フェラーリ430リモコンキー 下準備

先日お預かりしておりましたフェラーリ430純正リモコンキーです。

全体的に傷があるのと、この型の塗装は新品時から密着性が悪い物があるので一応全部剥がしておきます(今回の塗装はちゃんと密着していました)。

最初は#120のダブルアクションサンダーで大まかに塗膜を剥がし、その後#180→#240の手研ぎでラインを整えつつ残った塗膜を削ります。

ペーパーが入り難い箇所はナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)を使って足付け処理を行います。

被塗面が親水性になって、この後に塗るプライマー・サーフェサーがしっかり食いつくようになっています。

よく脱脂清掃し、手で持って塗れるよう芯棒に固定します。

溝にサーフェサーが入ってしますとボタンのゴムが嵌らなくなってしまう恐れがあるので、丸めたマスキングテープを隙間に摘めてサフェが入らないようにします。

同じくこちらの七宝エンブレムが入る部分にも壁を作っておきます。

鍵本体もカバーが当たる面には極力塗料が着かないようにします。

ただし素地は荒れているので、見える部分にはしっかりサフェを塗るようにします。

フチまでしっかり塗れるように固定しています。

念の為最初にガスプライマーによる火炎処理を行い、

その後プラスチックプライマー→サフェーサーとなります。

サフェはウェットで5コートくらい塗りました。

今の時期(雰囲気温度30℃)だと指触乾燥も早いですが、一度に厚塗りするとブリスター等のトラブルが起こるので、コート毎に10分~30分くらいのフラッシュオフタイム=乾燥時間を設けています。

待ち時間の間には別の案件=今回の場合は企業様からご依頼頂いているワイヤレスマイク2本の下地処理を行っていたり、この時期は一旦二階事務所に戻ってメールの返信などをしています。工場一階は本塗り以外はクーラーを点けないので、空調服や水冷ベストを着て作業しています。

サフェが4コート程まで終わったら溝に挟んでいたマスキングテープを外し、最後の1コートはフチ(角)までしっかり塗ります。

こちらも同じくですね。

鍵本体は最後のコートが終わったらフチのマスキングテープを剥がしておきます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダスーパーワンフロントグリル塗装承ってます

先日到着しておりましたホンダの新型EV自動車Super-ONEのフロントグリルです。こちらのオーナー様は以前テスラのハンドルカバーをご依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂き有難うございます!

御依頼内容はホンダ「クリスタルブラック・パール」(カラーコード::NH731P)への塗装で承っています。

また今回は「真ん中のエンブレム部分を埋めてフラットに」「「運転席側の普通充電口扉を埋めてフラットに」といった作業も承っています。

既存のホンダエンブレムは取り外し、

フランジ状に凹んだ部分と穴をエポキシ系樹脂で埋めるような作業となります。

充電口扉はグリル本体と別部品となりますので溶接し、その後同じようにエポキシ樹脂で溶接跡を均し、最終的にはパテとサフェでラインを整えるようにします。

ただし今回の素材はPP=ポリプロピレンですので、通常の溶接方法では上手くくっ付きませんから、専用の溶接機を使っての作業になるかと思います。ただこの機器は当店にはありませんので外部委託での作業となりますが、幸いにして当工場がある大田区には多くの樹脂加工会社があるので、対応してくれる所を探そうと思います。

素地表面はザラザラとした梨地なので、全体を「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった作業で下地を平滑にしてから上塗りを行うようにします。またクリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で承っています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。実作業はかなり先になりますが、まずは外注依頼の為に分解作業だけ行っておこうと思います。

改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

自転車用カーボンホイール 本塗り

先日二回目の本塗り準備を行っておいた自転車用HED製20インチ(406)のカーボンホイールです。

少し時間が空きましたが、その間に壁に貼ってあるビニールに専用の粘着剤などを塗ってゴムや虫が着かないよう準備しておきました。

最初の本塗りではぶつ切りマスキング部に黄色いクリアーラインテープを使っていましたが、

今回は径に合わせて円形のデータを作成し、予め曲線状の形にしたマスキングシートを作成しています。

これを最初に塗った白を覆うようにして貼り付けています。

まずはベースコートの白を塗布します。

今回は出来るだけ真っ白にと言う事で、スタンドックス原色の白=MIX570を単体で使用しています。

原色単体で使うデメリットとしては非常に隠蔽力が弱いという面があるのですが、元々白で下塗りをしているのでそれも問題なく少ないコートで済んでいます。

そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で、軟化剤を10%添加しています。

フチのマスキングシートを剥がしました。

クリアーは2コート塗っていて、ただ軟化剤が入ると指触乾燥が極端に長くなり、その間にゴミの付着の可能性も高くなりますから、本塗り前にはブース内の清掃もかなりしっかり行っておきました。

