塗るのはまだ先ですが、各部品のチェックも含めて出来る物は先に下地処理をしておきます。まあ凄い数ですね・・・。
ご依頼頂いた部品の殆どは純正部品に本物のカーボンマットを張り込んで作られた手の込んだ部品で、これを塗ってしまうのはちょっと勿体無いのでは・・・と思いましたが、オーナー様曰く「一旦気になりだしたら気になってしょうがありません。今では私も蛇の皮の模様に見えてきてしまっているのです。」との事でこれらのカーボン部分は全て塗り潰す事となりました。
が!、実際に作業してみて解かったのですが、これについては確かにその通りだったのかも知れません。
部品を良く見てみるとカーボン表面がどうも変な感じに凸凹しています。どうやらカーボンマットの織り目の凸凹が残ったまま仕上がっているみたいです。
本来カーボンパーツは「型」に張り込んで成型し、そこから外す事で表面は平らにし仕上がっている筈なのですが、これは部品に直接カーボンを貼って樹脂で固めているだけなので繊維の網模様がそのまま残ってしまっているのです。結果、まさにこれが「蛇の革」に見えた訳で、当初これに不快感を感じた奥様の「なにこの蛇の模様みたいなのは。気持ち悪いんだけど」といった事は間違っていなかったのかも知れません。
実際に削ってみるとその凸凹さが良く解かります。途中何度も研ぎの工程があった筈ですが、しっかり平らに研いでいなかったのかも知れませんね。
もはや軽く研いだだけでは平らになりませんので堅い当て板にペーパーを張って全体を研ぎ直します。多少カクカクしても構うことは無く、ちゃんと目が無くなったら手研ぎで均します。さらに最後は水研ぎで深いペーパー目を消しつつ形を整えます。
小物入れ(灰皿?)の部分にはナビのリモコンが埋め込まれていて、それとリモコン受動部は塗らないようにします。ちなみに今行っているマスキングは塗装の為の物では無く足付け処理時に傷が付かないようにする為の物で、本塗り時にはちゃんと貼りなおします。
当初この枠も分解出来ないかと思っていましたが、こちらには接着剤が付いていなかったのでネジと爪を外したら簡単に取れました。想像していたより難易度は低くなりましたのでこの辺も無理なく仕上げられると思います。
その他諸々の部品も無事分解出来まして、ただ一部はサフェーサーなど塗る物もあるので引き続き手が空いた時に下地処理を進めておきますね。もう少々お待ち下さいませ!