LOOKカーボンフレーム&フォーク 部分色変更塗装 完成

look28 (1) 大変お待たせしました!LOOKのカーボンフレーム&フォークの塗装、ついに完成となります。

ここだけ見た方は全部塗ったのと勘違いされそうなので一応紹介しておきますが、タイトルにあるように全体のデザインを塗装した訳では無く「元々赤かった箇所を水色に」塗装し直しクリアーを全面に塗ってあります。かといって費用が安い訳ではありませんので(むしろ激しく大変です)御注意下さいませ。

look15文章だと判りにくいと思いますので最初の状態の画像を紹介しておきますね。元々はこのカラーリングでした。塗装とデカールの組み合わせに見受けられますがそれぞれの色の境目の段差が激しかったので「ロゴを塗り直す」という方法が取れず(ズレるとひどく格好悪いので)、結果「元のロゴの形通りにマスキングをする」と言う方法を取りました。まあこれもかなり大変だったのですが・・・(詳しくはこちらで概要全体を流して確認して頂ければと思います)。

look29 黒く見える箇所はカーボン素地を活かしたクリアー仕上げになっています。若干スモークが入っているのではないでしょうか(カーボン繊維の継ぎ目を目立たなくさせる為にこれは一般的によく見受けられる手法です)。

look30 各ロゴや塗り分け箇所も自然に出来たと思います。グェップ(プレッシャーにより胃液が逆流した感じで)。

look31 赤から水色への色変更に加え、オーナー様のショップロゴやURLなども塗装で入れました。こちらの方が複雑そうにみえますが至って普通の作業ですので普通のお値段で入れられます。今回は以前御依頼頂いた時のデータですし、そもそもデータは入稿して頂いた物ですからデータ作成費は掛かっていません。

look34チェーンステーの裏側にもさりげなく入っています。最近のシクノクロスのレースでは上位に入ったらしく、「来週は1列目からのスタートになるので、来週、もしかしたら上のカテゴリーのカテゴリー1に昇格出来るかも知れないんです」との事で、そこでこういったロゴが活きて来る訳ですね。ちなみにうちのロゴもどこかに入れて構わない旨のお言葉を頂いたのですが、我々塗装屋は裏方家業なのでそんな陽のあたる場所には似合いませんから(笑)遠慮させて頂きました。お言葉だけで十分有り難いです(と言うかこれ以上お問い合わせが来ても対応が出来ませんでして・・・)。

look32 そしてフォークも同様に赤から水色に変わりました。こちらはLOOKのロゴ部分のみ大変でその他は比較的楽に出来ました。

look33見ての通り「LOOK」のロゴ部分は凄い段差になっています。白いロゴが一段高くなった感じですね。今回の塗装ではここをマスキングしているので一段低くなっている筈なのですが焼け石に水と言うほどです。

これを平に研いでから塗れれば良いのですが、クリアーを突き破って下からシールが露出してしまうとこれがまた厄介なのです。その上に塗装をしたら糊が溶剤に侵されて端っこが浮いてしまう、なんて事態になるともう収拾が付きませんので(剥がすしかありません)。

という事で、実は当初想定していたよりも凄く大変だったのですが、仕事的にはこうういった事も嫌いでは無いようなので比較的楽しめたと思います。毎日これでは体が持たないでしょうけどね。次はイエローバージョンが待ち構えているとの事ですのでまだまだ安心は出来ないですし・・・(恐)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げますね。発送は明日以降になるかと思います。この度も当店を御利用頂き有難う御座いました!

LOOKカーボンフレーム&フォーク 本塗り!

look51いよいよ本塗りまで来ました。今回は二日間に分けての作業となります。

10年前なら朝からスタートして明け方3時に本塗り終了なんて事もしていましたが(工場を出るのは朝ですよ)、今そんな事をすると倒れてしまうのでそんな無理はしません。見切りの良いところで二日に分けて本塗りを行います。

look52 まず最初に「ベースクリアー」を塗るので最低限のマスキングをして本塗り開始です。ベースクリアーはその名の通り「ベースコートのクリアー」で、要は色の付いていないベースコートと言う事です。通常の塗装は「ベースコート+クリアーコート」で構成されるので、最初に塗るベースコートがクリアーの物ですね。ちょっと想像付き難いかも知れませんが補修塗装だとこれは殆どの場面で行います。

