メルセデスW124 M103ヘッドカバー 素地調整

先日お預かりしておりましたメルセデスベンツW124 M103エンジンのヘッドカバーです。その後アルカリ槽に浸け置きして油汚れを除去し、さらにシンナー槽に浸け置きして旧塗膜をある程度剥がしておきました。

この型のヘッドカバーは裏側にも塗装が施されていて、この状態ではそれが完全には剥がせてはいませんが、

その後専門店に御願いして、強力な直圧ブラストで綺麗にして頂きました。

ちなみに以前は剥離も一緒に御願いしていましたが、ちょっとした事故があったので(その時のオーナー様も確認&解決済みです)、その後はある程度でも旧塗膜は当店で剥がしておく事になりました。時間が長めになっているのはその為ですね。

その後スプレーガンに入れたシンナーで洗い流すように全体を脱し清掃し、

まずは裏側に浸透型エポキシプライマーを塗布します。

ただしスプレー塗装だとこういった隙間の奥まで届かず、

なのでそういった箇所はシンナーで希釈したプライマーを筆で一つ一つ虱潰しにしていきます。

怪しい箇所を全て筆挿ししたら、

もう一度全体にスプレーガンで塗布します。

その後一旦60℃20分程の熱を掛けて塗膜を半硬化させ、

続けて表面にもプライマーを塗ります。

同じ様にまずは全体に1コート塗ります。

そうするとささくれてスプレーでは入りきらない箇所が見えてきます。

マグネシウム合金は腐食すると表層が剥がれて膨れるような感じになります。

スプレーだけではそういった箇所に塗料が入りきらない為、

同じ様に希釈したプライマーを筆挿ししていきます。

そして最後にもう一度全体にプライマーを塗布します。

それでも埋まり切らない箇所にはさらに筆挿していきます。

大抵は時間が経つとまた巣穴が空いていたりするので、この状態で自然乾燥させ、翌日もう一回筆挿しをしてから熱を入れて本硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダフリードリヤメッキガーニッシュ塗装 完成

先日本塗りを終えていたホンダフリードGB5の純正リアメッキガーニッシュです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、元々貼ってあったクッションテープを取り付けます。

ゴムもプラスチック同様そのまま両面テープを貼っても剥がれてしまう為、プライマーを塗布します。刷毛で塗ったりするタイプもありますが、今回は段ボールに固定してスプレーで塗布しました。一回目が塗って乾いたらテープを剥がして端も塗っておきます。

新たな両面テープを貼り付け、剥がす前の状態の画像を見ながら元の位置に戻します。

そして完成です。お待たせしました!

最初の状態も紹介します。

元々はABS樹脂に装飾クロムメッキが施された物で、この状態のまま密着剤(スプレー糊のような物)を塗って上塗りしてしまえばかなり楽に出来るのですが(わざわざクッションテープを剥がす必要もありません)、その場合「点」では無く「面」で抑えているだけなので、経年劣化や何かのきっかけ(飛び石や高圧洗浄)で塗膜がペリペリと剥がれてくる可能性が高いです。

色はホンダ純正「クリスタルブラックパール」(カラーコード:NH731P )となります。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

黒・青・緑系の原色に、極少量のブルーパールが含まれた配合となります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!