BMW air conditioning switches

bmw384 以前施工しましたBMWの内装スイッチ4点です。元々未塗装の黒いスイッチだった物を、黒とシルバーの2トーンカラーの半艶クリアー仕上げでご依頼頂きました。

bmw292こちらは最初の状態です。事前に色見本帳をお貸出しし、今回はこちらのレクサスのシルバーでご指定承りました。

bmw295 スイッチの白い部分はイルミネーションランプとして光るようになっていますので、そちらは予め分解して外しておきます。

bmw310 各部品の仕様はオーナー様自らイラスト入りの作業指示書を作製されていまして、作業はそれに沿って進行致します。

bmw311 各パーツを採寸し、そこからデータを作製してマスキングシートを作製します。

この段階ではまだテストカット~仮合わせの作業です。

bmw313とにかく部品が小さいのでちょっとした隙間が大きな誤差に繋がります。

bmw312データを修正しては実際にカットして貼り付け・・・を何回も繰り返し、ようやく本番用のマスキングシートの完成です。

bmw316 添付された指示書が非常に良く出来ているだけにプレッシャーは相当のものでした。

bmw351 全ての準備が整ったので、ようやく実作業開始です。被塗面全体を足付け処理し、台にセットします。

bmw352 プラスチックプライマーを塗り、まずはベースコートの黒を塗布します。

bmw354 マスキングはかなり微妙な位置となる為、石鹸水を使っての水貼りとします。

bmw353 事前の練習通り、ど真ん中に貼り付けます。

bmw358 最後にドライヤーで熱して水分を飛ばします。

bmw359そしてシルバーを塗布します。

bmw361 先ほど貼ったマスキングを剥がした状態です。

bmw362 ここからさらに、指示書通りに「谷のラインの上」の位置でマスキングを行います。

bmw363 黒を塗布し、マスキングを剥がしました。

bmw364bmw366 最後に半艶クリアーを塗って本塗り完了です。

bmw373 熱を入れて塗膜を完全硬化させた後、数日寝かしてから組み付け作業を行います。

bmw374 bmw375 bmw376 白がプリントされているのですが、裏から光を照らすとしっかり透過します。

bmw377 遂に完成です。

bmw378 bmw379 bmw380 bmw382 bmw383bmw385 通常こういった仕様書を渡した場合、こんなに細かい事は出来ないとお断りされる事もあるかと思いますが、こちらのオーナ―様は以前も当店をご利用頂いていて、恐らくこういう事をしても大丈夫だろうと楽しんでやられているのだと思います。

bmw339 後日装着された画像も送って頂きました。

bmw338 コメントも頂きましたので改めて紹介させて頂きます。

「先日のお電話から大変遅くなりましたが、施工頂いたスイッチの装着写真が撮れましたのでお送り致します。写真撮影の腕が皆無ですので、見るに耐えない写真ばかりですがご活用頂ければ幸いです。

実際に装着してみますと、ご相談を重ねさせて頂いた甲斐ありまして、艶有りほどクドくなく、艶消しほど地味ではない丁度良い塩梅の雰囲気になりました。
純正状態のスイッチと並べて装着してみると、同じ部品とは思えないほどの違いに驚きました。
シルバーの陰影が綺麗に出るかが懸念でしたが、カラーサンプルでじっくり選ばせて頂いた甲斐ありまして、金属部品に引けを取らないような陰影が出ております。
大変なお手間をお掛けした塗り分けも、お陰様で私のイメージ通りの素晴らしい物に仕上げて頂けました。
操作の際に触れた感触も、純正のややネトッとしたものからサラっとした上質感のあるものに変わり、触れるだけでも満足感が高いです。
また嬉しい誤算として、夜間にインパネの文字盤照明がシルバー塗装部分にほんのり映り込んで、夜間のインパネの雰囲気がとても良いものに変わりました。
実用面でも、夜間のスイッチ操作がしやすくなり、とても便利です。
馴染みのクルマ屋さんの方に披露した所、「その方(=高畑様)は、これを全部塗装で塗り分けたんですか!?」と驚かれました。やはり、見る人が見ると高畑様の技術力の凄さが分かるようです。
ほんの思いつきでお願いした内容がここまでのものに仕上がるとは、お願いした私自身も驚いております。
この度は私のわがまま・無理難題を快く受け入れて頂き、本当にありがとうございました。

