フェーエルキャップ塗装承ってます

cap3 先日到着していましたNDロードスターに装着予定のマツダ純正フェーエルキャップです。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

こちらは少し前にヘッドカバーを結晶塗装でご依頼頂いた方で、先日ここで紹介した同じくマツダのフェーエルキャップの記事中にあったハイオク仕様のイエローキャップを見て頂いて今回のご依頼に至ったとの事です。頂いたメールにその旨が記載してありましたのでちょっと紹介させて頂きますね。

「7月10日の「フューエルキャップ塗装承ってます」を拝見しました。それを見て,これだ!と大喜びです(笑)
元々乗っているNAロードスターは限定車のためハイオク仕様なのですが,「ハイオクね」と言っているのにレギュラーを入れられそうになること何度か。今回のNDもハイオク仕様なので,写真のキャップをまさに黄色で塗装したいのです。」

との事です。まんまと罠に嵌っちゃっているじゃないですか・・・(笑)。

cap4 ちなみに塗る範囲は脱落防止のリングより上側のみで、素地はザラザラとした状態ですのでやはり「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で平滑にしてからの塗装となります。

cap5で、ちょっと気になって先日ご依頼頂いていたクリーンディーゼル用のキャップと見比べてみたのですが、どうやら表にプリントされている「DIESEL」の文字以外は全く一緒の模様です。軽油とガソリンとでは揮発性が違いますからてっきり弁のバネとか違うと思ったんですけどね。結構衝撃的でした・・・(笑)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。この度も当店をご利用頂き有難う御座います!

フェーエルキャップ塗装承ってます

atenza111先日到着しておりましたマツダのフェーエルキャップです。この度ご贔屓頂きありがとう御座います!

こちらは以前BMWのサイドマーカーをオレンジキャンディーに御依頼頂いた方で、今回マツダのクリーンディーゼル車に乗り換えたとの事でフェーエルキャップの塗装を御依頼頂きました。「フェーエルキャップを塗るの?!」と思うかも知れませんが結構前例はありまして、以前これと同じ製品を塗装しておりますのでその時の完成画像紹介させて頂きますね。

atenza60御依頼頂いた内容は以前行った時と同じグリーン色で、今回御依頼頂いたオーナー様曰く、「最近のディーゼルはとても静かで、家族も使うのでうっかり間違えてガソリンを入れないように」との事です。塗装の3大要素である内の一つ「識別」が役立つ訳ですね。

atenza112ちなみに素地はこんな感じでザラザラですからそのまま色を塗っても上の画像のように艶のある仕上がりにはなりませんから、やはりいつもの様に「研磨→プラスチックプライマー塗布→2液ウレタンサフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行います。

その他こんなキャップも塗っていたりします。sti12これは元々もっとザラザラした状態だったのですが、それを艶々のハイオクカラーに、そして文字はパッと見は判りませんが紫っぽくなっています。簡単そうに見えますがうちの技術の全てを注ぎ込んだような内容でして・・・(笑)。まあそれは大袈裟ですが、思った以上に大変なのは本当です。

bmw27こちらは以前御依頼頂いた時のBMWの純正サイドマーカーです。元々クリアーだったレンズをオレンジキャンディーに塗装御依頼頂きました。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。この度も当店をご利用頂きありがとう御座います!

インプレッサSTIフェーエルキャップ塗装 完成

sti9 大変お待たせしました!インプレッサに装着予定のSTIフェーエルキャップも遂に完成となります。

sti1元々はこのような未塗装品で、しかも表面はザラザラとした梨地でしたが(しかもウネリもあって・・・)、今回は下地からやり直して艶々の仕様になっています。

sti10 ちょっと画像だと判りにくいのですが文字色はオーナー様御指定の「紫」でして、ただ塗装でここまで細かい文字を行うのは物理的に難しいですから(当店の場合はマスキングシートをカットして作成しますので)、今回は「デカール」を作成して対応しています。さすがにここまでとなると別物ですが、かといってこういった物が売っていない以上、一から作るしか無いんですよね。

sti11 落下防止のリングはこのキャップ以外でも何度か外そうと試みてはいるのですが、思った以上にピッタリのサイズで、「これ以上引っ張ると切れちゃいますよ・・・」と言うくらいまでやっても外れないのです。なので当初は下側の塗装は断念して頂いたのですが、マスキングでやって出来ない事ではなさそうだったので結局塗る事になりました。一度に上下を塗るのは難しかったと思いますが(物理的にでは無く仕上がり的に)、二度打ち目のクリアーを塗る時に何とかなりそうだったので塗る次第となりました。

sti12ちなみにこちらのフェーエルキャップ、普段はフェーエルリッド(蓋)の奥にあるので見えません。オーナー様曰く「見えないところにお金をかけるのが江戸っ子って言うことで・・・」との事ですが、うーん、なるほど・・・(商売的にはそこは同意しておくべきですかね。笑)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度も御贔屓頂き有難う御座いました!

