アテンザフロントグリル&ロアグリル 本塗り

atenza37 こちらもお待たせしました!と言うか一緒に御依頼頂いているウィンドウスイッチパネルなどに関してはまだ全然でして、ただこちらだけ先に進行していましたのでエリシオンのフロントグリルと一緒に先に本塗りとしました。他の部品も既に作業は着手しておりますのでもう少々お待ち下さいませ。

下地処理はエリシオンのフロントグリル同様、指とヘラを使って全体を足付け処理します。エリシオン程では無いにしてもこちらの方がサイズは大きいのでやはりと言うか大変で・・・。まあ仕事ですからね。

atenza38 そして本塗り完了です。こちらはマツダ純正色の「ジェットブラック」(カラーコード:41W)で、一見すると黒に見えますがブルーパールやホワイトパールなど色々入っています。

atenza39 フロントグリルのような部品を綺麗に塗るコツは「裏から」が基本で、表側からだけでここまでの肌を作ろうとすると大抵は垂れてしまいます。垂れは「塗り過ぎ」で起こる訳では無く「流れが止まる」事で発生するのです。最後まで垂らしてしまえばそれは垂れでは無いですからね(勿論ケースバイケースですが・・・)。

atenza40 そしてバンパーグリル(ロアグリル)も本塗り完了です。先程の巨大なグリルに比べればこちらの方が難易度は全然低いです(麻痺しているだけかも知れませんが・・・)。

atenza41これもやはり裏側から塗っています。技術的に難しいと言うよりはとても塗り方が面倒で、単に一方向から塗るだけでは「柱」が邪魔をして綺麗には塗れません。スプレー塗装はちょっとした邪魔な物があるだけでその部分には塗膜が付かないので(びっくりするくらい正直に結果が出ます)、裏側から四方八方に塗ったら続けて表側も同じように多方向から塗らないと綺麗には仕上がらないのです。ゆっくりやっていると肌が馴染まなくなるので実はかなり忙しい塗装になっています。

私は使った事はありませんがもしかしたら粉黛塗装のような静電塗装ならもう少し楽なのかも知れませんけどね。電気的に膜厚の数値をセットして後は塗るだけ・・・なんて夢のような塗り方です(そんなに甘い訳は無いでしょうけどね。そもそも金属しか出来ないと思いますし)。

それではこちらも完成次第改めて紹介させて頂きますね。一緒に御依頼頂いている他の部品も順次紹介していきます。もう少々お待ち下さいませ!

ホンダエリシオンフロントグリル 本塗り

elision5 先日塗っておいた下塗りが完全硬化しましたので再度全面を足付け処理します。結構(と言う以下かなり)大変な作業なので塗装屋さんなら気分が悪くなるかと思いますが・・・。それでもサフェーサーを研ぐ事に比べればかなり現実的ですから、とにかく手を動かして2時間くらいで終わらせるようにします。

elision9足付け処理が無事終わりいよいよ本塗りとなります。ちなみに本塗りの前には脱脂清掃が必要ですが、この形をいつものようにウェスを使って脱脂をするのは大変です(と言うか限界が・・・)。ですので今回も下塗りの時と同じくスプレーガンに脱脂用の溶剤(シリコンオフ)を入れて上から下に洗い流してしまいます。下には再利用する為の缶を受け皿にしておけばまた何かの時に使えますしね(ステッカーの両面テープを剥がす為の浸け置き用など)。

elision8そして本塗り完了です。お待たせしました!やはりと言うかこの形を塗るのは中々大変で、もう技術と言うよりは体力勝負の我慢比べみたいな感じです。

elision6実は見える箇所は網目のところだけなのでこんなに全体的を艶々に仕上げる必要は無かったりします。実際一回目のクリアーは余計なところには塗っていません。

ただオーナー様にはこの状態でお渡しする訳ですから、いくら着けてしまえば見えないからといってもやはり綺麗になっていた方が宜しいかと思いますので、一応全体的に艶があるようには仕上げています。「どうせそこは見えませんから」とか言われてもちょっと嫌ですよね。

elision7貫通した穴の箇所は裏からも塗っているのでさほど難しくはありません。塗り難いのは行き止まりの箇所で、塗装屋さんなら判ると思いますがこういった箇所はエアーと共に塗料が跳ね返ってしまうので奥まで非常に塗り難いのです(ガサつくか肌が荒れます)。

対処方法としては、使うガンは跳ね返りが少なく塗着効率の良い低圧ガンを使い、さらにエアー圧を絞ってガン距離をこれでもか、と言うくらい近づけます。ただし距離に対して塗料が出すぎると塗膜がウニュウニュとなりますから(判りますよね・・・)そうならない運行スピードが必要で、さらには多方向からのスプレー(8方向です)で肌が均一になるように対応します。自分で打っていてちょっと気分が悪くなりますが(苦笑)、慣れればそんなに難しい事ではありません。まあ実際は材料のお陰と言う事もあるんですけどね。良いクリアー(高いクリアー)はレベリング性能が全然違いますので。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きます。ちなみに交換する時期は6月では無く「6ヶ月先」の勘違いでした。失礼致しました・・・!