オークリーサングラスフレーム 色確認

先日お預かりしておりましたOAKLEYレーシングジャケットのフレーム2点です。

今回こちらへの塗装でご希望されている色が 「OAKLEY チームオレンジ」との事で、ご用意頂いた画像を参考にして色見本を幾つか作ろうと思っていたのですが、GW以降とにかくご依頼が多くなってしまい、中々時間が取れなくなってしまったので、

「チームオレンジ」モデルのテンプルキットを購入しました。

色の見本としてだけ使うには安くはない物ですが、やはり何かしら指針となる物が欲しかったんですよね。

ゴムの部分だけの安い物も売っていたのですが、それらは正規品なのかどうか怪しく、そもそもそれだと塗装では無く着色樹脂なので、今回ちゃんとしたショップさんから塗装された物を用意した次第です。

この耳に当たる部分は着色ゴムなので色見本としては使えず、

なので今回はこちらの「O」のロゴ部分の色を参考にします。かなり小さいですが、何もないよりは絶対良いと思った次第です。

とりあえず以前作成した蛍光色の色見本から、オレンジ100%のを取り出します。

今回新たに用意したオークリーの色と比べると、大分黄色いのが判ります。オーナー様もプラモデル用の蛍光オレンジを見て「チームオレンジの色はもっと赤い」と言っていたのがこれを見るとよく理解出来ます。

と言う訳で、今回はこのロゴマークの色を参考に色を作っていこうかと思います。

まだ少し時間が掛かりそうですが、作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

オークリーサングラスフレーム塗装承ってます

先日到着しておりましたOAKLEYレーシングジャケットのフレーム2点です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容としては2本とも同じ仕様で、

フロントの下部を「艶消しのガンメタ」で、それ以外の部分=フロント上側と左右テンプルを、 「OAKLEY チームオレンジ」の近似色とした「艶ありの蛍光オレンジ」で承っています。それぞれ頂いた画像を参考にした近似色で対応いたします。

左右テンプルに着いているオークリーのロゴ「O」は何もせずシルバーそのままの状態とし、ただしその下側前方、フロント下部と上部とを固定する丸いシルバー色のボルトの頭(表側のみ)は「艶消し黒」で承っています。

オークリーのフレームは分解が難しくて塗装の対応が出来ない物もありますが、今回の型は比較的簡単だったのでその点は問題はありません。

素材はオークリーの特許素材「O Matter®」との事で、触った感じでは塗料の密着性も悪く無さそうですが、念のため作業前に密着性テストも行っておく予定です。

こちらがフロント下部のパーツで、艶消しガンメタとなります。オーナー様曰く、肌に触れる部分(下部内側)が色落ちしやすいとの事ですが、当店で施工する塗装は自動車ボディの塗膜と同様の物となりますので、密着性さえ問題無ければその点は大丈夫かと思います。

フロント上部の溝の内側、レンズ当たり面にはクッションテープが貼ってあって、こちらは外すと再利用は出来そうもありませんから、マスキングで対応しようと思います。

鼻当て部分のパーツに関しては、フレーム素材とゴム部分が接着(または溶着)されていて分解が出来ない為、マスキングでの施工も検討しましたが、

フレーム素材が黒になった交換用パーツが市販されていましたので、今回はそちらをご用意頂く事にしました。それぞれ少しサイズが違う物が2セット入っています(ですので今回丁度良かったかも知れません!)。

念のため仮合わせをしておきました。フロント下部は黒に近いガンメタになるのでここが黒くても問題無いかと思います(恐らくはOAKLEY チームオレンジもこの仕様では無いかと思っています)。

オークリーフレーム塗装のお問合せは比較的多いのですが、塗装費用で新しいフレームが幾つも買えてしまう程の額になってしますので、ご依頼に至るケースは稀だったりします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

