TIMEカーボンフレーム&フォーク 下準備

time42 先日下塗りクリアーを塗り終えていたTIMEのカーボンフレームです。体調不良の為に作業は少々遅れましたが、先日より着手しておりますのでご安心下さいませ。

time43最初に既存の塗膜(旧クリアー)を足付け処理し、その上に一旦下塗りとしてクリアーを3コート程塗っています。上の画像のように各ロゴの段差が気持ち悪くて、ただ最初の段階でこれを平滑に研ごうとすると確実に下地が露出(ロゴが消失)してしまうので、削る分の嵩上げと言う感じでクリアーを塗っています。

time44 今回メインとなるTIMEのロゴ部分も、最初の段階で結構削りましたがやはり段差が残っていますす。

ちなみにこのロゴ、印刷と言う事が発覚しました。普通に見ても撮影してみても判りませんが、輪郭にドットが確認出来ました。多分透明フィルムに塗料(?)を印刷した物をドライレタリングみたいな感じで転写しているのでは、と思う次第です。褪色したのはその白が原因ですかね。普通に塗装でやっていればこんな事にはならなかったのに、と。

time45 と言う訳で当て板を当てて全面を面出し、その後スコッチとウォッシュコンパウンドで足付け処理を行いました。あっという間ですが結構時間が掛かっています。

time46 その後水を切り、脱脂をしておきます。BBの中の油も取っておきました。

time47 私的に嫌いなのが「下色」が断面として見える事で、今回のフレームでは下に「白」が塗られています。遠慮なく同じ位置で赤をバツ切りマスキングしているので各部でその断面の白が見えて気分が宜しくありません。

time48 こちらはチェーンガード用のクリアー保護シールが貼ってあった個所で、それを剥がしたらその下に塗ったあってクリアーとロゴの一部が一緒に剥がれてしまいました。

time49 と言う訳で先日作成しておいたタッチアップ用の塗料(ベースコート赤)を各部に筆挿していきます。

time50 傷の個所は勿論、ブツ切りマスキングの断面で下色の白が目立つ個所も修正しておきます。

time55 そして剥がれたロゴ部分の修正です。さすがにロゴデータを一から作るのは大変なので、今回は部分的な修正で挑みました。

まずはラインの幅を測ります。

time41 0.5ミリ幅の線をベクトルデータとして作成し、さらに0.05ミリ刻みで6種類の線を作ります。

time54 それをプリントアウトし、実際のラインに照らし合わせて一番良い幅を見つけ出します。今回は結局0.5ミリでした。

alps2 (1)それを基にドライプリンターを使って「白」を印刷します。単色だと透けてしまうので、まず「特色ホワイト」を印刷し、その上に「ベースドホワイト」を重ね、さらに「クリアー」を重ねて保護します。

time56長さは約5センチ、0.5ミリ幅の白いラインのデカールを作成しました。

time52 ちなみにもし丁度良いのがあればこういったドライレタリングを使ってもOKです。私もアルプスのドライプリンターを使う前はこれで自動車内装部品に文字を入れていたりしました。

既に売ってはいないと思いますが、いざと言う時の為に買い揃えてあったりします。

time53 いつものように水に木工用ボンドを少量溶かしこみ、マークセッターを使って貼り付けます。

time57 多少長めにカットした物をそれぞれの位置に貼っていきます。

ちなみにまとめてやろうとしたら上手くいかなかったので、一本一本ドライヤーを使って定着させてから貼る事にしました。

time58 そしてこんな感じで完了です。幸いデカールの白とドライプリンターの白が似た色だったので違和感なく補修が出来ました。

time59 後ろの方は予定していなかったのですが、こちらも結構ひどいので序でに直しておく事にしました。

time60こんな感じで完了です。FIBERの部分も直してあります。

ちなみに白く点々としている部分はクリアーが浮いてしまっている部分で、そこはもうどうしようも出来ないので(ロゴが一緒に剥がれてしまいますので)、これ以上酷くならないようにこの状態で留めています。

次はいよいよ「TIME」のロゴ×6のマスキングです。また作業進行しましたら紹介しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!

