BMWエンブレム 下塗り

bmw138 先週の続きで年代物のBMW純正エンブレムを作業します。ちなみにうっかりしていましたがエンブレムの一部が凹んでいました(Wの下と右側に二箇所)。ただこちらは下塗りのクリアーを何回か行いますのでその間に研ぎ出して平滑に出来ると思います。中央の塗膜が無い部分を充填しなければならないので下塗りは結構な膜厚になりますからね。

bmw140溝部分はそのままアルミ素地が残る形となるのでそこを綺麗に磨いておきます。最初はコンパウンドを手磨きで行い、その後ポリッシャーを使って磨きます。ちなみにバフが黒くなっているのは磨いている箇所が金属だからです。金属を磨くとこうなるんですよ。

bmw139 艶々したままだと塗料の密着が悪いので足付け処理をしますが、その前に念の為リン酸処理も行っておきます。最初は出っ張った箇所(青と白になる部分)に綿棒を使ってリン酸を塗布し、洗い流す一分前くらいから溝の箇所にも塗ります。余り長く行うと上の画像のようにアルミ素地が白っぽくなってしまいますから、クリアー仕上げとなる溝の部分はこうならないように時間を短めにします。後は密着剤頼みですね(セオリーではありませんが今回は他に手がありませんので)。

bmw141 凸部分はどの道白と青で色が塗るので念の為足付け処理もしておきました。周りのフチもアルミ素地ですがこちらは最後まで塗らない予定なのでマスキングをしておきます。この箇所の形状は内側に巻き込んだ形となっているので通常使う紙タイプのマスキングテープでは上手く貼れないので(シワシワに)、こういった場合は伸縮性の高いボディコンテープ(と言う製品名です)を使います。またはこれの代わりとしてはビニールテープでも大丈夫だと思います(と言ってしまうと身も蓋も無いのですが・・・)。

bmw142そして下塗り完了です。本来はプライマーを塗るべきですが今回は特殊な案件なので密着剤頼みで直接アルミ素地に上塗り(クリアー)を施しています。ただせめて紫外線が透過し難いようにとクリアーは下塗りの時点からクリスタルクリアーで、下地処理ではリン酸処理とウォッシュコンパウンドを併用しています。

中央の段差は今回の下塗りだけでは足り無い筈なので、次の工程では「BMW」のロゴをマスキングで抜き、黒い部分を塗装したら一旦クリアーを塗って完全硬化させ、最後に「青」と「白」を塗ってまたクリアーを塗って完成予定となります。現状切り込みを入れた箇所がガタガタしていますが、こちらは綺麗にカットしたマスキングシートを使って塗り直すので問題ありません。安心ください。

予定している塗装工程としてはトータル三回といった感じで、現在はその一段階まで終わった状況です。ここまで来ると手間と言うより「とにかく無事に終わってくれれば・・・」と言う感覚になってきていますかね(苦笑)。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きます。少し寝かしますので次の作業は一週間後くらいで、完成までにはまだ数週間は掛かるかと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

アテンザ内装パーツ 下準備

 

atenza76 アテンザのメーターパネルには人工皮革が付いていて、これがそのままだと下地処理の段階で汚れてしまいますから外しておく事にします。こちらはシボ模様が強いので下地作業ではかなり粉っぽくもなりますし、水研ぎもする予定ですのでさすがに付けたままではどうにもなりません。ただ付き方が嫌がらせと言うか何と言うか、皮のシートに開いた穴にメーターパネルから出た突起を通して溶かして固定しているんですよね。何かもっと他に良い方法があったような気がしないでも無いのですが・・・。

atenza77 人工皮革は決して丈夫ではないので無理に引っ張ると切れてしまいそうです。かといって熱に強い訳でも無さそうですから(少し触れるだけで裏地が焦げます)、半田ゴテは固定された箇所の中央を突いて固定している頭の部分を捥ぎ取る、といった感じですかね。いつまでも熱していると表側にまで熱が行ってしまうので(そんな事は無いと思いますが)、多少プラスチックが解けたらピンセットで摘み取ります。

atenza78 取り除いた物を見ると余りスマートには見えませんがこれはもう仕方ありません。ちなみにこちらは再利用はせず、固定する際は新たにABS樹脂棒を使って溶着しておきます。これを使う意味は特にありませんので。

atenza80そしてナビモニターパネルの上に付いているメッキモール?も取り外します。以前アテンザのカップホルダーの蓋を塗った時のイメージが残っていた為か、こちらはプラスチックの部品が刺さっているだけかと思いきや、凄く柔らかいゴム状のモールが両面テープで貼ってあるだけでいた。ただ無用に強力な両面テープで・・・(苦)。

atenza79無理に剥がそうとするとモールが千切れてしまいますので(そういうレベルです)、表裏からドライヤーを当てて熱を掛け、両面テープの粘着力が弱くなっているうちに隙間にヘラを差し込んでスライドさせていきます。余り曲げると今度は表面のメッキ?っぽいコーティングが割れてしまいそうなのです。

幸いにしてモールは綺麗に取れまして、両面テープも貼り直しておきましたから後は塗装後に貼り付ければOKです。今回は部品自体が新品?で、劣化は殆ど見当たりませんでしたから問題なかったですが、古くなった場合はちょっと怖いかも知れません。塗装屋さんは要チェックかと思います(出来れば避けた方が良いかも知れませんが・・・)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

BMWエンブレム 下地作業

bmw130 こちらは先日紹介した画像で、少しずつですが作業進行しておりますのでご安心下さい。年代物のBMW純正ボンネットエンブレムですね。青と白の箇所が劣化で剥がれてしまっているののでそこを剥がし、序に黒い部分も塗りなおす事で新品時の姿に戻そう、と言う作業です。「本当に元に戻るの?!」と思われそうですが実際私も確信は持てていません。ただ一応イメージは出来ているので何とかそれに沿って手を動かしている感じです。御依頼頂いている内の何割かは今回のように「初めての試み」といった物で、断っても良いとは思うのですがやってみたいと言う欲求もあるんですよね。まあ当然「駄目でした」では済まないのですが(恐)。

bmw136 先程と同じ様な光景ですがこちらは後日行った作業です。連続してやりたいのですがこういったネチネチとした作業は大抵夜になってからとなるので小刻みに進めるような感じになっています。ちなみにこの画像は土曜日に撮影した作業風景です。

エンブレムに残った塗膜は最後はペーパーで削り落とす事にしまして、ただそれに隣接する溝になった部分はアルミ素地(メッキでは無くアルミです)を活かした仕上げになっているのでそこを傷付けないようしっかりマスキングをしての研磨となります。

bmw137ペーパーを掛けた箇所には研磨傷が付きましたがここは色を入れるので問題ありません。溝はちょっと汚れていてちょっと判り難いですがこの時点では傷は付いていません。

この後は黒い部分を含め全体に足付け処理をして下塗りの為のクリアーを塗布します。アルミ素地を活かす箇所はコンパウンドで磨き、プライマーが濡れませんのでせめてものと言うことでリン酸処理と密着剤を使って対応します。ちなみに段差は結構あるので下塗りは一度では済まなく二回~三回行うかも知れません。ちょっとまだ時間は掛かりそうですので気長に待っていただければと思います(完成後は眠らせるとの事ですのでその点は安心していますが)。

どうぞもう少々お待ち下さいませ!