Mitsubishi Evolution Engine Cover

 業者様からの御依頼で、三菱ランサーエボリューションのマグネシウム製ヘッドカバーを、ローズピンクのキャンディーカラーで塗装しました。

最初の状態は撮影を忘れておりまして、既存の塗膜は剥離はせず、足付け処理のみ行って上から塗り重ねています。

 下色にシルバーを塗装し、その上に透明なローズピンクを塗り重ね、凸文字部を研磨して金属素地を露出し、最後に全体にクリアーを塗装しています。

 日記で紹介する予定が無かったので作業中の撮影は行っていなかったのですが、業者様から掲載のご承諾を頂いたので完成画像だけ紹介をさせて頂きます。

ローズピンクは以前BMWのテールランプの一部に使っただけで、これ単体で使うのは今回が初めてです。予想以上に綺麗だったので、今度マイクの色見本も作成しておこうと思います。

キャンディーカラーは3コート塗装となる為、通常よりも費用は高めとなります。

以前には同型のヘッドカバーでピンクの結晶塗装も承りました。宜しければそちらもご参照下さいませ。

Evolution Engine Cover

ランエボⅩ樹脂製ヘッドカバー 本塗り

 先日サフェーサーを塗布しておいた三菱ランサーエボリューション10の樹脂製ヘッドカバーです。

その後60℃40分程の熱を掛けてサフェーサーを硬化させ、表面にはガイドコートとして黒のベースコートを軽く塗ってあります。

 まずは当て木と#320で空研ぎを行います。ラインが高い所は削れ、低い所はガイドコートが残り、ちょっとあり得ないくらい凸凹なのが判ると思います。

鏡みたいにフラットに仕上げようとすると下地が露出してしまうので、高い個所と低い部分とを自然に繋げるようなライン出しを行っています(なのて当て板が少し短めです)。

その後スポンジパッド(柔らかい当て板)と#400を使い、緩やかなラインに均します。

 続けて#600の水研ぎで細かいライン出しを行い、#800で目消しを行います。

この後再び全体を洗浄してよく乾かします(作業は数日に分けて行っています)。

 プラグホール周りのマスキングは、いつものようにフランジ状になった個所の「谷のライン」を境界線にしようかと思ったのですが、

 丁度レーザー加工機を使う機会があったので、一緒にマスキング用の型を作る事にしました。

 こんな感じで、塔のようになった部分より0.5ミリ程食み出るような感じにドーナッツ状の輪っかを嵌め込めるにします。

 その後よく脱脂清掃し、マスキング、さらに最終脱脂を行います。

 先程作ったマスク型はこんな感じで固定します。ほんの少しだけ食み出ているというのが肝で、ピッタリだとクリアーがくっ付いてしまいますし、出過ぎると邪魔になってその周りが綺麗に塗れません。

 被塗面の足付け処理は行っていますが、念の為足付けがし難かった個所に火炎処理を行っています。

ちなみにこの火炎処理ですが、非常に良い物なのですが余り塗装業界では普及はしていません。理由はやはり「火」を使う事で、実際マスキングテープ周りは燃えてしまいますから、危なくて車の塗装には使えないですよ。

 その後プラスチックプライマーを塗り、ベースコート、そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 色はダイハツの「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

このブルーメタリックは非常に綺麗な色で、使われているパール顔料は勿論、青の原色も透明感の高いタイプの物が良い具合に組み合わされているようで、まるでキャンディーカラーのような風合いを感じられます。凄く良く考えて作られた色なのでは無いでしょうか。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランエボⅩ樹脂製ヘッドカバー サフェ入れ

 先日お預りしておりましたランサーエボリューション10用樹脂製エンジンヘッドカバー(と、業者様からご依頼を頂いているMg製ランエボヘッドカバーとトヨタ5Mヘッドカバーと私物の黒鍵盤)です。

ヘッドカバーは新品状態でも油っぽいのでアルカリ洗浄槽で浸け置きしておきました。その後エアーブローで内部やネジ穴などの水を飛ばし、風通しの良い場所で乾燥させておきます。

 ヘッドカバー上部には内部の骨の模様(段差)があり、これをこのまま艶々に塗装するとかなり気持ちの悪い仕上りになってしまう為、今回は上面のみ「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった作業を行う事にしました。

 削ってみるとその段差模様が良く判ります。今回は素地が梨地では無いのでそのまま塗っても艶は出ますが、これがそのまま残ると思うと寒気がします。

 と言う訳で、目立つ上面は#120→#180→#240で研磨しました。

一見すると平らに削れているようですが、今回は切削性の悪いPA=ポリアミドの為、これで平滑に出来ているという訳ではありません(逆に切削性の良いABSであれば結構平らに削れていたりはします。ただしそんな簡単に平滑になる訳では無いのでウネリは残りますが)。

