KATOクレーンミニカー塗装 完成

 大変お待たせしました!先日組付け作業を終えていたるKATO社製の1/50クレーンミニカーSR-250Riの塗装、フックとワイヤーを取り付けて遂に完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々はこのような黄色で塗装されていた新品で、ただ塗膜が密着していなかったので一旦全部剥がしてから塗り直しを行いました。

以下の記事から最初の状態や途中工程が確認できますので宜しければご参照くださいませ。お預かりしてからは今日までは何と8か月程となりました。


KATOクレーンミニカー塗装承ってます

KATOクレーンミニカー デカール作製

KATOクレーンミニカー 分解①(社外記)

KATOクレーンミニカー 分解②(社外記)

KATOミニカー 旧塗膜剥離 パーツ制作

KATOミニカー 下地処理

KATOクレーンミニカー 下準備

KATOクレーンミニカー ホイール 本塗り

KATOクレーンミニカー アーム部本塗り

KATOクレーンミニカー 運転席 下準備

KATOクレーンミニカー 運転席等 本塗り

KATOクレーンミニカー パーツ本塗り

KATOクレーンミニカー 黒系パーツ 本塗り

KATOクレーンミニカー 組付け&ジャッキベース塗装

KATOクレーンミニカー 組付け②

KATOクレーンミニカー 組付け③


今回モデルとした社用車は恐らくもう現存しておらず、ご依頼者様には過去の画像などの資料をご用意頂き、それらの画像などを基にロゴ等をデータから作成しています。

(ドアの電話番号はモザイク処理を行っております。)

 色に関しては予め色見本帳をお貸出しし、そこからグリーン・ベージュ・黒・赤・紺・グレー・黄色をご指定頂いております。

 こちらは別梱包されていたオプションパーツです。

 旧塗膜を剥離する際に溶剤に部品を浸け置きをしたら、てっきり金属だと思っていたパーツがプラスチック製で溶けて無くなってしまい、そこを新たに作り直しています。

 メッキ箇所も含め金属素地に塗られていた塗膜は簡単に剥がれる状態だったので、旧塗膜後にサンドブラストを行い、プライマーを塗っています。以後新品時のようにペリペリと塗装が剥がれる事は無いかと思います。

 各ロゴはデカールで作成し、クリアーの下に貼ってあります。

 90度に折れ曲がった梯子も直しておきました。

 転倒防止のアウトリガーを引き出し、ストロボを使って撮影しました。

 各画像はサイズの縮小のドアに記載の電話番号部分以外未加工となります。

 アームは内部にも3段が収納されていて、実際に引き出せるようになっています。

 当店は模型の塗装が専門ではないのでテールランプ等は再現しない予定でしたが、元々塗ってあった色がそのまま残せたのでマスキングをして上からクリアーを塗っています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

KATOクレーンミニカー 組付け③

 先日の続きで組付けを行っているKATO社製の1/50クレーンミニカーSR-250Riです。

こちらは旧塗膜を剥離する際、溶剤槽に浸け置きして溶かしてしまった部品ですね。

 固定されていたアルミのカシメはニッパーでカットして外してしまっていたので、これを再利用は出来ませんから、

 穴にエポキシ接着剤を充填し、少し緩いサイズのネジ(M1.2)を挿した状態で硬化させます。

 翌日接着剤が固まったらネジを回して取り外します。引き抜くことは難しいのですが、回して外すことは出来ます。

 穴の中に残ったエポキシ接着剤にはネジ山が残っているので、それを利用して新たなネジで付属品を固定します。

 その他に外してあったパーツを組付けます。ネジは心配無いのですが、怖いのはシャフトの打ち込みです。

 自動車の板金塗装だとそれぞれ作業者が分かれている事が多く、私も当時ディーラー務めだった頃、塗装した車体の部品を他の担当の方に組み付けて貰っている時、「おーいタカハタすまん!うっかりドア傷つけちゃったよ。これ、チャチャッと直るかな?、デヘヘ」とか言われて殺意を覚えた事が何度もあります(もちろん目上の方なので何事も無かったように、そして要求通り最速で塗り直して再び渡します)。