bmw340

BMWの内装スイッチツマミが装着されたようです

bmw336先日お納めしたBMWのエアコン用ボリュームツマミが無事装着されたようで、オーナー様より画像とコメント頂きました。わざわざありがとう御座います!

bmw384こちらの画像は完成時の物で、出来上がったこれを車屋さんに持って行って交換して貰ったそうです。

bmw334 元の状態がこちらです。ああー、確かにこんな感じだったような気がします。

bmw335 判り易いようにと、片側だけ交換した状態で撮影して頂きました。おおー、なるほど、全然違いますね!(ちょっと贔屓目に見ているのかも知れませんが・・・笑)。

bmw338 オーナー様から頂いたコメントも紹介させて頂きますね。

「先日のお電話から大変遅くなりましたが、施工頂いたスイッチの装着写真が撮れましたのでお送り致します。写真撮影の腕が皆無ですので、見るに耐えない写真ばかりですがご活用頂ければ幸いです。

実際に装着してみますと、ご相談を重ねさせて頂いた甲斐ありまして、艶有りほどクドくなく、艶消しほど地味ではない丁度良い塩梅の雰囲気になりました。
純正状態のスイッチと並べて装着してみると、同じ部品とは思えないほどの違いに驚きました。
シルバーの陰影が綺麗に出るかが懸念でしたが、カラーサンプルでじっくり選ばせて頂いた甲斐ありまして、金属部品に引けを取らないような陰影が出ております。
大変なお手間をお掛けした塗り分けも、お陰様で私のイメージ通りの素晴らしい物に仕上げて頂けました。
操作の際に触れた感触も、純正のややネトッとしたものからサラっとした上質感のあるものに変わり、触れるだけでも満足感が高いです。
また嬉しい誤算として、夜間にインパネの文字盤照明がシルバー塗装部分にほんのり映り込んで、夜間のインパネの雰囲気がとても良いものに変わりました。
実用面でも、夜間のスイッチ操作がしやすくなり、とても便利です。
馴染みのクルマ屋さんの方に披露した所、「その方(=高畑様)は、これを全部塗装で塗り分けたんですか!?」と驚かれました。やはり、見る人が見ると高畑様の技術力の凄さが分かるようです。
ほんの思いつきでお願いした内容がここまでのものに仕上がるとは、お願いした私自身も驚いております。
この度は私のわがまま・無理難題を快く受け入れて頂き、本当にありがとうございました。
お電話でもお話ししましたが、そう遠くないうちにテールランプ塗装もお願いしたいと考えておりますので、その際はまたよろしくお願い致します。」
との事です。いやはや御丁寧にありがとう御座います!

bmw339 スイッチツマミを4個塗るにしては結構な費用が掛かったので、費用対効果が少々心配なところがありましたが、確かにこれを塗る事によって室内の雰囲気がガラっと変わったというか引き締まった気がします。ただこれも贔屓目になっていなければの話ですが(笑)。

bmw340そしてこれが嬉しい誤算のイルミネーション照明の反射ですか!なるほど、凄く良い雰囲気出てますね。

こういった内装パーツやヘッドカバーなどはオーナー様以外に見る機会は無いと思うのですが(と言うか常人には理解するのも難しいかと・・・笑)、そもそも他人の評価とかは関係なく、自分だけで得られる満足感だけで十分だったりしますよね。多分これを回す度に変な高揚感を感じているのでは無いでしょうか(判ります、判りますよ・・・)。

この度は当店をご利用頂き誠にありがとう御座いました!