スターバックスタンブラー 下準備

starbucks13先日お預かりしておりましたスターバックスのステンレス製タンブラーです。

思った通り表面にはクリアーはコーティングされていなかったので塗膜の剥離作業は必要無く、足付け処理のみの作業で大丈夫でした。

starbucks4最初はダブルアクションサンダー#180で全体を研磨し、その後窪んだ個所は手掛け#320で足付け処理をします。

starbucks5この後一応リン酸処理も行いましたが、ステンレスには効きが悪く(SUSの場合はクロム酸系かと)、なので火炎処理(実際は恐らくCFS処理=火炎による化学的性質を利用した表面改質処理)も行っておきました。

starbucks6 画像だと見えないのですが、上の底部分には円形にカットしたマスキングシートを貼ってあります。

starbucks7そしてプライマー塗布完了です。

この後一旦熱を掛けて完全硬化させ、再度全体を足付け処理をしたらいよいよ本塗りです。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スズキブルバードフロントカウル 下塗り

bluebird先日よりお預かりしておりましたスズキのブルバード(BOULEVARD)です。作業着手しておりますのでご安心下さいませ。

boule 元々塗られていた塗装はキャンディーカラーだったのは判っていたのですが、いざペーパーで足付け処理をしてみると削った粉が赤い…。どうやらクリアーに直接赤を入れた「2コートキャンディー」だった模様です。当店で施工するキャンディーカラーは「3コートキャンディー」が基本ですっかり最後に塗られているのは透明なクリアーだと思い込んでいました。

ちなみに2コートキャンディーのデメリットは勿論耐候性で、メリットはコストです。バイクの新車塗膜では結構普通の事なので油断していました。

このまま塗っても大丈夫なのかも知れませんが、念の為一応対応策を行ってから本塗りにする事にしました。

boule1 問題なのは「ブリード」、いわゆる「ニジミ」と呼ばれるトラブルで、染料を使ったキャンディーカラーの上に色を塗ると下の色(今回は赤)が上に浮いて来ます。

身近なものでは油性マジックや金属製品へのゴム印などに使われる不滅インキ(TAT)で、塗装屋さんなら判ると思いますが、その上に色を塗っても延々文字が浮き出て来ます。上に塗られた塗料にインクが侵されて塗料中に溶け込んだり塗膜中の微細な気孔を通って表面上に現れる現象です。

ただし対応策が無い訳では無く、さらに念の為にテストピースを作ってから作業を進めることにしました。

サフェーサーが塗られたスチール製の色板にマジックで模様を描き、板の半分に「ニジミ止めシーラー」を塗布します。尚、製品自体はSTANDOX製では無いので掲載は控えさせて頂きます(秘密と言う訳では無く調べれば普通に売っているのが見つかります。それでもと言う方はメール頂ければご案内致します)。

boule2 手前半分にニジミ止めシーラーを塗り、中央より奥側はインクの上にそのまま色を塗っています。

尚使用した塗料はSTANDOX 2Kエナメルのグレーです。所謂「1コートソリッド」と呼ばれる塗料で、クリアーと同じく主剤:硬化剤=2:1で硬化する塗料です(念の為ですが当店はMSハードナーなので2:1です)。

手前のニジミ止めシーラーを塗った部分は下に描いた黒い線が全く見えなくなっていて、奥は線が見えるのが判ると思います。ちなみに3コート塗って完全隠蔽はしています。

boule3と言う事でこちらも一旦下にニジミ止めシーラーを塗り、同じように2Kエナメルのグレーを塗ってとりあえず「下塗り」としました。これで一旦熱を掛けて完全硬化させ、その後改めて本塗りを行う予定です。

ちなみに使うのは2液ウレタンサフェーサーでもOKで、ただその場合かなりしっかりとした研ぎ作業が必要となる為、今回は想定していなかった作業としてコストを抑えるべくこの方法jにしています。

または「ノンサンディングサフェ」と言う手も無い訳では無いのですが、あれを塗ってそのまま上塗りって私的にちょっと無理があると思っていて(苦笑)、勿論何度も使ったことはありますが、塗り肌と艶引けが私的に嫌いなので在庫はしていますが今後使う予定は無いと思います。

しかも一旦固まると信じられないくらい固いので、研ぎ前提としても使う気になれないんですよね(日本のユーザー向けでは無いだけで、もしかしたら海外では人気があるのかも知れません)。

と言う事で少し遠回りとなりますが作業は進行しておりますのでどうぞご安心下さいませ!

