メッキパーツ一式 下準備

legacy16 現在お預かり中の装飾メッキパーツ一式です。メッキ用の下地処理は通常とは少し違うので、まとめて一気に作業をしています。

crown4クラウンアスリートのフロントグリルエンブレムは元々メッキの上にスモーククリアー、そしてブルーメタリックが塗装されていましたが、そちらはシンナーとワイヤーブラシで剥がしました。

素材自体はABS樹脂なので溶剤(廃シンナー)に浸け置きは出来ませんが、元々塗られている塗装はシンナーを付けると表面がべた付く感じになるので、塗膜が柔らかくなったところにヘラやワイヤーブラシを使って擦ると剥がす事が出来ます。メッキに傷は付きますが、どの道最後はサフェーサーも塗るので問題ありません。ただかなりネチネチとした作業ですけどね(なので剥がさずに上から塗り重ねるケースが殆どだと思います)。

crown5 その後プライマーを塗り、さらにサフェーサーを塗って完了です。

legacy17 こちらはスバルレガシィのフロントグリルメッキモールと、奥にあるのはグリルの枠のパーツとなります。

メッキモールは一部ザラザラとした部分がありますが、そこはサフェーサーを充填し、完全硬化後に平滑に研ぎ出しておきます。ツルツルに仕上がりますのでご安心下さいませ。

legacy18後でフチから塗装が剥がれるのを防ぐ為、最初に裏側全体にプライマーを塗布し、その後表側にひっくり返して同じくプライマーとさらにサフェーサーを塗ります。

harley83 こちらはハーレーのヘッドライトバイザーで、他の部品はABS製のプラスチックですが、これは金属素材となります。鉄であれば普通にサンドブラストを掛けて大丈夫なのですが、磁石の付きが極端に悪い事から恐らくは鋳鉄と思われ、ブラストを掛けたらプラスチックパーツよろしくメッキがベロベロになったらとても嫌なので、他の樹脂素材と同様の下地処理にしています。

harley84 こちらの蓋は本物の鉄なのでサンドブラストを掛けても何ら問題ありませんが、これのみとなると効率が悪いのでやはり他と同じ処理方法となります。

ちなみにこの蓋ですが、成型時に鉄板を回り込ませて曲げた際にフチが盛り上がって格好悪いので、サフェーサーを多めに塗って完全硬化後平らに研ぎ出しておきます。多分パテを使う程では無いと思います。

xv26こちらはスバルXVのフロントグリルメッキモールです。中央が細くなっているので下手に力を掛けると折れてしまいますから注意して作業をしています。ABS樹脂自体は多少柔軟性があるので大丈夫なのですが、表面のメッキは異様に硬いので直ぐにひび割れるんですよね(ベンツのスターマークを外す際に細い根元部分がヒビ割れているのをよく見かけます)。

サフェーサーは5~6コートと結構塗り込んでいますので、取り敢えずこの状態で一日以上自然乾燥させてゆっくり塗膜中の溶剤を揮発させ、見た目硬化後に熱を掛けて強制乾燥~完全硬化させます。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!