RX-7バックランプ スモーク塗装承ってます

 先日到着しておりましたマツダRX-7(FD3S)のバックランプです。こちらのオーナー様は以前も同じくRX-7のフォグランプカバーもスモーク塗装でご依頼頂きました。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

ご依頼内容はスモーク塗装で、濃度についての参考画像もご指定頂いていますのでそちらも紹介させて頂きますね。

スモーク濃度の目安としてはこちらの画像で、「標準濃度」もしくはそれよりも若干濃くなるような感じとなります。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度もご贔屓頂き有難う御座います!

ベンツスプリンター オーディオパネル 本塗り

 先日素地を研磨してサフェーサーを塗っておいたメルセデスベンツスプリンターの内装オーディオパネルです。

その後熱を掛けて塗膜を硬化させ、全体に軽く黒をドライコートし(ガイドコート)、まずは#320→#400の空研ぎでラインを出し、その後#600→#800で水研ぎ、最期に#1000~#1200もしくは当たりの柔らかい(研磨粒子が均一化された)足付け処理用の副資材(今回はアシレックスレモン水研ぎ)でペーパー目を均します。

この辺の作業は特にマニュアルがあるという訳では無く、結構個人の自由です。私も昔は#320の水研ぎから始めていましたが、その後空研ぎペーパーが進化したので(絡み難くなったのです)今の形になりました。エアーツールも極力多用するようにしています。

 樹脂部品の素地がザラザラとしている理由として成型時の歪を目立たせる効果があり、それを塗装して艶が出ると非常に粗が目立つ為、サフェーサーは単にザラザラを無くすだけでは無く「ラインの修正」と言う役割を担います。2液のプライマーサフェーサー厚塗りが可能な為(ただしトラブルを起こす製品も多々あります)、プライマー的な要素と言うよりは「防水を兼ねたパテ」といった感覚で使います。

 サフェ研ぎが完了したら爪部分のマスキングを貼り換え、台にセットして本塗り準備完了です。

 今回ご指定頂いている塗色はトヨタの「クリームパールマイカ」(カラーコード:594)で、その名の通りかなりクリーミー(黄色味)の強いホワイトパールです。

上の画像ではベースカラー(ソリッド)を塗り終えた状態で、この後パールカラー(ほぼ透明)を塗って最後にクリアーを塗ります。

 塗膜の構成としては、

・隠蔽の高い下色としての白を1コート(普段余った塗料を適当に混ぜて作ってます)

・ベースカラーの白を3コート(硬化剤を数パーセント入れています)。

・パールカラーを2コート(パール含有量を増やしているので実際は3コート分あります。硬化剤は入れていません)

・クリアーを2コート(クリスタルクリアーです)

といった感じとなります。

 STANDOXを含む外資系塗料の多くは昔からベースコートに硬化剤を入れない塗装システムになっていますが(逆に国産は硬化剤を入れるシステムで来ています)、今回のようにベースコートが厚膜になる3コート塗装の場合には補助的にベースコートにも硬化剤を(任意で)入れたりもします。

ちなみにベースコートに硬化剤を入れないからといってこれがラッカーのような溶剤揮発型の「1液タイプ」と言う訳では無く、クリアー塗料中に含まれた硬化剤が下地に浸透する事で反応する2液硬化型のタイプです。使い勝手はラッカーのようですが、単なる溶剤揮発型では無く2液反応硬化型のウレタン塗料=2K塗料(2Komponente)です。英語の「component」では無くKomponenteなのは、恐らく発祥が欧州圏だたのでだったのでは、と思っています(これに関しては私的見解です)。

その他エポキシやポリエステル、メラミンなど、塗装では色々な反応型の樹脂を取り扱う事が多いのですが、それぞれの特徴などを知っておくと何かしらトラブルが生じた時に問題の解決がし易くなります。

その他「乾燥」と「硬化」は全く違う事ですし(さらに言うと重合も)、先日社外記で質問があったような「染める」と言う事と塗装(コーティング)では全く違う事になるので言葉の使い方はちょっと難しいかも知れません。2液ウレタンでも現場では「焼く」とか言いますが、普通の方からするとうっかり焼き付け塗装と勘違いしがちですからね。

それではこちらも完成次第改めて紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!