アテンザパドルシフト塗装 完成

atenza146 先日本塗りを終えていたアテンザのパドルシフトが完全硬化したので組み付けます。手前にあるチューブは接点グリースで、元々タップリ塗られていた物を一部拭き取っていますので元通りに塗っておいてあげます。

atenza143 そして組み付け完了です。大変お待たせしました!

画像でもかなり派手目な色に見えますが、実物はもっと凄くて綺麗です。多分ムルシエラゴのグリーンより色変化が大きいのではないでしょうか・・・。最初の状態も紹介しますね。

atenza114こんな感じで元はザラザラとしたプラスチック素地の状態でした。

atenza148 色はフォードヨーロッパ純正色の「ULTIMATE GREEN09」(カラーコード:9GFE)なる色で、3コートパールとなっています。黒い文字はさすがにこのサイズを塗装では出来ませんのでデカールを作成しています。

atenza147実際に装着されると見えるのは先端の文字の部分だけみたいなのですが、かといってこの状態で見た目が悪いのも嫌ですよね。今回は比較的簡単(?)に分解が出来て幸いでした。

ちなみにこれとは別にご依頼頂いていたシフトパネルのスモーク塗装は先に完成しておりまして先日紹介もしております。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度も当店をご利用頂き有難う御座いました!(今回で5回目くらいでしょうか・・・笑)。

アテンザパドルシフト 下地~デカール~本塗り

atenza133 こちらもお待たせしました!マツダアテンザのパドルシフトは無事本塗り完了しましたのでご安心下さいませ。ちなみに紹介していませんでしたが「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」の下地作業はお盆休み中にやっておきました。

atenza134 脱脂後には念のため火炎処理を行い、プラスチック用のプライマーを塗布したら2液ウレタンのサフェーサーを5コート程塗装します。

atenza135 しっかり熱を掛けて完全硬化させたら空研ぎ#400→水研ぎ#600~#800で平滑に研ぎ出します。成型時のウネリが結構あるので小さい木片を当て板にして平滑且つ滑らかな曲面になるよう仕上げています。

atenza136 そして改めてマスキングをしなおし、本塗り開始です。黒い部分はプラスチック素地が露出しているのでプラスチックプライマーを塗っておきます。

atenza138 今回ご依頼頂いている塗色はFORD (Europa) の「ULTIMATE GREEN09」(カラーコード:9GFE)で、手前が最初に塗るベースカラー、奥がその上に塗るパールカラーです。所謂「3コートパール」で、奥の色には隠ぺい力が殆ど無く透けて手前のグリーンが見えるという訳です。塗るのもそうですが色を作る手間もあるので当然ですが通常の色(2コート塗装)より割高になります。

atenza139 ベースコートの塗装が終わったら十分に自然乾燥させ、クリアーを塗る前に「デカール」を貼り付けます。

atenza140 少し前に散々デカール貼り付け業務を行いましたからかなりスムーズに行きました。デカールの接着には専用のマークセッターと、さらに前回試して良好だった酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接着剤(木工用ボンドって言えって感じですか)を併用しています。マークセッターだけだと水で再剥離しますが木工用ボンドだとしませんから、2:1などの浸透性(遅乾性または遅硬性)のあるクリアーだとやっておいた方が良いと思います。

atenza141 そして再びブースに戻り、クリアーを塗って本塗り完了です。パールが浮いたような感じで、なるほどこれは2コートじゃ表現出来ない色味ですね。

atenza142念のためクリアーは最初は控えめにし、その後もいつもより抑えながら、ただし2コートのところを合計3コート塗っています。デカールも何ら問題無く良い感じに仕上がっています。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

アテンザ パドルシフト ロゴ デカール作成

atenza47今日は怪我の療養の為に現場作業は控えておきましたが(と言うか今日はまだ夏休みな気が・・・)、何だかんだ現場作業以外にも一杯やる事があったので結局いつも通りの一日となりました。いやはやまあ有り難い限りです。

画像は先日も紹介したアテンザのパドルシフトで(ハンドル操作をしながらシフトチェンジが出来ると言うアレです)、塗装する事によって既存のプリントは消えてしまいますから、予めそれをデータ化しておき、オリジナルのデカールを作製して元のように復元します。