インプレッサSTIフェーエルキャップ 本塗り(二回目)

sti5 一旦は本塗りを終えていたインプレッサのフェーエルキャップですが、オーナー様の(強い)御希望で、僅かに残ったデカールの段差を払拭する為、先日塗ったクリアーの表面を研磨してもう一度クリアーを塗る事となりました。もうフェーエルキャップが何十個か買える金額になっている気がしないでも無いのですが・・・。

sti6 そしてさらに当初は困難かと思われていたキャップの根元側も一緒に塗る事になりました。落下防止のリングは外せないので下側の塗装は諦めて頂いていたのですが、リングをこんな感じで固定すれば何とかなりそうだと判ったのでオーナー様の御希望通りリング以外を全部イエローにする事としました。もう誰も付いてこれませんよ(笑)。

sti7 上側は全て終わっているので脱脂してエアーブローをしたらマスキングテープで覆ってしまい、下側にベースコートのイエローを塗ったらマスキングを全部剥がします。sti8そしてクリアーの塗装です。デカールの段差は綺麗に払拭されまして、ここまで来るともう量産品と変わり無いかと・・・(まさか人の手で造ったようには見えないと思います)。

トータルの金額としては結構な額になっていますが(安いロードバイクが新車で買えるくらいです)、やっている事は一から試作品を作る事と大差なく、さらには実使用を想定した耐久性も確保しなければなりませんのでそれなりに手間と時間は掛かっているのです。

これを見てか先日もフェーエルキャップの塗装に関してお問い合わせがありましたが、多分金額だけを知ると「それはさすがにボッタクリだろ」と思うかも知れません(私でもそう思います。笑)。ただここに出ている内容を持って近所の塗装屋さんに御願いするともしかいて納得出来るのでは、と思う次第です。ここで紹介している事は技術的には自動車板金塗装屋さんなら出来る内容で(多分)、提示している金額は「技術料」と言う訳では無く「時間工賃」から算出されていますので決して「うちにしか出来ない事から」といった事で高くなっている訳では無いのです。要はとてつもなく労力が掛かっていると言うことでして・・・。ご理解頂ければ幸いです。

ちなみにこれと一緒にBMWのエンブレムも5回目の塗装が完了しています(笑)。ちょっと今風が止んでいるので今の内に帰宅したいですから(せめて今日中には帰りたいので・・・)そちらは後日紹介したいと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

インプレッサSTIフェーエルキャップ デカール+本塗り

imp57インプレッサ用のSITフェーエルキャップはデカールの準備も整いましたのでいよいよ本塗り開始です。

フェーエルキャップの周りには細かいギアーのようなギザギザがあって、ここにサフェーサーが掛かると凹凸が中途半端に埋まってしまいちょっとだらしないディテールになってしまうので敢えて避けています。

よく脱脂清掃をしたらプラスチックプライマーを塗布していよいよ本塗り開始です。

imp58 ベースコートが十分に乾いたらデカールを貼り付けます。二階で作業をしようと思いましたが色が色でちょっとでも汚れが付くと取り返しが付かないので全て一階で完結するようにしました。ちなみにこの後被塗面には最後まで素手で触る事はありません。

imp59 用意しておいたデカールです。隣にあるのは業界では有名なマークセッターですね(塗装の業界と言うよりはプラモデルの世界です)。単に貼るだけなら必要無いのですが、この上にクリアーを塗るとなるとこれが必要になってくるのです。と言うか自身これを使わないで貼って剥がれてしまった経験があるのでしつこいくらい塗るようにしています。

imp60 デカールは透明に見えてもやはり若干の「濁り」があり、また厚みもありますから綺麗に貼るコツとしては文字ギリギリにカットする事です。

水に浸しておくと数分後に台紙が剥がれてくるので、プリントされた薄膜のみピンセットで摘んで掬います。

imp61 被塗面に先ほどのマークセッターを塗っておき、その上にデカールを置いたらさらに上からサイドマークセッターを被せ、綿棒を使って位置を合わせ水を抜いていきます。

imp62 趣味ならば楽しめるところなのですがこれが仕事となると90%は苦しみだけでして、残りの10%は何か変な高揚感で満たされています(笑)。実際に声には出しませんが「ヤバイよこれ、ヤバイよ」と心の中で唸っていたりしています(病)。

この後はヘアードライヤーで強制乾燥させても良いのですが、これが終わったのはもう深夜だったのでブースは回せず(近所迷惑なので夜は自粛しています)、今回はこのまま自然乾燥で一日置く事にしました。まあその方が確実ですね。

imp63 そして本日クリアーを塗って本塗り完了です。クリアーはドライコート無しでいきなりウェットに塗ってもデカールは全く問題無く張り付いてくれていました。デカールは乾きが甘いと浮いてしまうのです(勿論経験済みです・・・)。

imp64 文字の色は青紫ですが、比較的細身のフォントと、そして周りのイエローの影響で黒にしか見えないかも知れません(笑)。いや、デカール自体はちゃんと青いのですが(先ほどの水に浮いた画像を御参照ください)、恐らくそういった作用(?)が働いて色相が判り難くなるのだと思います。まあ何にしても良い感じですのでご安心下さい。

imp65周りのギザギザもそのディティールは綺麗に残ってくれたので違和感は無いと思います。

ちなみに今回はデカールの厚みを懸念して「クリアーの二度塗り」(これが硬化した後に研磨してもう一度クリアーを塗る事)を想定していましたが、デカールの段差は殆ど気にならないレベルですのでこれでOKかと思います。私的にはむしろ周りのギザギザが埋まってしまう方が宜しくないかと思いますので、であればこのまま終了の方が完成度は高いと思います。

ただまだ塗りたてでこの後どうなるか判りませんから(明日デカールが浮いているなんて事も・・・終)、結果が解り次第改めて報告したいと思います。もう少々お待ち下さいませ・・・!