スバルXVフロントグリルメッキモール塗装 完成

xv29 こちらもお待たせしました!スバルXVのフロントグリルメッキモールも艶あり黒の塗装で完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

xv21こちらも元々はプラスチック(ABS樹脂)にメッキが施された物なので、下地処理にはメッキ素地用の作業を行い、その上に上塗り塗装を行っています。

xv33 色はソリッドカラー(=パールでもメタリックでも無い色)の黒で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーを使用しています。

xv34 今回は【お任せ仕上げコース】でのお受付となりますので、基本的には磨き処理もしない「塗りっ放し」の仕様となりますが、画像のように特に肌が悪い部分や目立つゴミもありませんのでご安心頂いて大丈夫かと思います。

xv30 時々「フチまでしっかり塗ってください」といったご指定を頂く事がありますが、塗装の際にはフチから裏まで回り込むように塗るようにしていますので、そういった事は特にご指定頂かなくても大丈夫だと思います。ご安心下さいませ。

xv35それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

クラウンアスリート フロントグリルエンブレム塗装 完成

crown13こちらもお待たせしました!クラウンアスリートのフロントグリルエンブレム、艶あり黒の塗装で完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

crown元々はメッキの上にスモーク塗装、さらにブルーの塗装も施されていて、まずそれらの塗膜を剥がし、メッキ素地用の下地処理を行ってからの塗装となっています。そのまま塗れば何てことは無いのですが、全部下地からやり直しているのでかなり手間も掛かっています。

crown16 色はソリッドカラーのブラックで、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーを使用しています。

尚、通常使うクリアーはSTANDOXイージークリアーで、オプションとして同社クリスタルクリアーへの変更が可能です。つや消し・半艶には対応しておりません。

crown17 こういった物を塗る場合は大抵は密着剤(スプレー糊のような塗料)を使用しますが、そういった類は一切使用していません。

crown18 今回のオーナー様は当店にご依頼頂く前に自動車板金塗装店にも相談はされたらしく、ただメッキ製品への塗装はいずれ剥がれてしまうとの回答だったようです。むしろそれがまともな塗装屋さんの回答だと思います。

crown19 ちなみに素材自体はABS樹脂なので、メッキを薬品で剥がしてから塗り直すという事も可能です。今回は一応それも想定していました。

ただ今回はメッキの上に塗装があった為にいきなり薬品も使ってもメッキは剥がれませんから、それの剥離作業を考えると手間的には変わりなかったので(結局サフェーサーは必要いですので)、既存のメッキは残しての塗装となっています。

crown20 crown14ちなみに一応自然光での撮影も試みていますが、上の画像のようにコントラストが強くなってしまい、どうしても塗装の仕上がりが判り難くなってしまうので(なんだか誤魔化しているようなので…)最近は人工照明下での撮影を増やしています。

crown15こちらも自然光での撮影となっています。この方が格好良くはあるんですけどね(笑)。

それでは後程完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ハーレーヘッドライトバイザー塗装 完成

harley92大変お待たせしました!ハーレーのメッキ製ヘッドライトバイザーと蓋の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

harley79本体は鋳鉄、蓋はスチール製で、どちらも装飾クロムメッキが施されていました。

harley93 色はソリッドカラーのブラックで、メッキ素地用の下地処理を行ってからの上塗り塗装となっています。密着剤などは使っていませんのでご安心下さいませ。

harley94クリアーには高品位なタイプのクリスタルクリアーを使用しています。

harley95 耐擦り傷性クリアーの特徴としては、硬さと言うよりかは塗膜に柔軟性を持たせる事で、塗膜にある程度の力が掛かっても弾性変形とし、表面温度がガラス転移点を超えれば元の状態に戻る=傷が消えると言うような事となります。

実際塗り上がった物に傷が付いても何かの序に一緒に恒温機に入れておけば勝手に傷が消えるので、わざわざ再ポリッシュなどはしなくても大丈夫だったりします(ただ普通はその時間が無ので結局は磨いた方が早いんですけどね)。

harley96 それをさらに強くしたのが「耐擦傷性クリアー」で、STANDOXだと「プラチナクリアー」がそれに該当します。大きなデメリットもあるので通常は使いませんが、時々裏メニューとして使用したり、テスト的に使ったりしています。

harley97 harley98 harley99それでは後程完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

Nissan Skyline ER34 RB25 Engine parts

rb25日産スカイラインR34のRB25エンジンパーツ一式です。

rb251 アルミ製のタペットカバーは全体に腐食が出ています。

rb252 プラスチックパーツはPP(ポリプロピレン)素材の樹脂製です。

rb253] プラグカバーに関してはストライプライン入れの塗装も承っていまして、それの目印としてラインテープを貼っておいて頂きました。

rb2515 タペットカバーは腐食が酷いのでサンドブラストを当てます。

rb2516 アルミ表面を一皮剥きました。

rb2518 プラスチックパーツは#320相当の研磨副資材で足付け処理を行います。布で出来たサンドペーパーと考えると判り易いかも知れません。目詰まりがし難く、従来のサンドペーパーに比べると深い傷を入れず均一に処理する事が出来ます。

rb2519アルミ製のタペットカバーはブラスト処理後にリン酸処理も行っています。物理的な素地調整と科学的な処理を組み合わせる事により、腐食を防いで塗料の密着性を向上させます。

rb2520 PP樹脂はある程度耐溶剤があるので、脱脂作業は通常のシリコンオフで拭き取るような作業では無く、シンナーで上から下まで洗い流すような方法で細部の油分までしっかり搔き出します。

