先日色の作成は完了していたのでサフェーサーを研いだら本塗りとなります。無事完了しておりますのでご安心くださいませ。
本塗り前のペーパー目は#1000~#1500が理想的ですが、いきなりそんな細かい番手でサフェーサーを研いでも歯が立ちませんので最初は#320から始めます。本当はエアーツール(ダブルアクションサンダー)が使えれば時間を短縮出来るのですがこの形状だと使える場所が殆ど無いので手研ぎメインで行います。手研ぎの方が丁寧そうに見えますが実はこの方がペーパー目が深く入りがちなのでその辺に注意が必要です。
空研ぎで#320→#400のペーパー掛けが終わったら今度は水研ぎで#600→#800を行います。最後まで水を使わない空研ぎのシステムもあるのですが、こういった場合は途中から水研ぎに変えた方が確実で且つ時間短縮になり、また仕様する材料(ペーパー)のコストも下げれます。番手の細かいペーパーは高いんですよね(一枚¥100くらいしたりします)。
最後はペーパーとはちょっと違った布状の研磨副資材(業界ではもうメジャーなアシレックスです)を使って目均しをしています。研いでいて角が絶対に立たないと言う事と、研磨傷が非常に均一なので最後の仕上げは主にこれを使っています。以前は#1200の水研ぎペーパーで仕上げていましたが切れが悪くなるのが早いのと、入り組んだ箇所の研ぎはやはりコシが強いので角が立ち易いんですよね。その点油紙が布になっていると指に馴染んで狭いところでも非常に研ぎ易いのです。
この辺のやり方は実は個人の自由でこれといったマニュアルみたいな物はありません。使うペーパーの番手を紹介しているような物はありますが、ペーパーはメーカーによって特徴が全く違うので余り当てにはならないのです。場合によってはペーパーでは無く不織布タイプのスコッチブライト+ウォッシュコンパウンドなんて組み合わせもありますから方法は千差万別なのです。未だに徒弟制度みたいなのが残っているのはそういう事ですね。上司(親方)の機嫌を損ねると一日何も教えてくれない・・・なんて事もよくあるので最初の頃は凄く大変でした(苦)。
そして本塗り完了です。ベースコートの色は黒に見えますがかなり白も入っているグレーで、艶の具合は「3分艶」で承っていますのでそれに調整しています。画像は塗ったばかりなので艶がありますがここから徐々に艶が消えていきます。
1時間くらいかけてじっくり自然乾燥させるとこんな感じで艶が消えてくれます。この感塗膜はウェットな状態なのでホコリが乗るとそのままくっついてしまいますからブースは回したままにしておきます。
表側からだけだと奥まで綺麗にスプレー出来ないので半分以上は裏側から塗っています。裏を塗る時は左手で持ち上げながら右手でスプレーして、これを上下左右どこからも行うので結構忙しいのです。強引に表面からだけでも塗れない事は無いのですが、奥の方がザラザラしたり肌が悪かったりしたら嫌ですし、また裏側から塗った方がタレ難いので私的には「裏からタップリ」がお勧めの塗り方です。ただ大変ですけどね・・・(笑)。
それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。金曜日くらいに完成予定です。もう少々お待ちくださいませ!