LOOKカーボンフレーム 修整

look32 こちらもお待たせしております。以前当店で塗らせて頂いたLOOKのカーボンフレームで、その後海外のレースに遠征した時にうっかり傷を付けてしまったとの事で、今回はその箇所の補修を承っています。ただし画像で見て判るように随分と太くなってしまっておりまして・・・。

look34 ただオーナー様のお話では付けた傷は裏側にちょっとした物で、こんなに太くなる程大袈裟な事では無いとの事である程度太さを合わせる為に削らせて頂く事になりました。ただしその損傷自体私が見た訳では無いので本当に削っていいものか不安でしたから、この辺はオーナー様に何度も確認させて頂きました。結果、オーナー様の強い希望により今回は極力修理した事が判らない程度まで仕上げるようにする事にしました。

画像は既に削り終えた状態で、最初は切削力の強い#120のギアーサンダー、その後木片に#120のペーパーを貼り付けライン出し、そして最後はダブルアクションサンダーで均しています。どちらも小径タイプのミニサンダーですね。

look35 フラットに見えますがこれでもかなり凸凹です。裏側は極力削らないようにしているので表に比べると結構太くなっています。

look36#240で足付けの範囲を拡大したらポリパテを塗布します。ちなみにポリパテ(ポリエステルパテ)では強度は全く出ません。プラモデルで使う場合では「パテで補強」といった使い方を見かけますが、実用性がある物、例えば車のボディに使うとすれば強度ではなくラインを成型する為の「美観」だけの物と考えた方が宜しいかと存じます。下手に過信すると酷い目にあいますので・・・。

look37 ポリパテは比較的割れ易い樹脂の一つですが、今使っているものはバンパー用として使われている物なのでちょっと信じられないくらい柔軟性があるタイプの物です。フレームがねじれてパテが剥がれるなんて事はありませんので御安心下さい。

look38そしてサフェーサーを塗布します。裏側は極力補修カーボンを残していますがパテでスムーズに均してあるので太さは気にならない程に出来ているかと思います。何とか一安心でした(やってみるまで出来るかどうか判りませんでしたので・・・)。

実際の塗装では「LOOK」のロゴがある箇所までベースコート(色)が塗られますが、以前作成したデータがそのまま残っているので、それで作成したマスキングシートを水貼りで元位置にピッタリと合わせて塗る予定です。以前塗った時と完全に同じデータがあるので恐らくこれで可能な筈です。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!