ベンツホイールセンターキャップ塗装承ってます

benz179 本日到着しましたメルセデスベンツ純正ホイールセンターキャップです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容は、土台のシルバーに塗装された部分をボディ同色の「インディゴライトブルー」(カラーコード:230)で承っています。

benz180 スリーポインテッドスターのメッキ部分は6か所の爪で固定されていて、板金塗装屋さんなら良くご存じかと思いますが、これを無事に活かしたまま外すのはとても難儀です。

benz181 普通はこんな感じでピックツールで抉るとロック部から爪が浮き上がりますが、このセンターキャップは爪の背面に(何故か)「受け」があるので爪はビクとも動きません。

画像では若干爪が浮いていますがこれは爪を持ち上げたのではなく、隙間にピックツールの先を無理遣り突き刺して強引に隙間を作っているような感じです。そもそも爪を持ち上げようとすると簡単に折れる構造になっていますので…。

benz182 と言う訳ですが、今回は紙のように薄い鉄板を使ってみる事にしまいた。調色の色板として使っているブリキ板ですね。アルミの空き缶などでも代用出来ると思います。

benz183 かろうじて出来た隙間にこれを押し込みます。ヘラは入りませんがこれなら入りました。

同じようにして6か所全て行います。ちなみにピックツールは相当気合いを入れないと刺さらなく、手が滑ると反対の手に思いっきり刺さるので皮手袋をした方が良いと思います(私は面倒なのでしませんでしたが…)。

benz184 その後同じように薄い鉄板を使って少しずつ隙間を広げ、ヘラが入るようになったらこんな感じで突き刺して回転させていきます。欲を出すとスターの根元が簡単に折れるので本当に少しずつ全体を浮かせるような感じが良いと思います。

benz185 と言う訳でこちらは無事に取れました。破損無しで外せたのは自身も初めてです…。

benz186ちなみに24個中2個だけ折れまして、そこは最後に接着剤で固定しておきます。元々オーナー様には全ての爪を折る事でご了承頂いていますのでこちらは問題ありません。

よくスマートフォンの分解などでギターのピックや要らなくなったクレジットカードなど使って爪を外したりしていますが、これはそういうレベルではありませんので分解は余りお勧めしません。補償はありませんが分解はサービスで行っていますので塗装をご依頼の際はお気軽にご用命くださいませ。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

テールランプ関係 下準備

smoke9 次のターンで本塗り予定のテールランプです。インプレッサが2セット、メルセデスが2セット、合計4セットを予定しております。

smoke10 下準備の工程としては、まず裏側の清掃です。

smoke11 中古品のテールランプの場合、裏側のパッキン周りやレンズの隙間に泥が溜まっているのでブラシを使って水洗いを行います。時々苔(!)が生えているのも見かけます。

smoke12 その後よく水気を取って裏側をマスキングし、表面のレンズを脱脂清掃→足付け処理を行います。

またレンズ表面にある凸文字周りにはワックスやコンパウンドが固まっていたりするのでブラシとシリコンオフで綺麗に除去しておきます。今回のW124のテールランプのように枠があるタイプはその隙間も念入りに清掃しておきます。

smoke13 こちらのメルセデスW212E用の社外品テールランプは、バックランプ&ウィンカーとなるクリアーレンズ部分をマスキング(=クリアー抜き)で承っていますので、先にマスキングシートの準備をしておきます。

smoke14 赤いレンズと透明なレンズとの間にちょっとした溝があるので、マスキングテープを貼った上からボールペンでこのように輪郭線をトレースします。

smoke15 こちらの大きな方(ウィンカー)は曲面を含んだ複合ラインとなっていますので、途中はラインテープを使うとして、両端は同じように輪郭線をトレースしてマスキングシートを作成しておきます。

benz187 先ほどボールペンで描いたマスキングシートをスキャナーでPCに読み込み、ソフトを使ってベクトルデータを作成します。

smoke16カッティングプロッターで「カット→修正」を繰り返し、こんな感じで専用マスキングシートの完成です。ちょっと手間は掛かってしまいますが、これさえ作っておけば本塗り当日に貼るだけなのでかなり時間を短縮出来ます。

本塗りは来週中を予定しています。どうぞもう少々お待ちくださいませ!