エスティマテールランプ一式塗装承ってます

 先日到着しておりましたエスティマのテールランプとセンターガーニッシュ、その他リフレクターレンズとハイマウントストップランプもあります。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 ご依頼内容はスモーク塗装で、赤いパーツについては「極薄めと薄目めの中間」の濃度で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っております。

奥にあるハイマウントストップランプのみクリアーレンズ仕様で、こちらは一旦レッドキャンディー塗装で他の部品と同様の赤いレンズにし、さらにスモークを塗って他の部品と同じ様な仕上りにします。

また仕上りのイメージとしてはこちらの「メルセデスベンツCLSのスモーク塗装のような感じ」とも伺っておりますので、この時の濃さも参考にして作業を行いたいと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

190ベンツヘッドカバー結晶塗装 本塗り

 こちらは先ほど紹介したロードスターとコスワースのヘッドカバーと一緒にご依頼頂いた190ベンツのヘッドカバーです。

ただしこの部品は他のアルミ製と違ってマグネシウム分が多く(?)非常に腐食し易い&再発し易い為、他の部品とは下地処理作業が大きく異なります。

 コスワースのヘッドカバーは軽めのサンドブラストなので当店で作業しましたが、こちらはいつもお世話になっているブラスト屋さんにて強力な直圧ブラストにて作業して頂きました。旧塗膜は勿論、酸化した腐食も根こそぎ削り落として貰っています。

 素地がささくれたリして凸凹している箇所はダブルアクションサンダー#80で均し、全体をシンナーで洗い流すようにして脱脂洗浄をしてあります。

 ちなみにウッカリしていたのですが、今回のヘッドカバーはどうやら文字の部分がプレート貼付けになっていたようです。通常の凸文字は本体と一体で、しかも「2.5-16」ですよね。

 プライマーは耐蝕性がすこぶる高い浸透型エポキシプライマーを使用し、先ほどのプレートの隙間や腐食してささくれた巣穴などに筆を使って奥まで流し込みます。

この後一旦100℃くらいの熱を掛け、続けて結晶塗装を行います。

 素地がガタガタなので艶が出ると非常に汚く見えますが、結晶塗装ではこういった粗を目立たなくしてくれる効果がある為、鋳造製品などのヘッドカバーに採用されるようになりました(多分)。

 マグネシウムは肉が薄いので熱の周りも早く、うっかりしていると180℃を超えてしまったりもするので少し遠めに焼くようにしています。

熱を入れている際、プレートの隙間に残った空気が膨張して大きな膨れが発生したりしますので(塗装屋さんなら判りますよね)、これの対応策としては傍に立って針を使って(実際はスピナール)虱潰しに潰していきます。膨れて破裂すると跡が残りますが、出来始めの時に潰してあげれば塗装屋さんが見ても判らない程に抑えられます。難点としては赤外線で目をやられます(苦)。

いつもはこの後恒温機でまとめて熱を入れますが、今回は上手くローテーションを行ってどれも140℃30分以上の熱を掛けられたので一度焼きのみでOKです。この後凸部を研磨して素地を光らせ、クリアーを筆で塗ってさらにそれが硬化したら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

コスワースヘッドカバー結晶塗装 本塗り

 こちらは元々黒い塗装が施されていた(恐らく)新品のコスワースヘッドカバーです。塗膜を剥がしたらしたから艶々なアルミ地が出て来たので一応軽くサンドブラストを掛けておき、さらにリン酸処理を行いました。

 全体にプライマーを塗り、ネジ穴部分だけ軽く黒を塗ってマスキングしています。ヘッドカバーはアルミ製なのですが、ネジ穴部分はスチール素材でリコイル?されていた為か錆が出ていて、見た目が嫌だったのでこうしています。ネジが入らないと言う程塗っていませんのでご安心下さいませ。

 こちらはパネルヒーターで熱を掛けているところで、奥にあるのが既に熱が入って結晶目が出たコスワースのヘッドカバーです。塗り終わった直後は手前のヘッドカバーのように艶々しています。塗装屋さんなら判ると思いますが、当店の結晶塗装は通常ではあり得ない程の厚さまで塗り込んでいて、ただこれくらいまで塗らないとはっきりとした結晶目が出ないのです。

ただやはりと言うかここまで乗せようとすると時々は垂れてしまい、結果最初からやり直しとなるケースもあります。

先ほどの画像のように、当店の結晶塗装は「一度に塗ってまとめて焼く」と言う作業では無く、一枚一枚結晶目を見ながら仕上げています。効率は良くありませんが、そうでないと毎回コンスタントにこういった結晶目は出せません。

さらに一緒にご依頼頂いている190ベンツのヘッドカバーも一緒に塗っていますので続けてそちらも紹介致します。車種は全然違うのに色は全部同じなのは珍しいですよね。

ロードスターヘッドカバー結晶塗装 本塗り

190ベンツとコスワースのヘッドカバーと一緒にご依頼を頂いておりますロードスターのヘッドカバーです。他の二つはブラスト処理をしていますが、こちらは比較的程度が良かったので下処理はアルカリ洗浄→リン酸処理のみとなります。

 全体にプライマーを塗布し、プラグホールにはつや消しの黒を塗り、再びマスキングをします。ホースパイプも腐食が酷い場合は同じようにしますが、今回は程度が良かったのでそちらはそのままマスキングをしています。

 そして本塗り完了です。

通常の塗装(2液ウレタン)の場合はコート間に乾燥時間(=フラッシュオフタイム)を設けますが、結晶塗装の場合は最初から最後まで一気に塗りあげます。

後程コスワースのヘッドカバーでもう少し詳しく紹介出来ると思います。

 その後100℃~120℃くらいの熱を掛けると表面に結晶目が現れます。ただし100℃程度では熱硬化型のメラミン樹脂塗料は硬化しませんので、この後さらにパネルヒーターで熱するか、もしくは恒温機(乾燥炉)に入れて140℃程の熱を掛けます。

本当は全部塗り終えてから一度に熱を入れれば効率的なのですが、結晶目は熱を入れるタイミングによっても変わるのでそうもいきません。詳しくは後程コスワースのヘッドカバーで紹介しますね。続きます。

ekスペースカスタムテール&ハイマウントランプ塗装承ってます

 先日到着しておりました三菱ekスペースカスタム純正のテールランプとハイマウントランプです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 ご依頼内容はレッドキャンディー塗装で(スモークは無しです)、テールランプ下部のウィンカー&バックランプ部分はクリアー抜きで承っています。

位置が微妙なのでイメージイラストを作成しましたのでご確認頂ければと思います。

 オレンジ色の部分には、レンズ内側に幅3ミリくらいの枠状になったカット模様が入っていて、そのプレスラインの内側(青い部分)をクリアー抜きとします。その他の部分は純正っぽい透過性の赤(レッドキャンディー)にします。

ハイマウントランプはレッドキャンディーべた塗りで、クリアーは全て「クリスタルクリアー」の仕様となります。

他にもテールランプ製品が届いておりまして、次のテールランプ関連本塗りのターンは既に埋まっております。さらにその次はいつになるか分かりませんのでかなり長めになってしまう事をご理解下さいませ。ご迷惑をお掛けして申し訳御座いません。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めてましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!