スバルフォレスター内装パーツ 本塗り

先日サフェ研ぎ作業を終えていたスバルフォレスターの内装パーツ12点です。

 各部品はフチまでしっかり塗れるよう、台から離して手で持って塗れるようにしています。

 本塗り前の準備としては、まずブースのファンを回して室内全体をエアーブロー→自分の体のエアーブロー→被塗物のエアーブロー→被塗物脱脂清掃→被塗物のエアーブロー→スプレーガンのエアーブロー→被塗物裏側のプラスチック素地が露出した個所にプラスチックプライマー塗布、といった流れとなります。

 フチまで塗るには被塗物の裏側からスプレーしなければならないので、こんな感じで隙間を多くした状態で固定するようにしています。これも置いた状態で塗るのではなく左手で持って右手でスプレーします。

 まずはベースコートの黒を塗布します。意外かも知れませんが、艶のある仕上りにするにはクリアーよりもベースコートの塗り方が重要で、ここで肌を荒らしてしまうとそれが最後まで影響してしまい、幾ら綺麗にクリアーを塗っても熱を掛けた後に艶が引けたような状態になってしまいます。

ベースコートの塗り方としてはとにかくウェットで、被塗物が大きかったり気温が高い場合には揮発の遅いシンナーにして対応します。ただしその分乾燥も遅くなる為にゴミは付き易く、またベースコートなのに垂れる(垂らす!)と言う事態にもなります。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 ちなみに現行の同社「イージークリアー」はもう廃盤になるみたいですね。同レベルの製品として販売される新製品は一斗缶(ペール缶?)での供給となるようで、気分が重いです。かといって今のイージークリアーは買い溜めする程良い物でも無いですし(旧イージークリアーは値段の割にとても良くて、実はまだ在庫があるので当面は大丈夫なのですが)。

 助手席のウィンドスイッチパネルは穴の中の奥まった部分が塗り難いのですが、こういう物も片手で持ちながらであれば何とかなります。

 塗り始めは表からでは無く裏からで、その後側面(フチの断面)、表面といった順番で塗っています。

この後一日(一晩)は常温で自然乾燥させ、翌日以降に熱を掛けて塗膜を硬化させます。最初に余熱を掛ける二段階の強制乾燥の方法は勿論知っていますが(と言うか本ブースはそれが基本です)、さらにゆっくりと塗膜中の溶剤分を抜いてあげるようにした方が強制乾燥後の艶は綺麗に保たれていると思います。

ただし以前使っていたDUPONTのS696では、速乾・即硬化型のHC(ハイパーキュアテクノロジー)のせいか、湿度の高い状況下に置いたままにするとクリアーがカブる(ブラッシング=表面が白くなる)事があったので、そういった点には注意は必要だと思います(と言ってもSTANDOXにしてからはそんな事は一度も無く、私的な見解としてはHCの促進剤が駄目だと思っています。今の製品はどうなったか分かりませんが、当時の物では高温多湿な日本での使用を想定していなかったのでは、と思いまいた)。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!