一般的な使い方としては主に「ボカシパネル」に最初に行う塗装で、これによりベースコートのボカシを馴染ませたり、最後に塗るクリアーのハジキ防止にもなったりします。自動車補修塗装の場合には既存の色の上に新たに作った色を重ねる塗装が多いですから「部品全体に色を塗る」と言うケースは稀で、例えばボンネットのど真ん中に10センチのサフェーサーが塗られていてパネル全面にベースコートを塗る塗装屋は普通いません。隣接パネル(左右フェンダー&フロントバンパー)との色違いが起きてしまいますからね。ただしこの辺も臨機応変で、飛び石があったりやソリッドの白または黒ならば塗ってしまう方が楽で綺麗に仕上がったりケースもあります。シルバーの場合もムラを考えると最初からブロック塗りと割り切ってしまう方がメタルの並びが良く綺麗に仕上げられる事もありますし。この辺は作業者の考えに委ねられる事が多く、ケースバイケースで限られた時間内に最良の方法を行うのが普通かと思われます(多分)。

look53 先程塗ったベースクリアーが十分に乾いたら再度二階作業場に搬入して今度は本マスキングに入ります。

ちなみに今回ベースクリアーを塗った理由としては、これから行うマスキング部分のフチをシャープに仕上げる為です。これもちょっと分かり難いかも知れませんが、単に足付けをされた旧塗膜の上よりも、一度ベースコートが塗られた上に塗る方が下地との馴染みが良く、マスキングでのブツ切り塗装の場合には輪郭線がシャープに仕上がるのです。

実は以前、ヘッドチューブにロゴを入れ忘れたまま塗ってしまった事がありまして、再塗装する際に足付け処理だけを行ってロゴ入れの塗装をしたら輪郭がどうも上手く出来なかった事があります。その他のロゴは綺麗に出来たのにです。

ベースコートの塗装をしないまま直接「ロゴのみ塗装」と言うケースも余り無いので気付かなかったのですが、考えてみれば当然ではあるんですよね。以前のように車の修理塗装だけをしているとこういった事には中々気付かないのですが、新しい事をやっていると色々発見出来る事があるのでこれがまた塗装の面白い所だと思います。一人で出来るようなコンパクトな仕事でもとてつも無く奥が深いんですよ。

look55 さすがに「ピッタリ」と言うのは難しいのですが(追えば出来ない事は無いですがそのまま費用に反映してしまいますので・・・)、この程度なら既存の段差で目立たない仕上がりになると思います。とにかく赤い部分が残ってしまったら大変な事になりますからそれよりは小さくしなければなりませんので。

look56 そして遂にここまで来ました。ただしこの時はベースコートまでを終わらせる予定なのでそんなに苦痛感はありません(本塗りは楽しいというより辛い作業です)。とにかくクリアーが塗れる状態にまで出来れば帰れる、といった感じですね。

look57 フォークもフレーム同様、赤い部分以外をマスキングしています。被塗面に若干艶があるのはベースクリアーが塗られたせいですね。これの上に塗った水色はベースクリアーと馴染んで(溶解して侵して)ブツ切りラインが比較的シャープに仕上がるのです。何もしないとガタガタになって大変ですよ。

look58 そしてベースコート完了です。あっという間に終わったようですが実はそうでもありません。ここからの修正が長くなるのでして・・・。

look60塗装する箇所は極小範囲で密集しているのでスプレー方向などを考えて塗れる余裕は無く、そうなるとどうしても膜厚が余計に付いてしまう箇所があるので、そういったところのラインはガタガタになってしまう所もあるんですよ。塗装屋さんならこの嫌な感じ、判りますよね。

