TOYOTA86ブレンボキャリパー 塗装色検証

先日お預かりしておりましたトヨタ86用のブレンボキャリパー一式です。いつも下地処理をお願いしているブレーキ屋さんから先日戻って来ておりますのでご安心下さいませ(開けるのは作業直前にしたいのでまだ梱包状態のままとなります)。

 色はオレンジ系のパール(もしくはメタリック)で承っておりまして、頂いた参考画像を基に当店にある色見本帳から検証していきます。

ただし今回目指しているオレンジに関しては、いつも使っている色見本帳には良さそうな物が無かった為、昔使っていたDUPONTの色見本を引っ張り出して来ました。

 基本的にはSTANDOXと同じような物なのですが、古い色も一緒くたになっている為、普段では見れないような奇抜な色を見つけ易いというところがあります。日産でこんな黄緑、見た事がありません(海外仕様のみかも知れません)。

 こちらも同じく日産ですが、今時こんなソリッドからの紫の車なんてありえませんよね。これに黒い樹脂パーツが組み合わさったらまるでエヴァンゲリオンです。

 と言う訳で今回ベースに使うのはこちらのシトロエンのオレンジで、色名は「Coq de Roche」、カラーコードは「152A」となります。

ただしこちらはソリッドカラ―なので、これにパール或いはメタリックを混ぜて作ろうと思います。まだ試していませんがどうせならと言う事で、先日購入したオレンジ系着色メタリックを使ってみようかと・・・。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2017/04/28/standox-mix895/

また今回はキャリパーの色とお揃いで注型樹脂製ミニカーキーホルダーの制作も承っておりますので、色が決まればそちらの配合もデカールにして貼ろうかと思っています。

ちなみに画像は巣穴を埋める為に下塗りのクリアーを塗った所で、通常色見本として使う場合はそのまま色を塗ってしまいますが、ご依頼頂いた物に関してはサフェなりクリアーなりを塗って下地を作ってからの本塗りとなります。

本塗りはもう少し先ですがどうぞもう少々お待ちくださいませ!

BABOLATテニスラケット 本塗り

 先日サフェーサーを塗布しておいたBABOLATのカーボンテニスラケットです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、全体にパラパラと黒を塗ってガイドコートとしています。

 当て板を使って#600で水研ぎし、さらに手研ぎ#600→#800でラインとペーパー目を均します。

最後は布状の足付け処理用副資材(アシレックス)で細部(特に溝部分)のペーパー目を均し、ブツ切りマスキングを行う手元のゴム周りはナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(リキッド状の研磨剤)で隙間の際までしっかりと足付け処理を行います。

 よく清掃し、マスキングをしたら台にセットして本塗り準備完了です。

グリップ部分には筒状のボール紙をマスキングテープで固定し、それをシャフト長が調整出来るスチール製の三脚台に挿しています。

 グリップ部にあった白いゴムは恐らくは天然ゴムで、マスキングテープの糊はしっかりと張り付いてくれたので際どいマスキングが出来ました。

以前施工したコーナーセンサーのようにシリコーン樹脂が使われていた為、この場合はマスキングテープがくっ付かなくてとても厄介なのです。

参考までに宜しければどうぞ↓

ハイエース コーナーセンサー 本塗り

 まずはベースコートの黒を塗ります。

 この状態でも見た目は消し黒になっていますが、強度は缶スプレーで塗られた溶剤揮発型の1液ラッカーと余り変わりありません。

 その上にクリアーを塗る事で、クリアー中の硬化剤とベースコートが2液反応を起こし、一つの塗膜として形成されます。水性塗料でもベースコートに硬化剤を入れるのはこういう事ですね。

 その後一時間くらいすると艶が消えています。

 当初は埃が付くのを嫌って直ぐに熱を掛けて表面を乾燥させていたのですが、

 そうすると艶の仕上りにムラが出来てしまうので、しっかりと艶が消えるまでは自然乾燥が基本となります。

ブツ切りマスキングで対応したゴム部分も比較的綺麗に出来たと思います。一部、横の逆アール部分に少し食み出た個所がありますが、ここは後で爪で擦れば取れると思います。

さらに一晩自然乾燥させたらその後60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥硬化させ、数日寝かしたら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!