先日既存の塗膜を剥がしてサーフェサーを塗っておいたスマートの内装パーツです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。
最初は#600である程度ライン出しを行い、その後#800で曲面を均し、
最後に#1500でペーパー傷の目消しと、当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)で細部まで足付け処理を行います。
ペーパーや研磨布、スコッチでも足付けがし難い箇所は、ウォッシュコンパウンドと固めのナイロンブラシを使って研磨します。
車体を塗っていた時はこういった小物はあくまでも副次的な物でしたが、今はこれがメインとなっている為、事前の準備にもかなり時間を掛けるようになりました。多分車体塗装用につくられた工場でこんな事をやっていると経営は成り立たないと思います(まあ今も常に綱渡り状態みたいな感じですが)。
こういった形状は意外とフチが塗り難く、なので裏側からもストレス無く塗れるよう極力大きなスペースを確保するように固定しています。
また塗装中に被塗物が落ちたりグラついたりしないよう、かなりしっかり固定しています。
未塗装のプラスチック樹脂パーツは#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)の空研ぎによる足付け処理を行っています。フチの断面も忘れずにしっかり行っています。
よく脱脂清掃したら素地が露出した箇所にプラスチックプライマーを塗り、本塗り開始です。
色はスマート純正色の「ミッドナイトブルー」(カラーコード:ECZ)となります。
クリアーは2コートで、一回目のクリアーを塗ったら10分~15分くらいコート間の乾燥時間=フラッシュオフタイムを設けています。
クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。
以前車を塗っていた時も塗装は好きでしたが、今の小物専門になってからはさらに大好きになっています。
塗装には大体30年くらい携わっていますが、100%満足出来るような事は未だ一度も無く、だからこそ面白いのだと思います(唯一これは!というのが車体の塗装で出来た物がありますが、その後箱根で事故に遭って廃車になったそうです)。
これから寒い時期になりますが、塗装としては夏より全然良い環境なのでむしろ安堵しています。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!