BMW内装ボリュームツマミ塗装 完成

bmw377 大変お待たせしました!BMWの内装エアコンパネルスイッチツマミ×4、本日完成となります。いやはや本当にお待たせしました。

今回は途中工程の画像も織り交ぜて、最初の状態から変化していく過程も紹介してみたいと思います。まずは最初の状態ですね。

bmw292純正部品は艶消しの黒で、見ての通りかなりシンプルなツマミでした。これをAUDIとかPORSCHE風のデザインに!といった感じのコンセプトかと思います。

bmw378 最初の状態と比べると一目瞭然ですよね。ちなみに普通はこういうのは塗り分けでは無く、違うパーツを組み付けて表現されるのが一般的な部品です。これを塗装でやろうなんて普通は思わないですよね。とても大変です。

bmw312最初はフリーハンドでマスキングをしようと思いましたが、この小さなサイズを左右対称に、角のアールもそれぞれを美しく揃え、しかも二個とも同じように!なんて作業はもう到底現実的ではなくてでして、今回はパソコンでデータを作成してカッティングシートを作製する事にしました。と言ってもこれもそんなに手軽に出来る訳でも無いんですが・・・(ただし一度ベースが出来てしまえば修整は楽です)。

bmw380 小さいボリュームツマミの色分けも簡単そうで意外と難しかったです。塗り直すとギザギザのシャープさが損なわれてしまうので途中で修整したりもしました。

bmw311 中心を出す為にボリュームツマミの外周サイズに合わせてカットし、それを参考にして位置を決めています。練習の段階で懸念事項は虱潰しにし、本番で一番ストレス無くスムーズに出来る方法を見つけておきます。

bmw382 特に難しかったのがそれぞれの塗り分けで、こちらの大きい方のツマミは「黒→シルバー→黒」とベースコートは3回に分けて塗っています。

bmw313  とにかく本塗りの前にかなりの時間を割いて、実際の作業さながら色々検証して一番よい方法を探しだしています。面倒なところですが、ただ結構楽しい作業でもあるんですよね。

bmw383 横に回り込むラインの繋がりは何度も貼ったり剥がしたりを繰り返して自然な感じになるようにしました。これも大変でしたね。

bmw361普通はここで終わるのですが、ここからもまだまだ大変な作業は続きました。

bmw384ちなみに小さいツマミの丸い黒は見る角度によって位置がズレて見えるのですが、これは上面が平滑では無く湾曲しているからで、今までの画像を見返して頂くと多分判ると思います。現物を持って色々な角度から見ると判って頂けると思います。ビックリしますよ(笑)。

bmw385今回はオーナー様自らイラストを作成して頂きまして、これのお陰で作業はかなりスムーズに出来たと思います。ただしここまで細部のご指定があるのは結構なプレッシャーでしたけどね(笑)。

ちなみに当店で行っている事は自動車補修塗装の応用ですので、基本的には車の塗装屋さんなら誰でも出来る内容です。ただこういった仕事を好んでやるかどうかというと微妙な所はありまして、もしかしたら途中で何回か発狂するかも知れません(笑)。

またはプラモデルとかを塗装するのが好きであればこういう作業は得意だと思いますが、ただ使う塗料がホビー用となると耐久性が乏しいので、今回ような実用する部分への塗装は難しいかも知れません。一般的には「最後にウレタンクリアーを塗れば大丈夫」と思うかも知れませんが、その後ガムテープを貼って剥がすなんて事を何百回繰り返しても剥がれないかと言うと難しいですよね。こういった塗装はそう言うことも必要で、ただ思った以上に需要はあるようです。皆さん拘り過ぎですよ・・・(恐)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