 その後はヘッドカバー全体を足付け処理します。

アルカリ洗浄である程度の油分は取れていますが、ここで空研ぎを行うとちょっとした傷でも毛羽立ちが起きてしまう為(オレフィン系樹脂の特徴です)、研磨粒子の当たりが柔らかくなるよう(摩擦熱が抑えられるよう)ウォッシュコンパウンドとスコッチを使っての足付け処理とします。

 手が入らない個所はヘラとスコッチを、さらに入り組んだ個所はナイロンブラシを併用します。

近年メジャーとなった布製の研磨副資材(アシレックス)ですが、空研ぎでの使用は勿論、水研ぎでも使えます。むしろ研ぎ粉のカラミが無くなるので、熱可塑性樹脂の足付け処理には水を使った方がやり易いです。

画像は、ナイロンブラシでは入らず、かといってスコッチでは当たり弱い個所はヘラにアシレックスを巻いて使っているところです。

その後再び綺麗に洗浄し、良く乾かします。

 今回サフェを塗るのは上面だけなので、周りをマスキングします。サフェの見切りは段差が出来ないようテープを半分に織り込み、アールが着いた個所はスポンジテープを貼り付けます。スポンジテープは3Mで「ソフトテープ」なる専用の物がありますが、今は殆ど使う事が無いので建築用資材(ボードの隙間にシーラーを打つ前に入れる物?)を代用しています。これを使うのですら工場立ち上げる時以来です。

念の為樹脂の表面には火炎処理を行い、プラスチックプライマー塗布後、サフェーサーを7コート程塗り込みました。格子状の模様は殆ど取れているようですが、大きなウネリが見られるので、サフェ研ぎである程度自然な感じに均せればと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせていただきますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランエボX樹脂製ヘッドカバー塗装承ってます

 先日到着しておりましたランエボX(10)の樹脂製エンジンヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容は結晶塗装では無く「艶ありのブルーメタリック」で、色は以前マイクやそのスタンドなどに採用した色で承っていますのでそちらも紹介をさせて頂きますね。

ゼンハイザーe945マイク塗装 完成

マイクスタンド塗装 完成

こちらの色はイハツムーブの純正色「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)で、深味がありパールが効いた私的にもお勧めな塗色となります。

近年のブルー系パールは昔に比べ、当時には無かった美しいパール原色(顔料)が採用されている物が多いので(粗めの干渉パール)、非常に綺麗な塗色が多くなったのが特徴です。

 尚今回の製品は表面に内部骨格の跡が多く出ていて、これが艶ありの仕上がりになるとさらにこれらが目立ってしまうので、今回はヘッドカバー上面の平らな個所のみサフェーサーを塗って仕上りを良くするよう承っております。

マスキング個所については、ホースパイプ取り付け部とオイルキャップ周り、後はプラグホール周りも内側とフチは塗らないでそのまま残そうと考えております。

素材を樹脂素材にしてあるのは恐らく軽量化の為で、ランエボのヘッドカバーにはマグネシウム製の物もあるのですが、そちらはとにかく腐食がし易く、当店でもいつも業者様からご依頼を頂くのですが、パッと見は綺麗でも既に剥離が始まっているので、結局新たに新品を御用意頂くというケースが非常に多いです。

ただ今回のように素材がPA(ポリアミド)だと、これはこれで塗装がし難いので(PP同様オレフィン系は密着性が悪いです)、新車ラインでわざわざこれを塗ろうと言うのは非常にコスト高となってしまうので、その結果未塗装になってしまった、と言う事だと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

Evolution Engine Cover

ランサー用の純正マグネシウム製ヘッドカバーです。

こちらはいつもお世話になっている業者様からのご依頼で、掲載の承諾を頂きましたので施工例として紹介させて頂きます(ただし途中工程は撮影していなかったのでかなり抜けております)。

 結晶塗装としては初めての「ピンク」となります。

色の構成は比較的単純に、赤と白の結晶塗装用塗料を混ぜて作っています。

 その後熱を掛けて塗膜を硬化させ、凸部を研磨して光らせました。

 マグネシウム合金素地が露出した個所にはウレタンクリアーを筆で塗って腐食の進行を遅らせています。

 当初は結晶塗装では無く「ピンククラウンのような艶あり仕上げで」といったご希望だったのですが、これを全面サンドブラスト処理し、エポキシプライマーサフェーサーとウレタンサフェーサーを塗って研ぐ(!)と言う作業は余りにも高コストになってしまう為、ある程度素地の状態が悪くても美しく見せる事が出来る今回の「結晶塗装」を選んで頂きました。

ちなみに製品が完全な新品であれば、旧塗膜は剥がさず足付け処理だけしてそのままウレタン塗装を行った例もあります。↓

ランエボヘッドカバー塗装 完成

通常の塗装(ウレタン塗装)のようにとは無理ですが、「大体こんな感じで」といった色への調整は対応可能ですので、お好みの色をご検討頂ければと思います。