KP61スターレットヘッドカバー結晶塗装 完成

 こちらもお待たせしました!先日凸部を研磨してクリアーを塗っておいたトヨタKP61スターレットのヘッドカバー結晶塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

腐食は見当たらなかったのですが、バフ掛けされて艶々としていたので、足付け処理としてこちらもサンドブラストを掛けてからの塗装としています。

 一緒にご依頼頂いたダットサンのヘッドカバーと同様、鮮やかな赤の結晶塗装となります(他にはどす黒い赤などがあります)。

 それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ヘッドカバー凸部研磨~クリアー筆塗り

 先日本塗りを終えていた日産510ブルーバードKP61スターレットのヘッドカバーです。

その後二度焼きを行い、凸部を研磨して光らせます。

 エアーツールは使えないので小さい木片を当て板にし、一方向に研いで塗膜を削ります。

 最初は#120を使い、その後#180~#240~#320~#400と番手を細かくし、最後は布状研磨副資材で光らせます。

本来ならアルミ素地そのままの方が金属っぽく輝いて格好良いのですが、比較的早い段階で表面が腐食して黒ずんでしまうので、それの進行を遅らせるためにクリアーを筆で塗っておきます。

この後再び恒温器で60℃40分ほどの熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

トヨタスターレットヘッドカバー 本塗り

 こちらも先日サンドブラストを行っていたトヨタKP61スターレットの4Kエンジンヘッドカバーです。その後リン酸処理を行い、よく洗浄して乾かしてマスキングをしておきました。

まずは全体にプライマーを塗布します。

 先ほど紹介した510ブルーバードのヘッドカバーと同様、ホースパイプ部は結晶塗装を塗らないようにするので、プライマー塗装後にベースコートの黒を塗ります。

 ベースコートの黒が乾いたらマスキングをし、

 結晶塗装の赤を塗布します。

一緒に塗ったブルーバードのヘッドカバーに比べると素地の状態はとても良く、またサイズが小さいので控えめに塗っています。

 その後140℃程の熱を掛けると結晶目が現れます。

 色はブルーバードのヘッドカバーと同様、鮮やかな赤の結晶塗装になります。

 この後二度焼をし、その後凸文字部を研磨してアルミ素地を光らせます。

AISINの凸文字もやはり光っていた方が恰好良いのでこの後研磨して光らせ、最後にクリアーを塗って腐食の進行を遅らせるようにします。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ヘッドカバー関係 下準備

 一度には塗れませんが、重複する作業は並行して行う事で効率を高めています。

画像は上から、

スズキK12B樹脂製ヘッドカバー 結晶塗装承ってます

トヨタスターレットヘッドカバー 結晶塗装承ってます

日産ブルーバードヘッドカバー 結晶塗装承ってます

となります。

樹脂製のエンジンカバーも新品時にはオイル分が着いていますから、アルカリ洗浄槽で浸け置きをしていて、その後綺麗に洗って水分を乾かしておきます。

これら3個のヘッドカバーはサンドブラストを行う為、マスキングを行います。

 直接ガムテープを貼ると糊が残ってしまい大変な事になるので、最初にマスキングテープを貼ってその上にガムテープを重ねています。

 裏側もこのような感じで養生します。

 ブラストボックスに入れ、

 サンドブラストを行います。

今回のこちらのヘッドカバーは巣穴が結構多いですね。普通の塗装だとこれら全てを処理しなければなりませんが(針の穴のような物でも埋めなければなりません)、結晶塗装はそういった粗を目立たなくしてくれるので、ヘッドカバーのような鋳造製品に多く採用されています。

 スターレットのヘッドカバーはそんなに程度は悪くなく、ただポリッシュされて光ってしまっていますので、

 足付け処理の為にサンドブラストを行っています。

 スズキK12Bの樹脂製ヘッドカバーも同じで、PA(ポリアミド)は密着性の悪い樹脂素材ですから、入り組んだ箇所もしっかり足付け処理が出来るよう、サンドブラストを行っています。これをしない場合、最悪このような結果になってしまうという訳です。

ただ普通の塗装でこれを行うと毛羽立ちが凄いことになって再起不能となりますので、その場合はウォッシュコンパウンドとスコッチなどを使ってネチネチと行います。ランエボⅩのヘッドカバーを塗装した時のような方法ですね。ガスプライマーだけに頼ると、先のロータスエンジンカバーのような事になり兼ねませんので。

 この後は再びしっかり水で洗い流して洗浄を行い、乾燥させておきます。

そしてこちらも現在お預かり中のマツダNDロードスターのヘッドカバーです。

こちらは新品なので、通常であればそのままリン酸処理を行うのですが、ヘッドカバー表面には得体の知れないクリアーが塗ってあるので、まずはそれを剥がす(溶かす)必要があります。

 画像は脱脂用の溶剤(シリコンオフ)をスプレーした状態で、これをまるで水のように弾いてしまっています。ただの油膜(コーティング)ならこんな事はあり得ません・・・。

 シンナーでも同様で、簡単に拭き取れるような物ではありません。

なのでこれを溶剤槽に半分程浸けながら(ゴムの部分を避けながら)、刷毛とブラシを使って洗い流すようにしてクリアー皮膜を除去しておきます。

その後同じようにシリコンオフをスプレーし、しっかりアルミ素地に馴染んでくれるようになったら、リン酸処理を行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

トヨタスターレットヘッドカバー 結晶塗装承ってます

 先ほど紹介した510ブルーバードのヘッドカバーと一緒にご依頼を頂いた、トヨタKP61スターレットの4Kエンジンヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼は510ブルのヘッドカバーと同様「鮮やかな赤」の結晶塗装で、またこちらは腐食は無いのですがポリッシュして光り過ぎている為、同じようにサンドブラストを行う予定です。

 またこちらのトヨタの凸部も塗装後に研磨して光らせます。

こちらのAISINのロゴはちょっと厚みが薄いので、綺麗に出来そうなら同じように研磨して光らせ、もしくは難しそうなら結晶塗装を塗ったままにする予定です。

それではこちらも作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!