 なので通常塗った本人が組付ける場合、塗膜に素手で触る(擦る)事すら避けようと思うくらいですから、そう簡単にミスる事はありません。保険に保険を掛けて、さらに仮想組付け(練習)をしてから挑むのが普通です。

 という訳で、遂にクレーンアームが架台に装着されました。冬なのに汗だくです。

 内部に装着されていた伸縮3段アームも組付けます。これもシャフト打ち込みです。

 運転席と上部旋回体をフレームに装着しました。

クレーンの伸縮アームを取り付け、フレームにシャーシを組付けました。

バンパーを取り付け、最後に触っただけで折れてしまいそうな左右バンパーミラーをエポキシ接着剤で固定します。穴がスカスカなので位置を決めてマスキングテープで支えています。

あとは先日塗ったジャッキベースと、クレーンのフックを取り付けたら完成予定です。ようやく最後が見えて来ました・・・!

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

 

KATOクレーンミニカー 組付け②

 先日の続きで組付けを行っているKATO社製の1/50クレーンミニカーSR-250Riです。こちらは転倒防止のアウトリガーの部品です。

トラ柄に塗ったジャッキ(シリンダー)をアームに取り付けます。

 作業は分解時の画像を見ながら進めます。

 格納部にアームを入れて、

 蓋を接着します。

 前回塗ったシリンダーに入るジャッキベースはまだ熱を入れていないので、後で組み付けるようにします。

 外して塗っていたプーリー?を接着します。

 ホイールにタイヤも装着しました。

 ロアアームに組み付けて、

 フレームに装着しました。クレーン車は前輪だけでは無く後輪も切れる4WSだったのですか。知りませんでした・・・。

 曲がっていた梯子を直して塗装した左右のテールランプも、

取り付けました。

次はいよいよクレーンのアームと運転席の組付けとなります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

KATOクレーンミニカー 組付け&ジャッキベース塗装

先日窓ガラスを取り付けていたKATO社製の1/50クレーンミニカーSR-250Riです。

ルーフのフォグランプを固定する接着剤が固まったので、続けてドアミラーを取り付けます。

 こちらも足のピンが殆ど残っていないので、エポキシ接着剤を使って固定します。

 そのままだと垂れ下がってしまうので、隙間に0,2mm厚のプラバンを二枚挟んで位置を固定しました。

 横から見るとこのような感じです。

再びこのまま一日寝かします。

 こちらはアウトリガーのトラ柄に塗ったジャッキの土台部分のパーツです。元々濃いグレーに塗られていました。

ジャッキ部に空いた穴にこれが差し込まれてスライドする仕組みで、装着されると殆ど見えないので(収納されているので)そのままでも良いかと思っていましたが、参考画像を見るとこちらも黒かったので、どうせならという事で改めて塗る事にしました(特にご指定は頂いていませんでした)。ならば先日の窓枠と一緒に塗ればよかったのですが、うっかりしていました。

クリップで掴んでいる箇所が太くなっていて、そこがジャッキの穴にピッタリ入って固定されるので、シャフトを塗ってもスライドさせるには影響はありません(塗膜の厚みで入らなくなるとか削れるとかの心配はありません)。

この後は恒温機に入れて置き、他のご依頼品と一緒に熱を入れさせて貰います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

KATOクレーンミニカー 窓作成&組付け

 先日黒色の塗装を終えていたKATO社製の1/50クレーンミニカーSR-250Riです。

その後塗りなおしていたパーツなどもあり、ようやく本日から組付け作業に入りました。

 まずは運転席の窓の取り付けです。

壊さずに外せたパーツもフチには接着剤で旧塗膜がくっついて残っているので、これらをカッターやペーパーなどを使って削り落しておきます。

こちらは塗装前の画像で、これらのうち二つの窓が破損してしまったので今回新たに作り直します。

本来であればこういった作業は本業ではないので社外記での紹介となりますが、色々混合してしまったので今回はこちらの日記で紹介しております。通常分解組付け作業や部品の製作などはお受付しておりませんのでご了承くださいませ(壊れたミニカー修理などのお問合せはされませんようお願い申し上げます)。