ぶつ切りマスキング部はガタガタにならず綺麗に仕上がっているのが判るかと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日恒温器で50℃120分くらいの熱を掛け、さらに工場天井裏スペースで保管して50℃程の熱を数日間かけ続けるようにします。

軟化剤が入ると指触乾燥は勿論完全硬化(締まりきり)にも時間が掛かるので、通常より時間が掛かるかも知れない事はご了承くださいませ。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

SHURE BETA58Aマイク塗装承ってます

先日到着しておりましたシュアBETA58Aボーカルマイクです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

御依頼内容はグリルを除くマイク本体への塗装で、予め色見本帳をお貸出ししお好みの色を選んで頂きました。

また今回ロゴ入れも承っていますので、作成したイメージイラストもご案内いたします。

ただ今回はロゴは出さないで欲しいとの事ですのでそちらは省いた内容となります。

また今回ご希望されているロゴは線が細いのでマスキングによる塗装での作業は難しく(綺麗に仕上がらない可能性が高く)、ですのでデカールでの施工にしようと思います。

尚、マイク下部は地面に対してロゴが水平で、この場合円錐形による歪によりロゴが真っすぐだと曲がってしまいますから、予めデータ上で円弧3%で逆側にカーブさせておくようにします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ゼンハイザーE945サンプルマイク塗装

以前作成していたフルカラーデカール仕様のゼンハイザーE935マイクですが、

今回新たなタイプのデカール用紙を入手されたとの事で、前回もお世話になった印刷屋さん(斬字屋さん)に新たなデカールを作成して頂きました。

斬字屋さんでは現在それを使った無料テスターを募集していますので、宜しければ以下リンク先のポストを御覧頂ければと思います。

https://twitter.com/O68fgcUBZDlrEnr/status/2080869978677649826?s=20

前回作ったサンプルはE935を使いましたが、今回はこちらのE945となります。当時は16,000円くらいで購入出来ましたが、その後円安が続いて今は2万円を超えてしまっています。

デザインは前回と同様ですが、

今回は下地の白を、既存のフォルクスワーゲンキャンディホワイト(LB9A)から「原色の白」=STANDOX MIX570で、さらにその上に蛍光白(顔料+MIX599)を重ねました。より白の発色が良くなるようにですね。

新しいデカール用紙は前回の物よりも薄くて良いのですが、事前に端材で試してみたところ全然伸びなく、今回のような3D曲面がある物への貼り付けは正直かなり難しい(絶対無理!)と思っていたのですが、デカールを柔らかくする為の液剤(ソフトナー)を使う事で何とかこれをクリアしました(それでも3時間くらい掛かりました…)。

何より印刷がとてもしっかりしているので、デカール表面にかなりのストレスを掛けてもインクが全然剥がれない!という事に助けられました。

その後しっかり乾かし、グリルと本体を別けた状態で一回目のクリアーを塗りました。

今回は下地の白が前回よりも明るいので、色味も発色が良くなっている筈です。

ただ蛍光顔料はクリアーを塗り重ねる内に紫外線が通らなくなり、蛍光の効果が無くなってしまうのがネックではあります。

今回は前回と違う雰囲気にしたかったので最後は艶消し仕上げにしようと思っているのですが、艶消しクリアー中に入っているシリカゲルがさらに紫外線の透過を妨げてしまうので、どうしようか悩み中です。

ゼンハイザーのE935、E945はグリル下部がマイク本体と繋がるデザインになるので、それぞれ組み合わせた状態で絵柄を繋げないといけないのが難しい所ですかね。

この後クリアーが完全硬化したら表面を研磨してデカール継ぎ目や皺等が出来た箇所を均し、もう1~2回クリアーを塗る予定です。

通常の業務(ご依頼品の塗装)も相変わらずやりきれない程溜まっているのですが、逆に暇な時だとこういったお金にならないサンプル作成的な作業は出来ないので、日中の業務が終わってからや、本来休みの筈の土曜日(殆ど休んだ記憶が無いですが笑)を使って色々とやらせて頂いています。

他に現在は以前からご要望の強かったメッキ調塗装&真空蒸着メッキ(こちらは外注依頼)も行っていて、こちらも進行次第紹介したいと思います。