Ferrari 430 Remoto Key

 フェラーリ430の純正リモートキーです。塗膜と素地との密着が悪く、ストレスが掛かっていた箇所は塗装が剥がれてしまっています。

 また黒い部分にはラバー塗装が施されていて、ここにも多数の傷と、加水分解の為か表面がべた付いています。

 まずは全体を分解します。

 既存の塗膜を削り落とし、

 良く脱脂清掃したらプラスチックプライマーを塗布します。

 続けてサフェーサーを塗布し、この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

その後サフェーサーを砥いでラインを整え、

 台にセットし、

 ベースコート→クリアーを塗装します。

 黒い部分もパネルと同様、フェラーリ純正色のロッソコルサ(カラーコード:300)でご指定頂きました。

 その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、さらに数日寝かした後に組み付けを行い完成となります。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」を使用していて、こちらは通常使用するクリアー(同STANDOX社のイージークリアー)に比べ、高美観・耐UV効果・耐擦り傷性・耐薬品性などに優れたクリアーです。別途オプションで変更が可能です。

 今回の塗装は下地からやり直している為、新品時のような塗装の剥がれ方はもうしません。

フェラーリのリモコンキーは。新品を買うとなると数十万円&数か月待ちとの事ですので、傷が酷い場合には再塗装もご検討頂ければと思います。

Handrail Bases & Screws

 先日よりお預かりしておりました手摺用の土台部分3個と、それらを固定する為のネジ18本です。艶ありの黒でご依頼を頂いておりました。

スクリュービスの方はネジ穴が多少舐めっていて、表面盛り上がった状態になっていた為、

 表面をダブルアクションサンダー#120で研磨して平滑にし、

 サンドブラスト処理を行いました。右側のビスは未使用品だったのでそのままの状態でブラスト処理を行います。

 ブラスト作業完了です。ちなみに表面だけであればサンダー等によるペーパー掛けで良いのですが、使用を考えるとドライバーを挿し込む+の穴の中まで足付け処理を行いたい為、サンドブラストを使用しています。

 その後良く脱脂清掃をし、

 プライマーを塗布します。こちらはこれで錆びる恐れが無い為、一旦埃の付かない場所に保管しておきます。

 手摺の土台部分はプラスチック製で、素材はPA(ポリアミド=ナイロン樹脂)、それに20%グラスファイバーが練り込まれています。

これを先ほどのネジと同じようにサンドブラスト処理してしまうと、表面が毛羽立って素地が荒れ過ぎてしまう為、こちらはペーパーとスコッチブライト、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。

 よく脱脂清掃後、まずはプラスチックプライマーを塗布し、

 続けてサフェーサーを塗布します(特に記述が無い限りサフェは2液ウレタン、STANDOXのシステムフィラーです)。

 その後60℃40分程の熱を掛けてサフェを完全硬化させ、全体にドライコートで黒を塗ります。これは研ぎ忘れを防止する為の「ガイドコート」です。

全体を#600→#800で水研ぎし、最後に当たりの優しい(研磨粒子が均一な)布製の研磨副資材(アシレックス)を使ってペーパー目を均します。

よく脱脂清掃し、素地が露出した個所には再度プラスチックプライマーをスポット的に塗布しておきます。

 ベースコートの黒を塗り、クリアーを塗って本塗り完了です。

 面積自体は小さいのですが、形がイビツだったり、塗装する面が多面に及ぶ場合にはその分塗装費用も上がる傾向にあります。

 ネジも同じようにして本塗り完了です。

 その後60℃40分程の熱を掛け、数日寝かしたら完成となります。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 側面は完全な平滑では無く、多少窪んだような形状になっています。裏側を見ると骨のある部分なので、マセラティのリモコンキーカバーと同様、成型時に樹脂の体積が目減りして引っ張られるような感じになるのでは、と思っています。

 裏側は見えませんが、固定した時に隙間が空いても素地の色が見えない様、裏まで周り込む様にして塗装しています。

 ネジが当たる個所はその圧力と捩じれから塗装が剥がれてしまう事は避けられませんが、間にプラスチック製のワッシャーを入れたり油を塗ったりする事でそれらは軽減出来ます。

ドライバーは実は色々種類があって、物によってはピッタリと嵌るようになる為、その選択を間違えなければ塗装は簡単に剥がれないで締められると思います(以前同じようにしてネジを塗装した物を取り付けた業者さんは、かなりのトルクで締めても塗装は剥がれなかったと御報告頂いております)。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

Cartier Pens

カルティエ・サントスのボールペン、胴軸部のパーツです。元々何かしらの塗装が施されていたと思いますが、オーナー様自ら剥がしてのご依頼となります。

 そのままだと塗料の食い付きが悪いので、表面をペーパーで荒らしてこの後に塗るプライマーの密着性を高めます。

まずはプライマーを塗り、

 サフェーサーを塗布します。

 60度40分程の熱を掛けてサフェ―サーを硬化させ、表面を研磨して平滑にします。 色を準備します。

各色は自動車のボディーカラーでご指定頂き、さらにその内の何色かには透過性の塗装=キャンディーカラーを塗り重ねる3コート塗装で承りました。

 キャンディーカラーは通常の2コート塗装では得られない色の深みなどを表現出来ます。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承りました(オプションで変更可能です)。

本塗後、60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。左にある四角い色板が「ベースカラーのみ」の塗装で、右側のミニカー型の色見本がそれにキャンディーカラーを塗り重ねた塗装です。中央にあるパイプの一番右の濃緑のみ通常の2コート塗装となります。

