アルファロメオシフトパネル 本塗り

 先日サフェーサーを塗布しておいたアルファロメオの内装シフトパネルです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、表面にはガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

平らな面は当て板を使って#600で面出し、その後#800でエッジなどを均し、最後に当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)でペーパー目を均します。

 よく脱脂清掃したら本塗り開始です。

 色はスバルのトパーズゴールドM(カラーコード:C6P)で、クリアーは艶消し仕上げで承っています。画像は艶がありますが、これはまだベースコートを塗り終わった時の状態です。

 その後10分程経った状態です。

エアーブラシで塗装されている方を見てみると、最初から最後まで塗りっ放しで行うようですが、車の補修塗装ではコート毎にフラッシュオフタイムを設けるのが基本で、「薄膜且つウェットに塗装→5~10分乾燥」を3~6回繰り返すようにして行います。クリアーも同様に、1コート目と2コート目には10~20分くらいの乾燥時間を設けます。

製品の中には「1.5コート」なる仕様のクリアーもありますが、それはメーカーがVOC規制の観点から言っている事であって、実際にそうやって塗っている塗装屋さんを見た事はありません。逆に2.5コートにしている塗装屋さんの方が多いのではと・・・(「0.5コート」=最初にドライ拭き(捨て吹き)をする塗り方で、ただ私はそれを駄目な塗り方だと教わったのでする事はありません。ハジキを防止したいとして行っているのであれば、もっと根本的なところを改善した方が良いかと思っています)。

 ベースコートを塗り終わったら、通常の艶あり仕上げと同様、最後に艶消しクリアーを塗ります。

艶消しは塗り方によって艶具合が変わってしまいますが、艶を消したいからといってドライコートで塗ると表面に細かい凹凸が出来て傷の付き易い塗膜になってしまいますので、こちらも艶あり仕上げと同様ウェットに塗り込みます。また1コートだけだとムラが生じてしまうので、やはり艶あり仕上げと同様、クリアーは2コートに分けて行います。

その後30分くらいすると徐々に艶が消えていき、一時間くらいすると画像のように全体の艶が消えてきます。

艶消しなのでゴミが付くと取り返しが付きませんから(磨き処理が出来ませんから)、ここは早めに熱を入れて乾燥・硬化をさせたいところですが、艶が安定する前に熱を入れるとムラが生じるので、このまま自然乾燥が基本となります。

艶が消えると固まっているように見えますが、実際にはまだ塗膜はグニュっとなってしまうので、この後もゴミが付かないようブースのファンは回しっぱなしにし、さらに一時間くらい放置しておきます。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!