“OAKLEY” Sunglasses

oakley 元々シルバーに塗られているオークリーのサングラスフレームです。

oakley7今回はこちらをブルーメタリックの艶消し仕上げに、そしてフロントに位置する「OAKLEY」のロゴをデカールで再現します。

oakley1 フレームの両サイドにあるオークリーの楕円エンブレムは両面テープで貼ってあるだけなので温めてピンセットで外します。

oakley2 フロントとテンプルとの接合部は一般的なメガネの蝶番と違い、単なる嵌め込み構造となっています。ただしこの方がかなり厄介です。

oakley3 フレームを極力傷付けないようにして各部を分解しました。

oakley4 今回はこちらをシルバーでご指定承っています。

oakley5 フロントとテンプルとの接合はこのポッチが要となっていて、分解時にここを潰してしまうと機能的に問題となる為注意が必要です。

oakley6 色は最初色見本帳の中から選んで頂いたのですが、その後「愛車のBMW MINIと御揃いの色に」と言う事でカラーコードにてご指定承りました。

oakley9 OAKLEYのロゴは既存の物を調整して作ります。

oakley10 かなりサイズが小さいのでノギスで測るのも限界で、予め何種類かのサイズを作って実物と合わせる事にしました。

oakley11 作製したデータをプリントアウトします。

oakley12 一枚ずつハサミでカットしてオリジナルのロゴとサイズを合わせます。

oakley13 oakley14 ロゴデータが決まったらドライプリンターを使ってデカール専用紙に印刷します。シルバーのインクリボンを使いました。

oakley15デカールを切り出して実際のロゴに合わせてみました。良い具合です。

oakley16平面はペーパーを使って研磨し、入り組んだ隙間はナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。

oakley17分解する時に傷が付いた箇所はペーパーで削りとっておきます。

oakley18同じくオークリーのエンブレムも足付け処理を行います。あまりにも小さいサイズなので歯ブラシを使いました。白い液体は研磨粒子を含んだウォッシュコンパウンドです。

oakley19脱脂清掃し、台にセットしたらベースコートを塗布します。

研磨してプラスチック素地が露出した箇所にはプラスチックプライマーも塗布しておきます。

oakley20ベースコートを自然乾燥させてテープフリーな状態になったら「OAKLEY」のロゴデカールを貼り付けます。

oakley21デカールを切り出し、水性エマルジョン系接着剤(所謂木工用ボンド)を溶かした水に浸します。

oakley23さらにデカール用接着剤(マークセッター)を併用し、デカールを貼り付けます。

oakley24既存の位置は予め撮影してあるので、それに合わせて位置を決めます。

oakley25こんな感じでデカールの貼り付けが完了です。

デカールの接着剤は一日自然乾燥させるか、ドライヤーなどを使って強制乾燥させます。

oakley26その後クリアーを塗って本塗り完了です。

oakley27ただし今回はデカールの段差も平滑にしたいので、これは本塗りではなく下塗りとなります。

完全硬化後、表面を研磨してデカールの段差を均し、再度クリアーを塗ります。

oakley28下塗り塗装後は最初と同じように足付け処理を行います。この作業は被塗面に細かい傷を付ける事でアンカー効果を期待し、この後に塗る塗装の密着性を高めます。塗料は接着剤ではありませんのでこの作業をしない限り塗膜は簡単に剥がれてしまいます(密着剤は経年で劣化するのでそれだけに頼るのは良く無いのです)。

oakley29デカール部分は平滑になり、全体にもしっかりと細かい傷が付きました。尚ここで傷が深過ぎると塗装後にペーパー目として表れてしまいます。クリアー塗装だけの場合は#1200~#1500程が目安となります。

oakley30艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。

oakley31本塗り完了後、一時間くらい自然乾燥させた状態です。

oakley32良い具合に艶が消えました。デカールの段差も判りません。

oakley33同じくテンプルも艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。

oakley34フレームの両サイドに着く楕円のエンブレムはフロントに貼った「OAKLEY」のシルバーに合わせてSTANDOX MIX818の原色シルバーを採用しました。メタリック粒子が細かく、通常のシルバーよりも金属感があるのが特徴です。

oakley その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、数日寝かして完成となります。

oakley2 フロントとテンプルは取り付け自体は簡単なのですが、一度付けると無傷で外すのは至難の作業なので、ミスの無いよう各部を確認してから挑みます。

oakley1 オークリーのエンブレムは新たに両面テープを貼り直して取り付けます。

oakley3 接合部も良い具合に装着されました。

oakley4 完成です。

oakley5 ピッタリです。

oakley6クリアーを二度塗りしたお陰でデカールの段差は作業した本人でも感じられません。

oakley42実は元々付属品は取り外した状態でご依頼頂いていたのですが、折角なのでそちらの取り付けも代行する事にしまして、後日残りの部品も送って頂きました。

oakley35 付属品を取り付け、改めて完成となります。

oakley36 艶々も良いですが、シットリ&スベスベした艶消しは落ち着いた感じで良い具合です。

oakley37 艶消しに使用するクリアーは艶々のクリアー同様「2:1」のアクリルポリウレタンクリアーで、艶が無いかららといって品質的に劣ると言う事はありませんのでご安心くださいませ。

oakley38しっかりとクリアー層が保護してくれていますので、使っている内に角の色が擦り切れてしまうという心配もありません。

oakley39 恐らくはオークリー正規取り扱い店の方に見せても、これを後から塗った物とは判らないと思います。

oakley40 当店では派手な装飾を施したりは出来ませんが、塗膜自体の耐久性と美観を高め、まるで人の手で行ったとは思えないといった仕上がりをご提供しております。

oakley41後日オーナー様にも大変喜んで頂きまして、こちらのレビューページでは頂いたご感想も紹介しておりますので宜しければご参照くださいませ。

OAKLEYサングラスフレーム塗装 完成

oakley42 先日本塗りを終えていたオークリーのサングラスフレームの付属品パーツが無事届きました。お手数を頂き有難う御座います!