そういった箇所はまずタッククロス(ゴミを取る専用の不織布。ここでは水性用を使用)でガタガタの原因である「バリ」(と言っても極小ですが)を出来るだけ除去し、再度そのラインをマスキングをして部分的に修整~塗装していきます。その場合は最初に使ったスプレーガン(口径1.0)では無く、口径が小さいエアーブラシタイプ(口径0.3)を使います。もうそんなに塗る必要は無いですし、無用に周りに塗料を飛ばしたくも無いので少ないエアー量と塗出量で塗れる口径の小さなガンの方が適しているのです。

look59この作業はネチネチとした事の繰り返しで、また塗面に気軽に触れないのが非常に疲れますかね。

look61 フォークの裏側にある小さなLOOKのロゴシールもちゃんと残してあります。と言うかこのマスキングは至って簡単ですので(笑)。

無事ベースコートが終わったらこの日の作業は終了です。以前DUPONTを使っていた頃は「ベースコートとクリアー塗装との間に空けて良い時間」と言う設定があったと思いますが、実はSTANDOXには無いようです。以前メーカーのデモマンの方が「そんなの無いですよ。せめて一週間くらいには塗った方が良いと思いますが」との発言がありましたし(ベースコートに硬化剤を入れないでの話だと思いますが)、そう言えばマニュアルでもそんな事が書いてあったのは見たことがありません。まあデュポンの場合はちょっと特殊ですから(ユーザーなら判りますよね)、ベースコートとクリアーとで時間をあけると確かに層間剥離の危険性はあるのだと思います。そもそもベースコートに硬化剤を入れないで塗るのは危険ですしね。そう言えばABバインダーってまだ売っているのでしょうか・・・)。

という事で続きは翌日となります。

look62 そして翌日各部をチェックし、クリアーを塗って無事本塗り完了となります。「やってやった!」と言うよりはようやく開放されたと言った感じですかね。それにしても「赤→水色」になっただけで全くイメージが変わりました。まるで違うフレームですよ。色の力と言うのは本当に凄いです。

look63 リヤのホイールが付く箇所はフレームとは何か違う物が接着されていて、そこはクリアーもバツ切りのマスキングとなりますから塗装直後には剥がしておきます。ちゃんと剥がしやすいような順番でマスキングをしておくのがコツですかね(初歩の初歩ですが・・・)。

look64フォークも随分とさわやかになって、まるで違うモデルのようです。ロゴ部分は随分と段差が付いていますがこれは最初からのものでして、そもそもこれさえなければ新たにロゴを入れ直すだけで済んだのですから、ここまで大変な事にはならなかったんですけどね・・・。段差とズレてロゴがあったら嫌過ぎますので。何とか無事に塗り終わって一安心です。

という事で完成までもう少しです。どうぞもう少々お待ち下さいませ・・・!

LOOKカーボンフレーム&フォーク 下準備

look46 LOOKのフレームは各ロゴのデータが出来たのでいよいよ本塗りの準備をします。ちなみに別件でお預かり中のカーボン&クロモリのフレームは現在サンドブラスト屋さんに行っておりますので御安心下さいませ。そちらは戻り次第エポキシプライマー+ウレタンサフェーサーで下地作業を行う予定です。日程としては来週くらいになるかと思います。それに合わせてフォークの先端はこちらで処理しておきます。

look47 こちらの御依頼内容は「赤い部分全てををショップオリジナルカラーの水色に、その他はそのままで」といった作業となります。一見簡単そうですが塗装屋さんなら胃液が逆流してしまいそうなのが判ると思います。

look48 ロゴは何とかデータ化出来ましたのであとはカッティングプロッターでカットするだけです。万が一のデータ消失に備えて会社と自宅とサーバーの三箇所に分けておきました(流石にそこまでは必要ないですか)。

艶が無いのはクリアーの表面を#800程度で研磨してあるからです。下地を露出させないように気をつけながら全体的にしっかりと足付けを行います。赤以外の箇所にはクリアーしか塗りませんのでこれが結構気を遣うんですよ。自動車のパネルなら板状の平面なのでここまで大変では無かったんですけどね・・・。

look49チェーンステー周りはちょっと面倒そうです。なんだかエヴァの足っぽく見えるのは気のせいでしょうか・・・(疲)。

look50そして出来上がったマスキングシートです。丸いのはボトムブラケットやフォークの穴、ホイールを固定する箇所などのマスキング用です。今回のLOOKのモデルは、これさえあれば赤い色の箇所を自由自在に変えられる、と言う訳ですね。どなたか3万で買ってくれませんかね(いやそれだと真っ黒ですか)。何とかもう一台の方で償却したいと思います。そう、もう一台あるんですよ(恐)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。ここまでで相当大変でしたが実はこれからが本番ですので(笑)。