 破損した部品をスキャナーでパソコンに取り込み、画像加工ソフト(adbe Illustrator)を使ってデータを作成します。

 0.1~0.2mmでの調整なので画面上では判断が出来なく、とりあえず紙に印刷して枠の太さを確認します。

 ちょうど良さそうなデータからカッティングプロッターを使ってマスキングシートを作成します。レーザー加工機じゃないとできないかと思いましたが、アンカーポイントが少なかったからか意外と良い感じにカット出来ました。

 窓を作る為に0.2mm厚のプラバン(ポリスチレン板)を用意しました。

ちなみに本来ならPC(ポリカーボネート)かPMMA(アクリル樹脂)が望ましかったのですが、この厚みでその製品は無かったので仕方なくPS(ポリスチレン)を使っています。もちろんですがABSもありません(そもそもここまで透明なABS樹脂は出来ないのではと)。

 PSはシリコンオフで溶けてしまうので(耐溶剤がとても弱いのです)、脱脂には無水アルコールを使っています。IPA(イソプロピルアルコール)でも大丈夫かも知れません。

 アクリルポリウレタン樹脂塗料ではPSを侵してしまうので、ドライコートで溶剤を飛ばしながら塗っています。

 ・・・が、やはりダメでした。溶剤でPSの表面が溶けてしまい、密着しないのです(判っていましたがもしかして大丈夫かもと一応試してみました)。

 と言う訳で改めてマスキングシートを作り直し、今度は2Kエナメルの黒(STANDOX MIX412)を塗りました。所謂1コートソリッドです。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

 ベースコートで塗った時はマスキングシートに塗膜が一緒にくっついてしまっていましたが(大丈夫そうに見える部分も裏から見ると白くなって浮いているが判りました)、今回は大丈夫そうです。

 マスキングを剥がしました。

ただどうしてもフチがガタガタしているので、

 一番良さそうな物の、辺の内側と外側を全て塗り直しました。0.3mmのエアーブラシを使い、こちらは普通にベースコートです。

 これで窓枠取り付けの準備が完了です。尚、新たに作った窓は右下にあるワイパーの上にある二つです。

 窓の接着には模型用の透明接着剤を使います。

ちなみにこういった物を一旦仕舞ってしまうと再度発見するのが難しくなってしまうので、パッケージはそのままで一部だけをカットして製品を取り出せるようにし、使い終わったらお店で売っているのと同じように壁のワイヤーネットに引っかけるようにしています。

天井に工業用カーテンレールを取り付けて、S字フックでワイヤーネットを吊るしています。こうすると在庫確認も一発なので、「買った筈なんだけどどこに仕舞ったんだっけ・・・」という事がなくなります。工具や文房具なども場所を分けてそれぞれ同じようにしています。

 窓枠を取り付けていきます。一番右の参画窓が新たに作った物です(綿棒はデカール記載の会社の電話番号を隠しています)。

 フロントガラスは隅に若干の割れがあったのですが、殆ど目立たないので再利用しています。

 こちらの後ろの窓も新たに作成した物です。

 ワイパー2本の内の一本は根本のピンが折れてしまっていたので、ブレード部分に両面テープを貼って補助してあげます。

 接着面積が小さい部分はエポキシ接着剤を使います。

 天井のフォグランプを取り付けました。すぐに着けると倒れてしまうので、硬化反応が始まるまで待ってから取り付けています。

バックミラー(ドアミラー)も同じようにして取り付けますが、うっかりこちらを触ってしまいそうなのでそれは後日にすることにしました。

一つ取り付けては乾燥(硬化or重合)待ちといった感じで、しかも一旦作業が始まるとキリが良くなるまで片付けられませんから、まだもう少し時間が掛かりそうです。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせていただきます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!