 それぞれ判り易い様に並べてみました。四角い板はキャンディーカラー無しの2コートメタリックとなります。

 キャンディーカラーを塗り重ねた方が色に深みが出ているのが判ると思います。

 赤も通常のソリッドカラーと違い、透明感のある色味となっています。

高品位なクリアーとの組み合わせで、レーザービームのような質感にも見えます。

後日オーナー様からコメントも頂けましたので以下に紹介をさせて頂きます。

「使うのが勿体ないくらいの綺麗な仕上げでビックリしました。
私も黄緑の綺麗さにとても気に入りました。
このボールペン軸はカルティエ・サントスの物なのですが、黒・紅・群青・深緑しかシリーズになかったので「モンテベルデ社」のカラフルな替芯を使おうにもリフィルの色とボディーの色が合わないので悩んでいたところに小物を塗装して頂ける会社がある
ことを知りお願いしたものです。
元々は黄緑のみをお願いしようと思っていたのですが他の色も一緒のクオリティーで塗装して頂いた方が統一感があってよいかなぁと思ってお願いした次第です。なので黄緑の綺麗さには驚きました。同じように「ビームサーベル」と称された水色も大変気に入りました。(どれも予想以上で気に入っているのですが)
」


仕上がりを気に入って頂けたのか、さらにその後こちらの5本をご依頼頂ける事となりました。

 二回目にご依頼頂いたのがこちらの5色で、

ボールペン塗装元々お持ちだった純正塗装品と併せ、後日こちらの画像を送って頂きました。

その時に頂いたコメントも紹介させて頂きますね。

「商品を受領いたしましてから1ヶ月が経ったので組み立てを行いました。
素人の携帯での撮影なので綺麗に撮影できておりません。せっかく綺麗に塗装して頂いたのにすみません。

1.jpgは今回塗装していただいた本のみです。
2.jpgは前回塗装して頂いた分と正規品(左から2番目の赤、11番目の青、13番目の黒、14番目の銀、15番目の金)です。

当初は小物を塗装して頂ける業者さんがなかなか見つからなかったので、自分で塗装しようかとも考えていましたが、こうやって並べてみると改めて塗装を頼んで良かったと実感してます。本当にありがとうございました。」

こちらこそこの度のご依頼、誠に有難う御座いました!

HONDA H22A Engine cover

 ホンダのH22Aエンジンヘッドカバーです。純正の新品状態で、黒の結晶塗装が施されています。

 ホンダ系エンジンヘッドカバーの結晶塗装は比較的剥がれ易く(逆にシルバーに塗られている物は剥がれ難いです)、廃シンナーを再利用して貯めた溶剤槽に浸けておくと上記のように綺麗に塗膜が剥がれてくれます。剥離剤やサンドブラストは必要ありません。

 ただしそのまま塗装すると新車時と同じように塗膜が密着しませんので、化成処理の方法としてリン酸を使って素地調整を行いました。全体的に黒くムラっぽいのはリン酸によって不導体被膜が形成され、この後に塗装するプライマーの密着性を高めます。

 全体にプライマーを塗り、

 結晶塗装の青を塗り、140℃程の熱を掛けると結晶目が現れます。

 塗り方が悪いと結晶目にムラが出来てしまう為、凸文字部分などは全方向からスプレーするような感じで塗っています。

 その後凸文字部分を研磨して光らせて完成となります。

 凸部を研磨した個所へのクリアー筆塗りはサービスで承っております。お気軽にご用命くださいませ。

 プラグホールやボルト固定部は、腐食が出ていたりサンドブラスト処理を行った場合にはプライマーの塗装と艶消しの黒を薄膜で塗るようにしていますが、新品で綺麗な状態の物は今回のようにアルミ素地を残すようにしています。

 結晶目を近くで見るとこのような模様になっています。

そう言えば装着される車両はてっきりアコードかと思っていたのですが、どうやらその後の情報で4型プレリュードに装着されているらしいです。

PEUGEOT 308 Tail Light

 プジョー308の純正テールランプです。

 サイズが大きく、赤と言うよりかは「朱色」のような派手な色味になっています。今回はこれを「純正のように」と薄目のスモーク塗装で承りました。

 土台部分をマスキングし、レンズ表面を#800~#1300相当の番手で足付け処理を行います。

iPadに写っているテールランプは以前ご依頼頂いた同型の物で、その時は「薄目」の濃度で行いましたが、今回はこれよりも薄い「極薄目と薄目の中間」の濃度にします。

プラスチックプライマーを塗り、適正な濃度になるようスモークの含有量を調整しながらベースコートを塗り重ねていきます。

 濃度が決まったらクリアーを塗って本塗り完了です。

 その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、磨き処理を行って数日寝かしたら完成となります。

 クリアーは高品位なタイプのSTANDOX「クリスタルクリアー」を使用しています。

 スモーク塗装はキャンディーカラーの一種である為、見る角度や環境によって濃さが違って見えるのが特徴です。

 その後オーナー様から画像とコメントを送って頂きました。上の画像は塗装前の状態です。ノーマルの状態はテールランプが派手過ぎるのが判ると思います。

今回のご依頼では「純正に見えるようにしたい」との事でしたので、スモークが濃くなり過ぎないように注意しました。

オーナー様からは、「取り付けできました!バッチリいイメージ通りでした。ありがとうございました。」とのコメントも頂きました。

こちらこそこの度もご贔屓頂き有難う御座いました!