LOOKカーボンフレーム&フォーク ロゴ下準備

look23 先日の続きです。フォークのLOOKロゴはさらに修整して良い感じでマスキングシートが出来ました。これでロゴの白を残しつつ「赤」の部分を水色に塗り替えます。フレームも同様です。

look24 本番の負担を軽減する為に定型のマスキングシートが作れそうな箇所は予め作成しておきます。ここの赤の部分はデカールでは無く塗装だと思いますがそれにしても凄い段差です。故にそれにピタリと合わせないと変になってしまう訳でして・・・。

look25 そして追加で御依頼頂いているショップロゴとURLです。各部計測して良さそうなサイズにしてみました。

look26チェーンステーの裏側にはカタカナ表記でのロゴとなります。外側の「LOOK」を参考にしてサイズを決めたら異様に大きくなってしまったので全体のバランスを考えてこれくらいにしました。

look27逆にトップチューブ裏のURLはカタカナに比べて小さかったのでこれはバランスを崩さない程度に大きくしました。これ以上になるとちょっと窮屈ですかね。如何で御座いましょう?ご確認お願い致します・・・!

 

LOOKカーボンフレーム&フォーク ロゴ作成

look20こちらも何とか作業着手しました。シクロクロス用?のLOOKフレームとフォークです。

御依頼内容としては「赤い部分を水色に」と言う事で、その他に関しては現状のままに、あとオーナー様のショップのオリジナルロゴとURLを同じく水色で入れます。

難しいのはやはり「マスキング」で、現状塗膜が平滑ならば良かったのですがロゴやラインは全てデカールなのでこれの段差が激しいのです。ロゴをそのまま水色で塗り潰してしまったら「元の位置にピタリとロゴを入れ直す」なんて神業は私には到底出来ませんから、私が選んだ方法は「既存のロゴより少し小さなマスキングシートを作成する」と言う事で既存のロゴを残すことにしました。「LOOK」のロゴなら文字数は少ないですし比較的形状が単純なので一番現実的な方法かと思います(この後大きく後悔をする事になるのですが)。

look19当初は「比較的単純な形なので既存のロゴデータをそのままサイズを合わせれば良い感じになるのでは?」と思っていたのですが、これが実に見事に外れてしまいました。持っていたデータは似ているようで非なる物で今回のロゴは平行四辺形っぽい感じで微妙に妙に歪んでいるのです(いや実際どちらが正確なのかは判りませんが)。

結局石摺りをしてスキャナーで読み込んだ物の輪郭をいつも通りトレースしたのですが、ただそれがそのまま使える程甘くは無く、ここからがさらにドツボとなります。とても今日中には帰れそうもありません。どうも目がショボショボとして来ました(苦)。

look21 ある程度形を整えたデータを実際にカッティングプロッターで出力し、石鹸水を塗って既存の位置に合わせて貼っていきます。少しでも赤い部分に食み出すと全てがやり直しなので既存のロゴより若干小さいシール(マスキングシート)を作成しますがこれが実に絶妙で、何ていうかこれはもう何かの罰ゲームですよ。いよいよ焦点が合わなくなって来ました・・・(眠)。

look22ただ幸いだったのが「O」が二つあってこれの形が同じだった事で、作成したデータは二個減って6種類で済みました。ちなみにフレームとフォークのLOOKロゴは同じように見えますがこれも全然違います(苦)。どうなっているんですかね・・・。

と言う事で何とか形にはなりましたが、これでもまだ甘い箇所もあるので、こちらは後日体力(と言うか視力と精神力)が戻った時にさらに詰めていきたいと思います。段差さえなければ一旦水色に塗ってロゴを塗りなおせば済む話なのですが、やはり想像以上に時間は掛かってしまいますね。相当油断していたと言うか完全に甘く見ていました・・・。