ヴェルファイア テールランプ塗装承ってます

 先日お預りしておりました、2019年モデルのヴェルファイア純正テールランプです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 今回塗装する部分はレンズの上側半分程で、予めオーナー様にマスキングテープを貼って頂いた箇所を目安に塗装を見切るようにします。ここにはメッキモールが装着されると見えなくなる為、バツ切りで大丈夫なのだそうです。

リヤフェンダー側も同じようにマスキングテープを貼っておいて頂きましたので、これらのラインより上側のみをスモーク塗装とします。

濃度については以下の案件を目安にします。

「リヤガラスのスモークと一体感を出したい」との事ですので、比較的しっかりとした「標準濃度」で承っております。Z33テールランプの他の画像はこちらのページで紹介しております。

他にはこちらのメルセデスW212Eのテールランプ画像も参考にと承っております。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

マツダミラーカバー 本塗り

 先日お預りしておりましたマツダの純正ミラーカバーです。

 塗装済みの新品未使用品ですが、元々塗ってある塗装の肌が悪いので、コシのある水研ぎペーパー(耐水ペーパー)#800で肌の頭をカットするようにします。悪い肌の上に肌を重ねるとその影響が残り、一見艶があっても「何かが違う・・・」と言う仕上りになってしまいます。

 その後はスコッチとウォッシュコンパウンドを使い、細部まで足付け処理を行います。フチから裏側にも塗料が周り込むので、その辺りもしっかり当てておきます。

 台にセットし、本塗り開始です。

 まずは下色として適当な白を塗ります。今回は業者様からのご依頼品も一緒に塗っていますので、使っている下色はVWキャンディホワイトとなります(と言う事もありこの色は常時在庫しています)。

 そしてご指定頂いたトヨタ「イエロー」(カラーコード:592)を塗布します。白を2コート、イエローを3コートで、ベースコートは合計5コートとなります。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 曲面は普通に塗っても綺麗に見えますが、それにしても最初の状態に比べると全然違うのが判るかと思います。

 この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

トヨタ2000GT エアークリーナーケース 本塗り

 先日サフェ研ぎを行っていた、TOYOTA2000GTの純正FRPエアークリーナーケースです。画像は#320の空研ぎでラインの粗出しを行っているところですね。黒くなっている箇所は、まだ研いでいないガイドコートが残っている部分です。

その後サフェーサーは最終#800の水研ぎまでを行い、続けて裏側に足付け処理を行います。ウォッシュコンパウンドとスコッチを使って、足付け処理と洗浄を同時に行います。

その後数日寝かしてよく乾燥させ、

 ベースコートの黒を塗布します。

 ベースコートの黒が乾いたら台にセットし、本塗り開始です。

表面にもベースコートの黒を、ウェットに3コート塗ってよく乾かします。艶の感じが新品部品のED(電着プライマー)に似ていて、まるでスチール(鉄)素材を見ているかのような錯覚に陥ります(塗装屋さんにしか判りませんか。笑)。さすがにサフェを2度打ちしているので、ラインもヤバいです(FRP部品は普通こんな綺麗なラインをしていません・・・)。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。大変お待たせしました!

 元々は半艶っぽい仕上りでしたが、今回は艶々で承っています。

車体に装着されると見えるのはこの面だけなのですが、元々全面あったクラックも(今のところは)皆無になっています。

この後は一晩以上自然乾燥させ、今回はFRP製品なので60℃では無く50℃までを2時間、さらに40℃以上の場所(工場屋根裏)に数日寝かして塗膜を硬化させておきます。

それでは完成次第改めて紹介しますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

フェラーリ430リモコンキー塗装 完成

 大変お待たせしました!先日艶消し黒の本塗りを終えていた、フェラーリ430のリモコンキー塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

 この型のリモコンキーはいつもそうなのですが、金型が良くないせいか製品自体にウネリや歪が生じています。それに加えてこのゆず肌となると、これでは艶があっても何だか気持ちが悪いのではと・・・(まあ普通の方はそこまで気にしませんか)。

 塗装の美しさは上塗りもそうですが、それの前に行っている下地処理も重要でして、先日撮影したこれらの画像を見た海外の塗装屋さんから「I love the perfect details in your work, i know what it means to reach this quality!」とのお言葉も頂戴しました。こちらはSTANDOXのオフィシャルで紹介されるような塗装屋さんでして、彼と、海外の塗装屋さん事情についてはいずれ社外記でも紹介したいと思います。

