NBロードスターヘッドカバー 凹み文字部塗装 修正

 先日文字部のシルバー塗装&赤の結晶塗装を行っていたNBロードスターのヘッドカバーです。その後2度焼きを行い、凹み文字部に詰めていたパテ製マスク型を取り外しました。

 本塗り時はそれなりにエアー圧も掛けて塗っている為、ちょっとした隙間から色は入り込んでしまいます。まあこの辺りはある程度予想をしていたので特に問題はありません。

 凹み文字部を残し、ヘッドカバー全体を養生します。

 上下左右のラインに合わせてマスキングし、

 さらに文字を部分的にマスキングをしてシルバー(STANDOX MIX818)を塗ります。

画像は一番右の「E」の部分で、一度に全部を塗らず、マスキングし易いように分割して塗っています。

先程の「E」の、真ん中を塗っている所です。

 その後下段を塗り、このようにして一文字ずつ修正していきます。

 「V」も二回に分ければそんなに手間ではありません。

 これを全ての文字に繰り返していきます。上の画像は一番左の「D」まで塗り終わったところですね。

 上段のMAZDAのロゴも同じように

 こんな感じでネチネチと繰り返し、

完成です。

ベースコート(シルバー)については直接硬化剤を入れてあるので、もう一度熱を掛けて数日寝かしたら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

NBロードスターヘッドカバー 本塗り

 先日凹み文字のマスク型を作製しておいたNBロードスターのヘッドカバーと、その上に装着される可変バルブ機構のパーツ3点、全4部品です。

マスキングを行い、いよいよ本塗りです。

 まずはプラグホールも含め全体にプライマーを塗布します。

 同じく可変バルブ機構のパーツも。

 続けてプラグホール部にベースコートの黒を塗布し、

乾いたらマスキングをします。

そして凹み文字部にベースコートのシルバーを塗布します。今回はMIX818を使いました。比較的隠ぺい力が高く金属感もあるSTANDOXの高輝度メタリックな原色です。

 同じく可変バルブ機構のパーツにもMIX818のシルバーを塗布します。クリアーは塗らないのでベースコートに直接硬化剤を数%添加しています。

 これでアルミ素地が経年で黒ずむのも防げたと思います。

 そしてシルバーが乾いたらパテで作成したマスク型を嵌め込みます。結晶塗装はタップリ塗るので隙間が塗料で埋まらないよう少し浮かせた状態にしています。

 そして本塗り完了です。ウェットに8コート程を一気に塗り重ねています。

 文字部を浮かせる事で出来た壁にスプレーのエアーはそこで吹き返され、結果谷の部分に塗料が溜まり難くなります。ちなみにハイフンの部分は浮かせが甘くて継ぎ目が埋まり気味です。

 その後140℃程の熱を20分程掛け、結晶目が出た状態です。本焼き(強制乾燥)はこの後もう一度140℃20分程掛けます。

 やはりと言うか「-」(ハイフン)の部分は埋まってしまいました(結果から言うと大丈夫でしたのでご安心下さいませ)。

本当はマスク型をピッタリと嵌め込み、塗装直後にこれらを取り外し~回収出来れば良いのですが、意外とピッタリ嵌ってしまうので簡単に取り外す事が出来ません。間違えて塗膜に触れてしまったり落としてしまうとそれこそ最初からやり直し(固まる前に溶剤槽に浸けて全部洗い流します)になってしまうので、今回はこのようにマスク型を少し浮かした状態で挑んでみました。

ある程度の修正は必要ですが良い具合に出来ていそうですので、作業進行しましたらまた改めて紹介したいと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロードスターヘッドカバー結晶塗装 完成

 大変お待たせしました!ロードスターのヘッドカバー結晶塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

 元々は結構腐食が出ていたヘッドカバーを、

サンドブラストを掛けて素地を一皮剥き、

プライマーを塗って結晶塗装を塗らない個所は艶消しの黒にしています。

 色味は鮮やかな赤の結晶塗装となります。

 面研してアルミ素地を露出させた箇所には腐食の進行を遅らせる為にクリアーを筆塗りしてあります。

 全体的に均一な結晶目に仕上げられたと思います。

 プラグホールの内部にもプライマーが塗ってあるので安心です。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ロードスターヘッドカバー 凸部研磨

 先日結晶塗装の本塗りを終えていたロードスターのヘッドカバーです。最後に凸部を面研して光らせます。

 凸部は#120のダブルアクションサンダーである程度梨地を削り落としたら、#120→#180→#240→#320→#400の空研ぎペーパーで、その後は#400相当→#800相当の布状研磨用副資材(アシレックス)で艶を出します。

 アルミが露出した個所は酸化しますので、腐食の進行を遅らせられるようクリアーを筆で塗っておきます。クリアーは通常の2液ウレタンです。

 ちなみにここで塗るクリアーはサービスなので余りコストは掛けられず(時間は結構掛けているのですが)、なのでこの後は他の案件で熱を掛ける時に一緒に炉(恒温機)に入れてクリアーを硬化させて貰います。

ちなみに全然関係ありませんが、余ったクリアーは再利用が出来ない為、現在はこんな感じで卵の殻を固める(補強する)為に使っています。今行っているような塗装は子供の頃からの憧れだったので、どうもそのまま捨てるのに抵抗があるんですよね。

それでは完成次第改めて紹介しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロードスターヘッドカバー結晶塗装 本塗り

 先日サンドブラスト作業を行っておいたロードスターのヘッドカバーです。その後リン酸処理も行いました。

 まずは全体にプライマーを塗布します。

 プラグホールはキャップが嵌らなくなると困るので(以前違うヘッドカバーですがそういった事例がありました)結晶塗装は塗らず、ただそのままだとまた腐食が出てしまうのでプライマーを塗布し、さらにそのままだと格好悪いのでベースコートの黒を塗っておきます。ホースパイプ部も同様の理由から同じように黒に塗っています。

ちなみにですが、大抵はこの時点で昼食にしています。

 十分に乾燥時間を設け、黒く塗った部分がテープフリーな状態になったらマスキングをします。

 結晶塗装の赤を塗り、140℃程の熱を掛けて結晶目を出します。また今回の赤はフェラーリのヘッドカバーなどに使う「鮮やかな赤」となります。

いつもはこの時点では120℃を20分程に留めておきますが、今回の本塗りでは個数が少なかったので(計三個)赤外線ヒーターだけで直接本焼きとしました。数が多い場合は二回目は窯(恒温器)に入れて焼きます。

こちらはこの後凸部を面研し、クリアーを筆で塗ってさらに熱を掛けて硬化させたら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!