Z32シフトパネル 下塗り(一回目)

z328 先日分解を終えていた日産フェアレディZ32のシフトパネルです。

表面には足付け処理を行い、よく脱脂をしたらまず一回目の下塗りを行います。

z329 プラスチックプライマーを塗布し、クリアーを1コート塗った状態です。文字周りには溝が出来ていて凸凹しているのが判ると思います。

z3210通常のクリアーコートは2コートが標準ですが、今回はクリアーを3コート塗っておきました。「どうせ盛るんだから5コートくらい塗っておけば?」と思うかも知れませんが、一度に乗せられる膜厚と言うのはある程度限界が決まっていて、それ以上に行うと何かしらのトラブルが発生する可能性があるので、時間があるならば「塗装→硬化→塗装」を繰り返した方が確実だと思います。イメージとしてはラッカーパテを厚塗りするような感じで、一度に厚塗るよりも薄く数回に分けて盛った方が乾燥までの時間は何倍も早い、みたいなところでしょうか(どの塗装屋さんも経験がおありかと・・・苦笑)。

ちなみに今回の本塗りはこれだけでは無く、画面外に業者さんからの依頼品が何個か並んでいて、それらの色を塗り終わって最後のクリアーを塗る時にこちらも合流して一緒に塗っています。

クリアーが完全硬化したら下地が露出しない程度に表面研いで次は二回目の下塗りを行います。次の機会は恐らく来週になるかと思います。どうかじっくり御待ちくださいませ!

CORSAIRパソコンケース 塗装承ってます

corsair9こちらはCORSAIRなるメーカーのパソコンケース一式です。既に到着してから一ヶ月近くが経ちますが、この間御依頼内容や仕様などを色々詰めていました。改めましてこの度のご依頼、誠に有り難う御座います!

内容については上の画像内に紹介してある通りで、その他細かい指定箇所については別途イメージイラストを作成して打ち合わせ済みです。文面では伝え難い事はこうやって画像にするとお互いイメージが刷り合わせ出来るので良いですよね。ただしこういった作業も相応に時間が掛かりますので、2色以上の塗り分けなどに対応出来るのは【標準仕上げコース】以上となります。コストを抑えた【お任せ仕上げコース】では対応が出来ませんので何卒御理解下さいませ。

corsair6フロントパネル周りはプラスチック素材にヘアーライン仕上げのアルミ板を貼ってあります。以前行ったCOOLER MASTERのパネルにもこれが使われていて大変だった記憶があります。思った以上に溝が深いので「削り落とす」だけでは対応出来ないんですよね。なので艶々の仕上げにするには「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理が必要となります。

corsair5 ただこちらのフロントパネルはちょっと形が複雑で、貼られているアルミパネルは一部分だけなのですがベースの樹脂と組み合わさっている箇所があるのでこのままでは下地処理が出来ません。一旦アルミパネルだけを剥がし、それぞれ別工程で下地処理を行った後に改めて貼り付けた上で本塗りになる予定です。またスイッチ周りは要分解ですね。

corsair7 再度パネルはスチール製ですがザラザラとした塗装が施されていて、やはりこれも塗っただけでは艶々にはなりませんので一旦削り落として下地からやり直します。

corsair8プラスチックパーツも全てザラザラとした梨地になっていまして、今回塗装するパーツは全てそのまま塗る事は出来ませんから費用もかなりの額となっています。梨地のパーツはクリアーは塗らずベースコートのみの艶消し仕上げで済ませる安価な仕様(激安仕上げコース)もお勧めしたのですが、今回の御依頼では部品の殆どを「艶々で」と御指定頂きましたのでもうやるところまでやる、と言う内容になっています。そもそも一体物になっている筈の内部骨格部分が、分解されて届いていると言う時点でもう普通の御依頼じゃ無いんですよね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有り難う御座います!