インプレッサスポーツ フロントグリル等 本塗り

 先日サーフェサーの塗装までを行っていたスバルインプレッサスポーツGT7(D型)の純正フロントグリルのメッキモールとエンブレムのメッキ枠です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

平面は#800~#1500の水研ぎで肌目を平滑にし、

ペーパーの入り難い「谷」の部分や、下地が出やすい「山 」は、当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン&オレンジ)を使って研ぎます。下地を出さないようにしつつガイドコートが残らないよう被塗面全てを研ぎつけます。

それぞれのパーツは片手で持って塗れるように芯棒に固定し、台に挿します。

被塗物は直に台に置くとフチから裏まで回り込んで塗れないので、宙に浮かせたような状態で、また出来るだけ隙間を多くした状態で固定しておきます。

フロントグリルも片手で持って塗れるようにしました。

表側からだけだとどうしても無理が生じてクリアーに垂れが生じ易いですが、裏からも塗れるようにしておくと満遍なく塗れて垂れ難くなります。

そして本塗り開始です。まずはベースコートを塗布します。色はスバル純正色の「マグネタイトグレー・メタリック」(カラーコード:P8Y)で、昔は無かった新しいタイプのシルバーメタリック(MIX891/MIX892)が使われています。

ベースコートの肌を荒らすといくらクリアーを艶々に塗っても後で艶引けを起こしてしまうので、ウェットに塗って平滑な仕上がりにします。

大抵はベースコートが終わった時点で休憩(昼食)にし、ここでしっかりセッティングオフタイム(乾燥時間)を設けるようにしています。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

エンブレムのメッキ枠に装着されるアクリルプレートは「キャンディーブルー」の塗装で承っておりますので、こちらは別工程で本塗りを行います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Qanba obsidian ゲームコントローラー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたQanba obsidianアーケードスティック(家庭用コントローラー)パーツ3点の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介させて頂きます。

元々はシルバーが塗られ、またアルマイト被膜が施された状態でしたが、

既存の塗膜を剥離し、またサンドブラスト処理を行ってから下地を整え、上塗りを施しています。

色はご指定頂いた画像「深紅」を参考に塗料を作成しています。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はいつもの通りサイズの縮小以外は未加工となります。

本体も一緒にお預かりしておりましたので、参考に仮止めをして撮影をしてみました。

時々ですが塗膜の強度についてご質問を頂く場合があるのですが、当店で提供する塗装は自動車ボディのそれと同様とお考えいただいて大丈夫です。使用材料・設備・下地処理・上塗り共に自動車を補修塗装する物と全く同じ内容となっています。

色を作成している時の画像だとピンクっぽく見えた感じもしましたが、実際の色味はこちらの画像の方が近くなりますのでご安心くださいませ。色はそれ単体では判り難く(表現がし難く)、相対する物があってその色味を感じる事が出来ます(比色)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

マイクスタンド 本塗り

先日お預かりしておりました マイクスタンド一式です。

吊るして塗った方が準備としては楽なのですが、やはりいつものように持って塗った方が綺麗に塗れるので、台に立てられるよう持ち手を取り付けます。

元々艶消しの黒に塗られていて、ぱっと見は平滑に見えますが、実際には肌が凸凹になっている為、まずはコシのある研磨副資材(トレカットイエロー)で表面を研磨して均し、

その後、柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)を使って被塗面全体に足付け処理を行います。

よく脱脂清掃し、台にセットしたら本塗り準備完了です。

まずは隠ぺい性の高いシルバーを塗布します。具体的にはVW社のリフレックスシルバーです。

シルバーメタリックは粗いと輝きは強くなりますが、その場合隠ぺい力は弱まり、逆に細かくなると隠ぺい性が高くなるので、下塗りには後者の色を使います。原色そのままを使っても良いのですが、それよりも日頃在庫している塗料を使った方が楽で、同じような使い方としてはメルセデスのブリリアントシルバーなどもよく下塗りに使ったりします。

