シフトインジケーターパネル 下塗り

  先日お預かりしておりましたシフトインジケーターパネルです。

灯火する文字のパーツとパネルのフチは現状のシルバーのままで、内側を黒、そして全体を艶あり(クリアー)仕上げで承っています。

 小傷があるので#800で研摩して均しておきます。

溝の奥にはペーパーが入らないので、ウォッシュコンパウンドとスコッチ、ナイロンブラシを使って足付け処理を行います。

こちらの灯火するパーツはクリアー塗装だけなので、塗膜に傷を付けないようウォッシュコンパウンドと柔らかいブラシで洗浄を行います。元々クリアーが塗ってあればペーパーを掛けても大丈夫なのですが、ベースコート(メタリック)むき出しなので傷がつくとその上にクリアーを塗っても傷が残ってしまうのです。これはメタリック粒子自体に傷が入るからですね(なのでソリッドカラーなら大丈夫です)。

その後はよく乾燥させ脱脂清掃しておきます。

今回はパネルのフチを既存のシルバーのままで(塗らないで)と言うご要望だったのですが、それを残すのは非常に難しく、また小傷もあったので、一旦黒に塗ってしまってその上に似たようなシルバーで塗り直します。

色は簡易的な作成で(近似色)、細めのシルバー(MIX594)と中目のシルバー(MIX812)、オーカー、ブラックを入れています。

 そして下塗り開始です。まずは素地が露出した箇所にプラスチックプライマーを塗ります。

クリアーが塗っていないシルバーは極薄膜なので、少し研いだだけで素地が露出してしまっています。まあ大抵の内装パーツはこうですよね。

こちらの文字が灯火するパーツはクリアー塗装のみとなるので、脱脂→エアーブローをしたら一旦ブースから出しておきます。

シフトパネルにベースコートの黒を塗ります。フチはシルバーでご指定を頂いておりますが、一度に2色を塗るのは気を遣いますし、2度に別けた方が確実に仕上がりが良くなるので(エッジマッピングだらけになる筈です)、今回は一旦黒のみでクリアーまで塗る事にしました。

クリアーは控えめに留めておきます。

こちらは単色黒なのでこれでフィニッシュとなります。

透過するパネルは先に説明したとおりで足付け処理が出来ない為、密着剤を塗ってからクリアーをコートしています。

こちらの灯火文字部品はこれで完了です。

この後は60℃40分くらいの熱を入れて塗膜を完全硬化させ、パネルは再び全体を足付け処理し、フチをシルバーで塗ってもう一度全体にクリアーを塗ります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロジクールワイヤレスマウス(OD)下塗りクリアー

 先日分解作業を行っていたLogicool G PRO wirelessのマウスです。

「G」の部分は少し凹んだような状態になっているので一応予め研磨しておき、その後全体を#800相当(アシレックスレモン)で足付け処理をします。フチをしっかりとですね。

内側をマスキングし、台にセットして下塗り準備完了です。

よく脱脂清掃し、まずは「G」の部分などプラスチック素地の箇所にプラスチックプライマーを塗布します。その他の黒い部分は素地では無く艶消し黒の塗装なのでプライマーを塗る必要はありません(ただし塗着しても問題無いので特に気にせずオーバースプレーしています)。あとはフチをしっかりとですね。

そしてクリアーを塗布します。今回は「G」の段差と、左右にあるパーティングライン(継ぎ目)を平滑にする為の下塗りです。そのまま一回で仕上げる事も勿論可能なのですが、かなり汚い(気持ち悪い)仕上がりになるので、まずは段差取り、その後ご指定の色(オリーブドラブ)で塗装(艶あり仕上げ)、最後に艶消しクリアーを塗る3工程で行います。

「G」の部分は段差があるので、この後の研ぎで平滑に出来るようクリアーを多めに塗っておきました(4コート)。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、再び足付け処理を行って次はOD=オリーブドラブの下塗りとなります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせてます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!