先日旧塗膜を剥離しておいたいすゞ117クーペヘッドカバーの、
オイルキャップです。中央の丸い部分には同じように結晶塗装を行いますが、周りはアルミ地のままとなりますので、塗装の前にこちらを綺麗にしておきます。
そのまま磨いても見た目的には綺麗に出来るのですが、そうなると浸食されて凹んだ箇所から再び腐食が発生してこのような状態になってしまう恐れがあるので、
さらにリン酸を使って目に見えない気孔部分にも化成処理を行っておきます。アルミは無垢のままでも表面に不働態被膜が形成される為、一般的に「錆びない金属」と思われがちですが、ショーケースの中で飾っておくのとは違って実用する上ではそのままの酸化被膜だけでは足りなく、どうしても腐食は発生してしまいます(特に温度が上がると進行が早まるので自動車に使う部品などは顕著に現れます)。
その後は、#120のシングルアクション→#120のダブルアクションサンダーで凸凹とした素地を均し、
番手を#180→#240→#320→#400→#500と上げていきます。
最後にコンパウンドを使って艶を出します。金属用という訳ではなく、通常の塗装用の物となります(金属用でワックスが入っていると、この後の塗装と、工場建物自体が汚染されてしまうのでNGとなります)。
これでオイルキャップの周りの部分が完了です。この後よく脱脂清掃し、ヘッドカバーと共に中央の丸い部分に結晶塗装を施します。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!