S-WORKSカーボンフレーム&フォーク 塗色確認

sworks11SPECIALIZED S-WORKS VENGEのカーボンフレーム&フォークはサフェ研ぎまで完了しましたのでいよいよ色の作成~検証を行います。尚上記はイメージイラストなので誤字とかは気にされなくて大丈夫です。今気づいてビックリしました・・・(まあいつもの事ですが。苦笑)。

sworks43 本物の色板はスチール製の板なのですが、取り敢えずは検証なので厚紙をカットした物を使います。本当はそれ専用の物(紙やフィルム)もあるのですが、小物塗装だとそこにコストは掛けられませんので、お客様に頂いた廃資材を利用させて頂いています(先日もマスカー有難う御座いました!)。

sworks44 キャンディーカラーの下色は、以前施工したキャンディーゴールド(イエロー)のS-WORKSと同じく粗目のシルバーメタリック、STANDOX原色 MIX598を使います。スタンドックスの中で一番目の粗いメタリックとなります。

sworks45 MIX598はとても隠ぺい力が弱いので下色に普通のシルバーを塗っています。DUPONTのシルバーは下から上まであり得ないくらい隠蔽が強いので、そこからSTANDOXに移行すると余りの酷さにビックリしますよね(まさに私がそうです)。

sworks46 そしてその上に透過性のグリーンを塗布します。原色はハウスオブカラーで、ベースクリアー(樹脂)に8%程添加しています。

sworks47 1コート毎に乾燥させ、5コート程塗り重ねていきます。色の確認なのでクリアーはこの作業では塗りません。

sworks48 画像だと普通の色なのですが、キャンディーカラー特有の透明感のあるグリーンになっています。

sworks49 ただオーナー様から頂いた資料画像と比べると黄色味が強い感じで、もう少し青味が欲しいところです。

sworks50 と言う訳で前回W124のエアークリーナーボックスの塗装で使用した同じくハウスオブカラーのコバルトブルーを混ぜる事にしました。

sworks51で、色味は青くなったのですが、ただどうもコバルトブルーが赤味寄りの青なので、それが緑と相対して色が濁ってしまう傾向にあります。赤と緑は反対色なので混ぜると黒(実際はグレー)となって折角の発色が損なわれてしまうのです。この辺は色の基本ですよね。

と言う事で、同じ青でも黄色寄りの青を新たに取り寄せましたので、もう一度改めて検証してみようと思います。

どうぞもう少々お待ちくださいませ。

ゼンハイザーマイク塗装 本塗り

mic149 先日到着しておりまいたゼンハイザーのボーカルマイクe945です。#800で足付け処理を行い、台にセットして本塗り開始です。

sennheiser3ちなみにグリルボールの網は普通にぺーパー(研磨紙もしくは研磨布)を掛けても細部まで足付け処理が出来ませんので、その場合はサンドブラスト処理(もしくはウェットブラスト)か、またはこのような感じでウォッシュコンパウンド(研磨粒子)とブラシを使って作業をします。

こういった場合は当店でも密着剤を併用しますが、それだけに頼ると塗装が数年後にペリペリと剥がれて来ますし、塗り上がったそれぞれを比較すると塗装の剥がれ方などは明らかに違います。売って終わりなら見えない部分の手間を抜いて金額を下げるのも良いと思いますが、オーナー様が付いた物に関してはその後のリピートも考えて手間を掛けておくと長くご利用頂けるのでは、と思っています。

mic150 ベースコートにキャンディーホワイト(VW社ニュービートルなどの純正色です)を塗り、十分に自然乾燥させてテープフリーな状態になったらSENNHEISERのロゴをカットしたマスキングシートを貼り付けます。

mic151 ロゴのシルバーは、今までは同じくVW社のリフレックスシルバー(確かLA7W)を使っていたのですが、今回は新しく導入したSTANDOX SPFシルバー「JLM-906」を使いました。

と言うか最初はその前に導入した同じくSTANDOXのMIX819を塗ったのですが、余りの隠ぺいの悪さにこのままでは見切りの仕上りが悪くなると考え直し、2コート目からJLM-906に切り替えています。こちらはすこぶる隠ぺい力も良いので1コート+2コート(計3コート)で済みました。

ちなみに現在ショッピングカートを整備中で、モデラーのような副業的な塗装屋さん向けにこういった塗料を小分けで販売出来るようにしようと思っています。目先の利益とかでは無く、30年後にはもう少し楽がしていたいなぁと思いまして(笑)。

mic152 マスキングを剥がし、クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

mic155 ロゴのシルバー色は、下地を透かした3コートSPFシルバー程の金属感は出ませんが、それでも蒸着アルミフレーク顔料特有の質感は良い感じになっていると思います。

mic153 網の部分は中を空洞にしてエアーが通り抜けるようにしてスプレーによる塗装が細部まで行き渡るようにしています。

mic154それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

マツダフューエルキャップ塗装 完成

mazda50 大変お待たせしました!マツダフューエルキャップの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介致しますね。

mazda37元々は未塗装のプラスチック部品で、表面はザラザラとした梨地の状態だった物をサフェーサーで下地を作ってから塗装しています。

mazda51 ロゴは塗装で対応する為に多少変更していますが、基本的には元のデザインに近くしてあります。

mazda52 最初のご依頼では「間違えて家族がガソリンを入れてしまうと困るので」と言う事で市販のベロの様な物を購入されたようなのですが、それを取り付けるのはどうかと言う事でこちらのキャップ自体を軽油のイメージカラーでもあるグリーンに塗装しました。

mazda54 ただ単に塗るだけだと素地のザラザラが残って余計に汚く見えるので、下地処理を行って「艶々の仕上りに」と言うご依頼となりました。

mazda56 脱落防止のリングは取り外せないのでマスキングで対応しています。取り付ける時には間に工具などを挿し込んで無理やり入れている跡(傷)があるのですが、塗装後にさすがにそれは出来ませんので・・・。

mazda55 ロゴは塗装で入れていますが、内容が判らなければまさかこれを手作業で再現しているとは判らないと思います。

mazda57塗膜の艶を維持するには極力触らないのが一番なのですが、こういった物はそうもいきませんので、その場合は極力動かさない(擦らない)のが傷を付けない方法となります。

人の手やホコリ、ウエスなどは思った以上に硬い物質が含まれていて(砂埃はガラスや石・金属が細かくなった物と考えると宜しいかと存じます)、それを擦ると見えない傷が徐々に増えていって艶が損なわれて見えてしまうのです。

かといって保護シールを貼るのは塗膜本来の艶を見れなく本末転倒で、傷を増やさないコツとしては、塗装面をグッと掴んで(抑えて)接触面は極力動かさず必要最小限の動作で済ますのが宜しいのでは、と思います。まあそこまで気にすると疲れるので塗装屋さんは洗車が嫌いになってしまうんですけどね(日常生活でも気にしてしまうとノイローゼになってっしまいますよ・・・)。

それでは後程完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!