから、

表面を#320で研磨して足付け処理を行いました。角のシルバーになっている箇所は素地のアルム無垢が露出されているからですね。尚、固定している芯棒が同じ赤になっているのは今回とは全然関係なく、少し前に「レッドアルマイト風塗装」と言う事でキャンディーレッド+艶消し仕上げにした時の塗装が残っているだけです。こうやってみると同じ様に見えるのが面白いですよね。

よく脱脂清掃し、プライマーを塗布します。

グリルの網目部分は通常のペーパーでは細部まで届かないので、ウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)とナイロンブラシを使って足付け処理を行います。一緒に写っているマイクホルダーは別件でご依頼頂いている物で、こちらもペーパーだけでは細部まで届かないので一緒に作業させて頂きました。

ウォッシュコンパウンド後は水洗いで綺麗に洗い流しておきます。

脱脂清掃後、エアーブローをして埃を飛ばしたら本塗り開始です。

まずはベースコートを塗布します。今回は事前にお貸出しした色見本調からホンダ「ビビットブルーP」(カラーコード:B-520P)をご指定頂きました。

ブルーパールが入っているかと思いきや実際にはホワイトパールが2種で、その他青系の原色が3種使われています。

乾燥した時に艶が消えているのはフリップコントローラー(MIX008メタリックアディティブ)が入っているからで、本来の役割としてはメタリック感を強調する為の物ですが、使われている顔料(恐らくはシリカゲル)によって副次的な効果=艶消しになるからですね。艶消しクリアーを塗らないベースコートだけでマット感を出す場合は、これを5%~10%程混ぜたりして使っています。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

1コート目を塗ったら5分~10分くらい乾燥時間を設け(フラッシュオフタイム)、その後表面が乾いたら2コート目のクリアーを塗ります。

自動車ボディのようにエッジが立っていない形状であれば近年流行りの塗装方法=1.5コート塗り=1コート目を薄く塗ってそのまま2コート目を連続して塗る方法で良いのですが、それだとエッジにクリアーが乗り難いので(角のクリアーが薄くなるので)、クリアーの種類に限らずこの2コート塗りを基本としています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!