SPECIALIZED S-WORKSカーボンフレーム&フォーク塗装承ってます

sworks先日到着しておりましたスペシャライズドのS-WORKSマシン、VENGE VIASのカーボン製フレームとフォークです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

こちらと同じフレームは以前ゴールド(キャンディーカラー)に施工した例があって、今回のオーナー様もそちらをご確認になってお問合せを頂いた模様です。しかし今回はキャンディーグリーン(!)でのご指定となっております。

以前の施工例を紹介しますね。

sworks-9 この時はSPECIALIZED様から直接ご依頼頂いた案件で、KEIRINグランプリ関連の賞品としての物だった模様です。ですので今回はデザインもこちらとは異なります。

sworks-3 色はアンダーカラーにメタリック粒子が一番粗いSTANDOX MIX598を使用して、その上にイエローとオレンジのキャンディーカラーを(確か)5:1の配合で塗り重ねています。

sworks-4今回はこのキャンディーカラーをグリーン色へ変更する事で、一応そちらも施工例はありますので紹介させて頂きますね。

lotus99 通常は受け付けていませんが、レースの為だけにと言う事で剥がれる事を前提にロータスエリーゼのヘッドライトに透過性のグリーン(キャンディーカラー)を塗りました。

lotus98ちなみにこちらはグリーンの上に薄くスモークも塗っていますので、実際はもっと鮮やかな緑味になる予定です。作業が進行しましたら色板も作成しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ。

sworks1 それにしてもこのフレーム、艶々の白の上にそのままつや消しの黒を塗っているみたいですが、これで本当に大丈夫なのでしょうか・・・。

まあこれは通常の塗装でも同じような感じで、新車の塗膜は塗装を塗り重ねる際に足付け処理は余りされないようですから(新車以外での塗装でこれは無いと信じます)、密着剤や塗膜自体の性能が経年で劣化した時に剥がれて来てしまします。現在施工中のTIMEのカーボンフレームも、チェーンステーの傷防止のシールを剥がしたらクリアーが一緒に剥がれましたが、自動車補修の塗装で普通に作業をしていればそんなことはまずあり得ません。

sworks2諸々のロゴは前回使用した物があるのでそれを流用しますから特にデータ作成費は必要無く、ただ今回はこちらのトップチューブにある「VENGE」のロゴだけ作成~復元します。

まずは各ロゴの位置やサイズなどのデータ取りからで、一旦イメージイラストを作成してOKが出てから旧塗膜の剥離作業~といった流れとなります。

尚今回のこちらをもって、来年の2月までは自転車関連の受け付けは終了しました。お預かりは可能ですが2月までは作業は出来ませんのでどうかご了承下さいませ。自転車が多くなると経営が圧迫されてしまいますので、作業は1台毎、年に3台くらいが限界とお考え頂ければと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

クラウンアスリート フロントグリルエンブレム塗装承ってます

crown 先日到着しておりました、トヨタ純正クラウンアスリート用のフロントグリルエンブレムです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

crown1 てっきり普通のフロントグリルバッジかと思いきや、全長はカッターより少し短い程度で、、通常のエンブレムよりも5倍くらいの面積があります。届いて見た時はビックリしました・・・。

crown2 現状はメッキの上にスモーククリアーが塗られていて、足付け処理だけしてこの上から塗り重ねる方法もありますが(作業的にはとても楽なので費用も安いです)、オーナー様的には「どうせ塗るなら」と言う事でフルコースでのご依頼となりました。既存の塗装を全て剥がし、メッキ素地用の下地処理をした上で改めて「艶ありの黒」で塗り直します。またクリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っています。

ちなみにスモーククリアーが塗られているかどうかは表面の「肌」を見れば判る事で、メッキの場合は完全に全体がツルツルしていますが、塗装は粗を探せば多少なり肌が悪いところも発見できます。今回のようにゴミが付いている個所も普通にありますし(しかし気にされなくて大丈夫です)。

crown3また裏側を見れば表と色が違うのも一目瞭然です。メッキはその工程上部品全体に同じような被膜が形成されますが、塗装はそうでは無い事の方が多いです。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!