ちなみにハドルシフトの色は FORD (Europa) の「ULTIMATE GREEN09」(カラーコード:9GFE)で、デカールの色は「黒」で承っております。ベースカラーはグリーンの3コートパールですね。

atenza130 デカールの作製はモデラーの世界では有名なALPS社のドライプリンターです。家庭用プリンターでは通常は不可能な白の印刷や箔調のメタリック印刷などが可能です(ただ最近レーザープリンターのトナーに蛍光白を使うという猛者プリントキットが出たとか・・・)。

atenza131 インクは昔ながらのインクリボン方式なのですが、幸いな事にプリンターを何台か買っている内に付いて来た物が一杯あるので当面は大丈夫そうです。リキッドタイプな顔料系インクのようにインクが固まったり詰まったりするような事が無いので古い物でも普通に使えるのがこれの良い所です。もうこれだけで一財産ですよ・・・(惚)。

atenza132そしてこんな感じでプリント完了です。白や色物の場合は下が透ける場合があるので2~3度刷りをする事もありますが今回は黒なので一回のみで、それに光沢クリアー(これもインクリボン)をコーティングして耐久性を高めてします。またデカール専用のシートには予め足付け処理&脱脂を行って定着を良くしています(これがとても良く効くのですがメタリック系だとペーパー目が出るので注意は必要です)。

ちなみに使うのはこの内の一個だけで、沢山擦っているのはこの中から一番出来の良い物を使う為です。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々御待ち下さいませ!

アテンザシフトパネル スモーク塗装 本塗り

atenza124 こちらはパドルシフトと一緒にご依頼頂いているマツダアテンザのシフトカバーパネルで、「標準濃度」のスモーク塗装で承っています。ちょっと早いですがタイミングが良かったので今回一緒に本塗りしました。

atenza126 オーナー様のご希望としては、「 汚れが付くと拭いてしまうせいで、現在薄い擦り傷がついています。スモーク塗装で質感を高め、クリスタルクリアーで仕上げてもらったらかなり綺麗なままキープできるのでは?と思った次第です。」との事でして、実際どうなるのかは私にも判らないのですが、確かに既存のアクリル樹脂はとても柔らかく傷が付き易かったようなので、是非今回の塗装でこれが改善できればと思う次第です。

atenza125ちなみにアクリル樹脂でも柔らかかったり固かったりする物があるようで、ベンツのテールランプは明らかに傷が付き難く、他のテールランプ(例えばインプレッサなど)と一緒に足付け作業をしているとまるで違う素材かと思うくらいです。もしかしたら成型時の造り方に違いがあるのかもですね。

今回一緒にご依頼頂いてるパドルシフトの方はこれからとなりますので、そちらが完成次第一緒に紹介しますね。どうぞもう暫くお待ち下さいませ!

アテンザパドルシフト デカール文字作成

atenza45 先日分解が完了したマツダアテンザの純正パドルシフトです。素地がザラザラとした梨地なのでそれを平滑にする下地処理を行わないといけないのですが、その前に後で再現するプリント文字をデータ化しておきます。

atenza46 プリント文字の位置については画像として何枚も撮影していますが、こんな感じにパドルシフトの形に合わせたマスキングシートに直接位置を記しておく事がとても有効です。画像だと曖昧になってしまう水平もこれなら簡単に出せますからね。

atenza47 そして文字をデータとして作り、とりあえずコピー用紙に印刷して元の物と比べてみました。一見なんて事は無いのですが、これでも結構手を加えています。

一応文字色はまだ保留中で、そちらが決定次第デカール作製専用のドライプリンターで印刷したいと思います。何よりこれでこの文字が消えても大丈夫ですから、これでようやく下地作業が出来るのです。

実は少し前に、新車の自転車フレームを「既存の塗膜は全部剝がし、元のデザインの通りにハイクオリティな状態で元通りに塗装して欲しい」と言う御依頼を承っていまして、ただ実はそういった作業は結構大変な事なのです。

既存の塗膜を剥がしてしまうと元のデザインは目前から消えてしまう訳でして、かといって撮影して画像で残すくらいでは参考程度にしかなりませんから、ロゴの形や位置は勿論、2トーンカラーのデザインや配置まで全てミリ単位で一旦データ化し、実物の無い状態から資料だけで元の通りの実車のカラーリングに戻すような作業なのです。まさに試作車を作るような感じですかね。本当に大変でした・・・。

ちなみに何故そんな事をしたかと言うと、既存の新車塗膜は仕上がりが悪く(・・・)、かといってそれを塗り直してしまうとそこの自転車屋さんに出入りが出来なくなってしまう(!?)と言う理由から、そのフレームを見てそこのお店の人(多分それを塗った方)が見ても、塗りなおした事が判らないようにする必要があったのです。何だか凄い世界ですよね(怖)。

atenza48そしてこちらはスモーク塗装で承っておりますシフトパネルです。素材はテールランプ同様アクリル樹脂で、次のテールランプの塗装のターンと一緒に本塗りをする予定です。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々御待ち下さいませ!