スズキK12B樹脂製ヘッドカバー結晶塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたスズキK12Bの樹脂製ヘッドカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

素材はPA(ポリアミド)で、未塗装の黒い樹脂素地状態でした。恐らくはスイフトに積まれる物だと思われます。

 今回はオーナー様のご要望により、結晶塗装の赤にイエロー(ゴールド)のパウダーパールを混入してみました。

 いつもの鮮やかな赤の結晶塗装と比べ、オレンジ寄りになっています。

 素地調整としてはサンドブラストで足付け処理を行い、プラスチックプライマーを塗っています。

 光に当たるとイエローパールの明るさを感じられます。

 プラグホール周りやホースパイプ部はサンドブラストを当てないようにマスキングをして素地を残しています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

スズキK12B樹脂製ヘッドカバー 本塗り

 先日サンドブラスト処理等の下準備を行っておいたスズキK12Bの樹脂製ヘッドカバーです。その後良く脱脂清掃し、マスキングを行いました。

尚、一部のマスキングシートに「ホンダ」と記載されていますが、そちらは気にされないで大丈夫です(以前ホンダのヘッドカバー用に作った物が丁度良かったのでそのまま利用しました)。

全体に洩れなくプラスチックプライマーを塗装し、本塗り開始です。

 今回はただの赤では無く、それにイエローパールを加えて多少なり変化を出すような方法で承っております。

 形が複雑なので塗料が入り難い箇所を個別に塗るようにし、その後全体に満遍なくスプレーします。

 その後赤外線ヒーターを使い、120℃~130℃程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。素材がプラスチックなので念のため130℃を超えないように注意しています(その代わり全体に熱が行き渡るようヒーターは二基使っています)。

単色の赤とは違い、光に当たったところが浮いたような淡いイエローに変化して、全体的にオレンジ寄りの赤となりました。

この後は恒温器で120℃20分程の熱を掛けて二度焼きを行います。

それでは完成仕出し改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ヘッドカバー関係 下準備

 一度には塗れませんが、重複する作業は並行して行う事で効率を高めています。

画像は上から、

スズキK12B樹脂製ヘッドカバー 結晶塗装承ってます

トヨタスターレットヘッドカバー 結晶塗装承ってます

日産ブルーバードヘッドカバー 結晶塗装承ってます

となります。

樹脂製のエンジンカバーも新品時にはオイル分が着いていますから、アルカリ洗浄槽で浸け置きをしていて、その後綺麗に洗って水分を乾かしておきます。

これら3個のヘッドカバーはサンドブラストを行う為、マスキングを行います。

 直接ガムテープを貼ると糊が残ってしまい大変な事になるので、最初にマスキングテープを貼ってその上にガムテープを重ねています。

 裏側もこのような感じで養生します。

 ブラストボックスに入れ、

 サンドブラストを行います。

今回のこちらのヘッドカバーは巣穴が結構多いですね。普通の塗装だとこれら全てを処理しなければなりませんが(針の穴のような物でも埋めなければなりません)、結晶塗装はそういった粗を目立たなくしてくれるので、ヘッドカバーのような鋳造製品に多く採用されています。

 スターレットのヘッドカバーはそんなに程度は悪くなく、ただポリッシュされて光ってしまっていますので、

 足付け処理の為にサンドブラストを行っています。

 スズキK12Bの樹脂製ヘッドカバーも同じで、PA(ポリアミド)は密着性の悪い樹脂素材ですから、入り組んだ箇所もしっかり足付け処理が出来るよう、サンドブラストを行っています。これをしない場合、最悪このような結果になってしまうという訳です。

ただ普通の塗装でこれを行うと毛羽立ちが凄いことになって再起不能となりますので、その場合はウォッシュコンパウンドとスコッチなどを使ってネチネチと行います。ランエボⅩのヘッドカバーを塗装した時のような方法ですね。ガスプライマーだけに頼ると、先のロータスエンジンカバーのような事になり兼ねませんので。

 この後は再びしっかり水で洗い流して洗浄を行い、乾燥させておきます。

そしてこちらも現在お預かり中のマツダNDロードスターのヘッドカバーです。

こちらは新品なので、通常であればそのままリン酸処理を行うのですが、ヘッドカバー表面には得体の知れないクリアーが塗ってあるので、まずはそれを剥がす(溶かす)必要があります。

 画像は脱脂用の溶剤(シリコンオフ)をスプレーした状態で、これをまるで水のように弾いてしまっています。ただの油膜(コーティング)ならこんな事はあり得ません・・・。

 シンナーでも同様で、簡単に拭き取れるような物ではありません。

なのでこれを溶剤槽に半分程浸けながら(ゴムの部分を避けながら)、刷毛とブラシを使って洗い流すようにしてクリアー皮膜を除去しておきます。

その後同じようにシリコンオフをスプレーし、しっかりアルミ素地に馴染んでくれるようになったら、リン酸処理を行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スズキK12B樹脂製ヘッドカバー 結晶塗装承ってます

先日到着しておりましたスズキK12B樹脂製のヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容は鮮やかな赤の結晶塗装で、さらにそれにイエローパールを加えて多少なり変化を出すような方法で承っております。またこちらに手作業で足付け処理(ペーパー掛け)を行うのは物理的に難しい為、下地処理としてサンドブラスト作業も行います。

赤の結晶塗装にパールを入れる仕様に関しては、以前レッドパールを使った案件がありますのでそちらを紹介させて頂きますね。

こちらはマツダのNDロードスターのヘッドカバーで、ぱっと見は通常の結晶塗装の赤に見えますが、赤のパールを添加してあったりします。

また今回と同じ製品で結晶塗装を行った事例もありましたので、そちらも紹介をさせて頂きます。

見る限りでは同じ形なので、今回ご依頼頂いたヘッドカバーもスイフトに装着されるのかも知れません。その他の画像はこちらのページからどうぞ。

また同じスイフトでアルミ製の物もあったのでそちらも紹介をさせて頂きます。どれだけ出て来るんだって話ですが・・・(笑)。

似てはいますが形は全然違いますね。その他の画像はこちらのページからどうぞ。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!