スバル純正エンブレムのメッキ枠です。今回は2案件分3個を並行して作業を行ないます。
本塗りは別に行う予定ですが、下地処理は同じ内容なので同時に行うようにします。
尚、装飾クロムメッキの素地に直接上塗りを行っても密着しませんので、
メッキの塗装では比較的簡単な方法として密着剤(スプレー糊のような物)を使う方法もあるのですが、それだと経年劣化でペリペリと剥がれてしまう恐れがあるので、当店では対応していません。メッキの上にスモークを塗る「ブラックメッキ風塗装」のような物ですね。
メッキは塗装と違って素材全体を覆うように施されているので、プライマーも同様裏側までしっかり塗っておきます。
プライマーは密着性や防錆効果で、サーフェサーは膜厚の充填といった役割となります。
勿論サーフェサー自体にもプライマー的な効果はあるのですが(プラサフ=プライマーサーフェサーです)、防錆効果や密着性などそれだけでは効果が足りない場合には別途プライマーを塗るようにしています。
サフェはコート毎に15分程のフラッシュオフタイムを設け、これを4コート程塗ります。一度に膜厚をつけると塗膜中に溶剤が残って(溶剤籠り)後でトラブルが出るので、コート間の乾燥時間はしっかり取るようにします(ただ雇われの身でこんなに時間を掛けていたらクビになるかも知れません)。
アクリルプレートが嵌る内側はキツクならないようサフェは控えめにしておきます。
最後のコートはシンナーの希釈率を上げてサフェの肌が滑らかになるようにします。
裏側もザラザラにならないよう、最後のコートはしっかり塗り込んでおきます。
この後は一晩以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。これらを単体で焼くと(恒温器で強制乾燥させると)採算が合わなくなってしまうので、他のご依頼品で熱を入れる際に一緒に行うような感じですね。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!