BMW内装ボリュームツマミ塗装 組み付け

bmw373  大変お待たせしました!BMWの内装エアコンパネルスイッチツマミは本日無事組み付け作業を終え遂に完成に至りました。小さい物ですが今年一番緊張して大変だった作業だと思います。以前行ったBMWのボンネットバッジのレストアを思い起こしましたよ・・・(こちらは近々纏めて紹介しますね)。

bmw374ボリュームのツマミには画像のようなアクリルが埋め込まれていてイルミネーションランプが光るようになっています。先端が白く塗られているのでまさか光るとは思っていませんでした。

bmw375 こんな感じで裏側から差し込みます。小さい方はリングで固定されるので脱着は難しく無いのですが、大きい方は完全にハメコミなので、取り付け時に何かの拍子に失敗したらもう発狂どころじゃないんじゃ・・・と覚悟していまして、作業中に恐怖で手が震えたのは久しぶりです(いや、本当に)。

bmw379塗装して膜厚がついた分、が狭くなっていて上手く填らないのでは(或いはグニュっと塗装が削れてしまうのでは・・・)、と思っていましたが、実際には結構スカスカで拍子抜けするくらい簡単にはまってくれました。今日までほぼ毎日心配していたあれは一体何だったんでしょう・・・と(でも本当に良かったです)。

bmw376ちなみに白く塗られていても本当にオレンジに光るんでしょうか・・・か?、と疑問に 思ったので一応試してみました。結果は見ての通り良い感じで(当たり前ですか・・・)、なるほど良く出来ていると納得出来ました。

それでは続けて完成画像紹介しますね。

BMW 内装ボリュームツマミ 本塗り

bmw359最初に ベースコートの黒を塗ってからマスキングを行い、続けてシルバーのベースコートを塗布します。ベースコートはクリアーと組み合わさる事で2液変換(結合)しますからこの時点ではシリコンオフでも溶けてしまうので脱脂処理は出来ません。なのでマスキングの最中はとにかく手洗いと、極力被塗面に触れずに作業しています。

bmw360で、マスキングを剥がしてみるとちょっと気になったところがあったので再度ベースコートの黒を塗ります。かなり微妙ですが丁度イルミネーションの孔に差し掛かるところで、微妙に穴とズレているように見えたので修正しておきました。考えてみればそこだけ四角い穴で直線になっていますから「円」としてつなげるなら少し黒を塗る範囲を余分に考えておかなければいけなかったんですよね。と言っても髪の毛程あるかどうかの微妙さなのですが(苦)。

bmw361 そして大きい方のスイッチも2カ所の塗り分けまで完了し、さらに再度「黒」を塗るので続けてマスキングを行います。

bmw362 今回はオーナー様に綿密な作業指示書を図解入りで作成して頂きましたので作業は非常にやりやすいです。工程は事前に何度も確認し、実際にどんな具合になるかも試していますので、本番は比較的スムーズに作業を進行する事が出来ました。

しかしこの指示書通りに作業するのって、実はとんでも無く大変なのは塗装屋さんなら判りますよね(笑)。チャレンジャー、お待ちしております。

bmw363 そして再度ベースコートの黒を塗り、ついに2トーンカラー配色の塗り分けが完了です。

今回は「黒→シルバー→黒」として3工程での塗り方にしていますが、マスキングのやり方を変えれば塗り方の順番は逆でも出来ますし、2工程での塗装も不可能ではありません。ただ完成までの工程をイメージしているとこの順番が一番リスクが少なかったんですよね。多分これに尽きると思います(御代もちゃんと頂いていますし)。

bmw364 そして最後に半艶クリアーを塗って本塗り完了です。大変お待たせしました!

bmw366以前一時期勤めていた町工場で、著名な自動車評論家の方の車を修理兼取材をしていて、こういった下地処理を行っているのを見て「下準備9:塗装1」みたいな記事になっていましたが、今回に限ると99.99:0.01くらいの割合ですよ(笑)。

画像はまだ塗り立てなので艶のある状態ですが、ここから徐々に艶が消えて半艶になります。

次は外したアクリル片を穴に戻す作業で、まだまだ余談が許さない状況ですから完成まではどうかもう暫くお待ち下さいませ!