これらの付属品は元々オーナー様が外されていまして、今回のご依頼はフレームのみを送って頂いたのですが、どうせなら組み付けもこちらで行なうという事で後から発送していただきました。実際に組み付けてみて判りましたが、やはりこちらでやっておいて良かったと思います(レンズを入れる際に結構フレームを曲げたので普通は不安に思うかも知れません。ただ今回の塗装は軟化仕様になっていますので全く問題はありません)。

oakley35 と言う事で組み付け完了です。お待たせしました!

oakley36 色はBMW MINIの純正色「TRUE BLUE」(カラーコード:B17)で、こちらはオーナー様が所有する車とお揃いになります。クリアーは艶消し仕様で、強度としては車のボディの塗装と同じ物と考えて頂ければと思います(実際全く同じ物で、使っている材料はその中でも高品位な物となっています)。

oakley37 ちょっと画像が多目ですが、オークリーのサングラスの塗装はお問い合わせも多いので、他の方の参考の為に沢山撮っておきました。

oakley38 両サイドの「O」のエンブレムはシルバーの艶消し仕上げで、メタリックの粒子感が非常に細かく、正面が明るくスカシが暗いのが特徴のSTANDOX MIX818の原色をそのまま利用しています。比較的扱いが易しく金属っぽい質感の強いシルバーですね。

oakley39 フロントフレームとテンプルとの接続は嵌め込みとなっていて、取り付ける時は良いのですが、外す際には結構難しいと思います。無理に引っ張ると出っ張りが潰れてしまう可能性がありますので、ご依頼の際にはそのままか、或いは自家塗装を考えている方はプラスチック製のヘラ(ジコラヘラ60mm)を最低3本は用意して挑むのが宜しいかと存じます。

oakley40 今回の肝だったフロントの「OAKLEY」のロゴです。両サイドの「O」のエンブレムに合わせたシルバーのデカールで再現しています。

oakley41デカールは薄いといっても塗装の世界ではかなりの厚みとなりますので、そのまま貼っただけでは段差が見えてしまいますから、今回は「足付け処理→ベースコート塗布→デカール貼り付け→2液ウレタンクリアー塗布→完全硬化→研磨」といった工程でデカールの段差を平滑に仕上げてから改めて艶消しクリアー(2液ウレタン)で仕上げています。塗った本人も全く段差を感じられませんのでご安心下さいませ。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

オークリーサングラスフレーム 組み付け

oakley 先日本塗りを終えていたオークリーのサングラスフレームです。

レンズやラバーカバーなどの付属品は元々着いていなく、どうせならと言う事でそちらも送って貰う予定なのですが、現在オーナー様は海外出張中との事ですのですので先にこちらだけ組み付けておく事にしました。

oakley2 外す時は結構大変で、可動部分の周りは傷だらけになっていましたが、それらの傷は塗装前に削り落としておきましたので綺麗に仕上がっています。

尚、嵌め込む時はテーパー状になっているので押し込むだけで簡単に取り付けられます。

oakley1 エンブレムは両面テープで貼り直しておきました。意外と隙間があるので中心に位置させるのにも気を遣います。

oakley3 可動は問題無く、畳み切った時と開ききった時に掛かるロックもしっかり効いてます。

oakley4 これでフレームの組み付けは完了で、後は付属品が届き次第組み付けます。

oakley5 今回はシットリとした艶消し仕上げになっています。純正はクリアーが塗っていないので使っている内に塗膜が擦れて下地が露出してしまうかも知れませんが、今回の塗装では2液のウレタン艶消しクリアーでコートされているのでそういった心配はありません。

oakley6元々あったロゴはデカールにシルバーのプリントで復元していて、デカールの厚み(段差)は下塗りクリアー(これも2液ウレタン)で一旦平滑に仕上げた上で艶消しクリアーを塗っているので、塗装屋さんが見ても段差は感じれない仕上がりになっています(私が見ても判りません)。

それではご都合が宜しくなりましたらレンズ等を送って頂ければこちらで組み付けております。急いではおりませんのでごゆっくりでどうぞ!組み付け後にも改めて撮影して紹介しますね。