rb2521樹脂パーツにはリン酸などの薬品が効かないので、こういった足付け処理がし難い箇所には火炎処理を行っておきます。

rb2522 ガス中に含まれた化合物が火炎で処理された被塗面に形成される事により、この後に塗るプラスチックプライマーの密着性をより向上させる事が出来ます。1~2年程で結果は変わらないかも知れませんが、10年以上先をと考えるとこういった地道な作業で差が出てくると考えています。

rb2525 通常はここで2液ウレタンサフェ―サーを塗るのですが、今回はコストを抑える為に通常の上塗り塗料、1コートソリッドのグレーを塗りました。

rb2526 上塗り塗料なのでサフェーサーのように肌が荒れませんから、この後の研ぎ作業を簡略化する事で出来ます。

rb2527ただし当然デメリットもあって、サフェーサーのように厚塗りは出来なく、また切削性も悪いのでむしろ砥ぎ作業は出来ません。細かい部分で仕上がりのシャープさはどうしても劣ってしまいます。平面的なパネルや肌の粗い素地、高美観を求める場合にはどうしても不向きです。

rb2530その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、まずは全体を軽く空研ぎします。

rb2531その後水研ぎで全体の足付け作業を行います。

rb2534良く清掃し、マスキングを行ったら本塗り準備完了です。

rb2532ホースパイプの部分にも腐食が見られたのでここも本体同様に一旦グレーで塗っていますから、予め艶消し黒で塗っておきます。

rb2533この後十分に乾燥させたらマスキングをします。

rb2537今回タペットカバーの色は日産純正色の「ベイサイドブルー」(カラーコード:TV2)で、こちらは純正の3コートキャンディー塗装となります。

まずはカラーベースのブルーメタリックを塗布します。

rb2538続けてキャンディーカラーです。ベースクリアーに青の原色が数%含まれたベースコートとなります。

rb2539最初に塗ったブルーメタリックの上にさらに透明な青い被膜を重ねる事により、色に深みを持たせコントラストを強調させています。

rb2541そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

rb2542クリアーは高美観・耐UV効果・耐擦り傷性・耐薬品性などに優れたSTANDOXクリスタルクリアーを使用しています。オプションで通常クリアー(同社イージークリアー)から変更可能ですのでお問合せの際にご指定下さいませ。

 

rb2535プラグカバーに関してはブルーでは無くホワイトパールなので別工程で本塗りを行います。

rb2544これも日産の純正色で、こちらは「クリスタルホワイトパール」(カラーコード:QAA)の3コートパールとなっています。

rb2545こちらは2トーンカラーで承っていますが、3コートパールはそれ自体で膜厚がかなり着くため、一旦クリアーまで塗って塗膜を形成させます。ベースコートの厚塗りは多くの問題を引き起こす為に推奨されていません。

rb259ストライプラインについては最初の状態から少し変更し、予めイメージイラストを作製してオーナー様にご確認を頂いています。

rb2548フリーハンドのマスキングだけではアールの部分で美しい曲線が描けない為、最初にPCのソフトを使って曲線ラインを作製し、それをカッティングプロッターで切り出して型として使っています。

rb2549ストライプラインの途中で避けなければならない部分もあり、その根元のアール部分でも上方で見切るか下方で見切るかでイメージが変わるので、何度もテストを繰り返して細かい部分を決めていきます。

rb2550当然ですが山のラインでも内側で見切るか外側で見切るかで大きく変わってきます。

と、ここまでが練習で、一旦これらは全部を剥がして再度足付け処理から行います。

rb2551下地を出さないよう注意して足付け処理を行います。ペーパーは#800~#1200、穴の中はナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで処理します。

rb2552よく清掃をしたら本番のマスキングとなります。

表面は足付け処理によって塗料の密着性が良い状態になっていますが、これは逆に皮脂や汚れなども付き易い状態なので注意が必要です。

rb2553練習した時と同じく型紙を使って直線と曲線をマスキングしていきます。

rb2554こんな具合でストライプラインの塗装準備が完了です。

rb2528ストライプラインは当初日産純正色の「ラディアンレッド」(カラーコード:NAH)を予定していましたが、よりイメージに近い鮮やかな赤にと言うことでマツダ純正色の「プレミアムソウルレッドメタリック」カラーコード:41V)風への変更となりました。こちらも3コートキャンディー塗装となっています。

rb2555まずはカラーベースを塗ります。通常の赤メタリックといった感じです。

rb2556その上に透過性のレッドを塗ります。こちらはいつもテールランプの塗装などに使う物と同じです。

rb2558美しい曲線が左右対称に描けました。

rb2559そして全体にクリアーを塗って本塗り完了です。

rb2560この後60℃40程の熱を掛けて塗膜を強制乾燥~完全硬化させます。

rb2561そして完成です。

rb2562rb2563rb2564-1-1実は今回、最初に掲載していた画像を加工編集しました。通常こういった事は仕事上では行わないようにしているのですが、元画像のホワイトバランスがかなり黄色寄りで、全体の印象がどうしても色褪せた感じになっていたので、若干色味を青く変更しています。

rb2568-1-1お陰で大分実物のイメージに近づいたと思います。

rb2567-1-1rb2566-1-1rb2565-1-1rb2513尚、今回の塗装のコンセプトとなったのがこちらのオーナー様の車両で、さらに多くの画像はこちらのサイトから確認する事が出来ます。

rb255rb254今回プラグカバーに入れた赤いストライプラインは、このキャラクターの襟のデザインに似せた感じになっている訳ですね。

今回のご依頼のように色やデザインはお好みで決められますので、何かしらコンセプトを決めて塗装を行うのも面白いかと思います。

car115尚こちらはこの時のご依頼とは全然関係無く、普段当店で作成している色見本を試作としてキーホルダーにしている物です。本来の仕事とは関係ありませんが、こんな感じに塗装に遊び心を加える事も出来ますので、是非色々ご検討頂ければと思います。