TELEFUNKEN M80マイク 本塗り

先日お預かりしておりましたTELEFUNKEN M80ボーカルマイクです。既存の塗膜がデロデロしていたのでいつもの布状研磨副資材(アシレックスレモン)の前に、もう少しコシの強い同社研磨副資材(トレカットレモン)で肌を均しておきます。既存の塗装はクリアーが塗っていない1コートソリッドなので、軽い研磨でも色が移ります(当店の塗装は2コート~塗装が基本なのでこうはなりません)。

足付け処理後、各マスキングをやり直し、よく脱脂清掃をしたら本塗り準備完了です。 今回の色はこちらの画像を参考にと承っておりますので、

バイオレットとアメジストパールを混ぜて近似色を作成しました。尚、今回のように色板にスプレーしない5分程度の作業であれば無料で対応しています。

または「本塗りの前に色を見てみたい」という事であれば色板の作成も可能です。こちらは調色費と、また色板の枚数によってそちらの作成費が必要となります。

まずは下色を塗布します。特に今回の為に作った色という訳では無く、保管してあった余った塗料を使用しています。

そして先ほど作成した色を塗布します。無機顔料が入っていない分色は鮮やかで、ただし有機色は隠ぺい力が弱いので下色を塗る必要があります。

ちなみに奥に映っているベアブリックは保存用の色見本で、しっかり配合データを記録した場合はいつもの平板と車型の2種類を残していますが、今回のようにデータは無いけれどまた使うかも知れなそうな色はベアブリックに塗って残しています。

今回見本にした画像のマイクは恐らくアルミ素地に直接カラークリアーを塗ったキャンディーカラーと思われ、ただ当店ではこれに対応していない為(密着性が悪い為)、今回は「似たような色」という事でパールカラーで表現しています。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

紫系の原色は彩度が高いので、ぱっと見キャンディーカラーに見えなくもないくらいの色味が表現出来ます(他の色相ではこうはなりません)。

プレート部は2回目のクリアーが塗り終わった直後に剥がしてフチが馴染むようにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!