 色はフェラーリ純正色のロッソコルサ(カラーコード:322)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 鍵本体の黒い部分も艶消し黒で再塗装を行っています。元々塗ってあるラバーコートは、最初の頃は質感が良いのですが、経年で加水分解してベタベタになったり、抉れた傷が付いたりしてしまいます。

 また今回はこちらのボタンの塗装も承りました。

 ボタン部分は鍵本体と同じく艶消しの黒で塗装しています。

 中身の電池は新品に交換しておきました(こちらはサービスで対応可能です)。

 自然光下でも撮影してみました。少し前に入手したアクリルキューブを早速活用しています。こんな便利な物があったのですね・・・。

 尚、紹介している各画像はサイズの縮小以外は未加工・未編集となります。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ロジクール ワイヤレスマウス塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたロジクール社のワイヤレスマウス、LogicoolG Pro wirelessの塗装、本日完成となります。

尚、組み付け作業はこちらの社外記のページで紹介していますので宜しければご参照下さいませ。

最初の状態も紹介しますね。

元々は艶消しの黒に塗装されていたのですが、オーナー様に参考画像をご用意頂き、そちらと同じような仕様にと作業を承りました。

 ちなみに蛍光灯で見ると余り色がハッキリとしないので、今回はストロボを使った撮影を多くしています。ただ色の比較としては判り易いと思いますので、それぞれ違う環境で撮影した画像を掲載しています。

 サイドボタンはマグネットで簡単に着脱式となっていて、今回は予備の4個も含め、全部で8個を塗装しました。

 こちらは自然光で撮影した画像です。

 「G」の部分と、その上のインジケーターランプ×3箇所は、マスキングで透明なままにしているので、ちゃんと光ります。

 こちらはストロボを使った撮影ですが、この状態だと色がパッとしません。

 先ほどと全く同じカメラの設定で、背景だけを変えてみました。なぜここまで色味が変わって見えるのか不思議です。

(そう言えば知り合いの塗装屋さんから、ブラックライトを当てると良いと聞いていたのをすっかり忘れていました・・・)。

 各画像はサイズの縮小以外は編集加工をしておらず、撮ったそのままとなります。

当初はここまで大変な作業になるとは思っていなかったのですが、この系の色相は通常の顔料(STANDOXなどの自補修用塗料) では全然近くもならなかったので、その結果蛍光顔料を使う事となり、またマスキングの段差も気になってしまったので、それの処理に思った以上に手間と時間が掛かってしまいました。

既に同じようなお問い合わせが何件ありますが、そもそも結構な費用になっていますので、御依頼に至るケースは稀だと思います(是非どこか別の塗装屋さんがチャレンジして頂く事を期待しています)。

 隠蔽性の弱い色なのでどうしても膜厚は付きやすく、その結果マスキング際はどうしてもガタガタになって醜くなりがちですが、サイズを変えた(小さくした)マスキングシートに張り替えて塗ったり、また一旦普通のクリアー(艶あり)で仕上げてから平滑に削って改めて艶消しクリアーで仕上げるなどにより、近くに寄ってよく見ても、これを手作業で塗ったとは判らないような仕上りに出来ているかと思います。

 直径が1ミリのインジケーターランプもピッタリ元の通りにクリアー抜きに出来ているかと思います。カッティングプロッターでここまで小さい円は綺麗に切れないので(楕円になってしまいます)、今回はハイキューパーツさんのカット済みマスキングシートを使いました。今度同じことをするならPP(ポリプロピレン製)の物を探してみたいと思います(ってそんな需要殆ど無いですか・・・)。

 参考までに左が艶ありクリアー仕上げ、右が艶消しクリアー仕上げとなっていて、色自体(ベースコート)はどちらも同じ物ですが、艶が違うと色(色相・彩度・明度)が違って見えるのが判るかと思います。艶消しクリアー塗装仕上げは本当に奥が深いです(恐らくですが、クリアー中にシリカ粒子が入っているせいで濁りや光の屈折&反射が変わって違うように見えてしまうのだと思われます)。

まるでカタログのようですが、こちらも加工編集無しで、サイズの縮小のみです。

塗膜の強度については、自動車ボディのそれと同じ物と考えて頂いて大丈夫です。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!