先日下準備を行っておいたトヨタTE47のレンズパーツ一式です。
裏側をマスキングし、表側を研磨して足付け処理をしてあります。
こちらのテールレンズは複数個のパーツを組み合わせて構成された状態になっています。
色味はそのままで大丈夫なので(褪色はしていないように見受けられますので)、今回の塗装ではトップコートクリアーのみとなります。
こちらのパーツはヘッドライトカバーの時のようなウェットブラストでは無く、いつもの通り#800~#1300の布状研磨副資材(アシレックスレモン~オレンジ)を使っての足付け処理で、凸凹した文字部分はウォッシュコンパウンドとナイロンブラシを使って詰まったワックス(コンパウンド)を除去しつつ細部まで足付け処理をしてあります。
リヤのウィンカーレンズです。先ほどのテールレンズの穴に嵌るパーツですね。
6個の内の2つがオレンジ色が濃く(赤味が強く)、なので他の色の薄いレンズをこちらに合わせるようにします。
先に裏側にクリアーを塗っていたナンバー灯とルームランプカバーは、表面もクリアーのみとなります。
同じく裏側にクリアーを塗っておいたヘッドライトカバーも、表側をクリアー塗装のみとなります。
プラスチックプライマーを塗装後、透過性の橙=キャンディーオレンジ+イエローを塗布します。
左が薄かった方、右が元々濃かったオレンジとなります。
最後に元々オレンジが濃かったレンズにもオレンジキャンディーを1コートだけ塗って全体の色味を合わせます。
尚、オレンジキャンディーはいつもの通り「オレンジ:イエロー=1:5」の仕様としています(オレンジキャンディー原色のままだと赤味が強すぎる為)。
そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。
画像では台に乗せていますが、いつもの様に左手で持って回しながら右手でスプレーしています。
どれが濃かったのか判らなく、全体的に色を揃えられたと思います。
元々小傷が多くて曇っていたようなレンズは艶々になって、深みのある透明感を表現出来たと思います。
ヘッドライトは飛び石等での深い傷が多く、その奥に入り込んだ汚れは完全に除去出来なかったのですが、それでもかなりの透明度と美しさを表現出来たと思います。
ちなみに当初ポリカーボネートだと思っていましたが、こちらも恐らくPMMA=アクリル樹脂かと思います。
足付け処理された状態だと白っぽく曇っていましたが、クリアーを塗った瞬間に透明度が戻って、塗っている私もビックリする程の変化でした。
アクリル樹脂とポリウレタン樹脂とでは見た目の質感が全然違いますから、元々綺麗だったパーツでもかなりの変化を感じられるかと思います。
ナンバー灯とルームランプカバーもクリアー塗装のみとなります。
最初は裏側に反射フィルムを貼っていたのですが、貼り付け面が凸凹していたのでしっかりと貼れなく、本塗り直前に普通のマスキングテープに貼り替えています。透明では無く乳白色になっているのは最初からのようで、恐らく光を柔らかくする為かと思います。
ナンバー灯も若干曇った感じが残っていて、これが元々なのか、または劣化でこうなったのかは判らないのですが、とにかく最初の状態に比べるとかなり綺麗になったと思います。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
一緒にご依頼頂いているルーフサイドモールは、もう少ししたらサーフェサーを塗れる状況です。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!