その上に粗目のメタリックを塗布します。STANDOXで一番粗いMIX598です。

そして続けて透過性の赤=キャンディーレッドを塗布します。

一度に濃い赤を塗ると色にムラが生じる為、含有量を下げてコート数を多くして塗り重ねていきます。

膜厚が大きくなると塗膜の耐久性が悪くなる為、塗料中にはしっかりハードナーを添加し、必要最低限+保険分の膜厚に留めます。

そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

光が赤い塗膜を通り抜け、下地のシルバーに反射して透明感のある色を表現しています。

粗いメタリックの方が輝きが強くなり、より発色の良い赤を表現してくれます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

RIMOWAスーツケースパーツ塗装承ってます

先日到着しておりましたリモワスーツケースのパーツです。この度も当店をご贔屓頂き誠に有難うございます!

元々はこのような状態の物を、専門店にて分解して頂き、パーツのみを送って頂きまいた。

今回塗装するのはこちらのパーツとなります。

素材はABS・PCのプラスチックと、

アルマイト処理が施されたパーツがあります。

アルマイト処理されたパーツはサンディングまたはサンドブラスト処理にて足付け処理を行った後、プライマーを塗ってから上塗りを行います。

  キャスターはこれ以上分解出来ないので、この状態で裏表共に塗ります。

塗るのはグレーの部分だけで、車輪の黒い部分はマスキングして塗らないようにします。グレーと黒の境界線が無いので、もしかしたらベースコートはグレー部、クリアーは黒に被せるようにしてエッジの部分で暈す方法にするかも知れません。

素材の表面は細かいザラザラになっていて、これを艶々にしようとすると別途下地処理(「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」)が必要となりますが、今回は「艶消し仕上げ」で承っておりますので、「足付け処理→プラスチックプライマー塗装→上塗り」といった方法で行います。

そして色ですが、今回はこちらの皮の取っ手の色を参考に、近似色でご指定頂いています。

試しに色相環の艶消し赤と比べてみましたが、もっと青味があって濃い赤になりそうです。一から作った方が早そうなので、後日簡易的な方法(非調色)で新たな色を作成しようと思います。

尚こちらのオーナー様は以前から何度か(何度も)メガネフレームをご依頼頂いている方で、その時の画像も紹介させて頂きます。

こちらは去年ご依頼頂いたアランミクリのメガネフレームです。

こちらは7年くらい前にご依頼頂いた、同じくアランミクリのメガネフレームです。

この他にも数本ご依頼頂いておりまして、メガネフレーム以外でのご依頼は今回が初めてとなります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

インプレッサスポーツ フロントグリル等 下準備

先日お預かりしておりましたスバルインプレッサスポーツGT7(D型)の純正フロントグリルのメッキモールとエンブレムのメッキ枠です。

このまま塗装をしても塗膜は十分に密着しない為、まずは素地調整を行います。その前に残った両面テープの糊を綺麗に除去しておきます。

台にセットしてプライマーを塗ります。

続けてサーフェサーを塗布します。

プライマーは2コート、サーフェサーは3コート程塗っておきます。

プライマーとサーフェサーはフチから裏側に周り込むよう塗ってあります。当店が行うメッキの下地処理では面だけでは無く「点」でも食いつくようにしていますが、塗膜の断面となる部分はどうしても弱点になる為、それの防止としておきます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。

そしてフロントグリル本体です。

 まずはスコッチ(研磨粒子が塗布された繊維)とウォッシュコンパウンドを使って洗浄&大まかな足付け処理を行います。

その後スコッチをヘラに巻き付けて指の入らない部分に当てます。

さらに布状の研磨副資材(アシレックスレモン)をヘラに巻いて研磨、最後にナイロンブラシとウォッシュコンパウンドをたっぷりつけてギザギザ部分の奥まで足付け処理を行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!