SUBARU Brake Parts

スバル軽自動車用のブレーキパーツ一式です。てっきりこれから納車される新車に装着される物かと思っていましたが、なんと53万キロ(!)走ったサンバーに取り付けられるとの事でした。まだこれからも乗り続けられるとの事でブレーキ関係をリフレッシュされるとの事です。

ブレーキキャリパーとドラムブレーキカバーはスバルの純正品で、ディスクローターについては社外品のように見受けられます。

キャリパーは単色ですが、ドラムブレーキカバーは2色の2トーンカラーで承っています。

こちらの赤くなった部分をスバル純正色の「ライトローズマイカメタリックⅡ」(カラーコード:T29)で、その他の部分をシルバーで承っています。

ディスクローターはパッド面が当たる個所は塗らない様にし、

赤くなった部分を同じくライトローズで塗装します。ディスク面の一部に元の色(ゴールド)が残りますので、ベースコートはそこまで塗る事にしました(クリアーを塗らないのはそこにパッドに当たって固着してしまうのを防ぐ為です)。

ブレーキキャリパーはいつものブレーキ屋さんにて下地処理を行って貰いました。洗浄とサンドブラスト処理が施されています。

新品時には塗装はされていませんがメッキが施されている為、そのまま色を塗っても剥がれてしまいますので、未塗装部品でもサンドブラスト処理は必要となります。

予めマスキングシートを作成しておきます。

ドラムブレーキカバーとディスクローターについては新品時の塗装は剥がさず、足付け処理のみとしました。

またディスクローターはパッド当たり面の一部にはベースコートだけを掛かるように少し工夫して塗装します(後程紹介します)。

ブレーキキャリパーは2部品構成になっていて、組み付けられた状態で塗装は出来ませんから、この辺でブレンボなどのモノブロック構造に比べると割高になってしまいます。

実は殆どの場合で、ブレンボなどの社外品よりも純正ブレーキキャリパーの方が塗装費用は割高となります。

金属が露出している個所も含め、全体にプライマーを塗布します。

キャリパーに関しては車体との固定部には色を塗らないよう、プライマーとベースコートの黒を塗ったらそこはマスキングして塗膜の厚みがつくのを防ぎます。

同様に高トルクが掛かるボルト装着部は薄膜で済むようにしておきます。「最初から塗らない」と言う方法もありますが、錆びるのは忍びないですからね。

2トーンカラーで塗装するドラムブレーキカバーは、最初に全体にライトローズを塗装します。

ライトローズマイカにする部分をマスキングし、

シルバーを塗って、

マスキングを剥がしたらクリアーを塗ります。

こちらが少し変則的で、パッド当たり面の所はクリアーは塗らず「プライマーと色のみ」としています。恐らくここはパッドは当たらない個所ですが、念の為クリアーの塗装は控え(固着してしまいます)、ただ何も塗らないのは格好悪い&錆びが出るという事で色のみを塗った仕様にしています。

キャリパー本体もライトローズマイカで本塗り完了です。

 その後60℃40分程の熱を入れて塗膜を完全硬化させ、組み付けを行ったら完成となります。

 キャリパーは鉄製で、表面はゴツゴツとした梨地肌になっています。

 ドラムブレーキカバーは「パッと見ディスクローターっぽく見えるよう」と言う事で2トーンカラーに塗り分けられました。なるほどです。

 塗り分け位置は予めイラストをご用意して頂けたので、迷わずその通りに対応出来ました。

 ブレーキパッドが当たる面まで少し色が塗られていますが、そこはクリアーは塗っていません。

 ディスクローターは側面にも色を塗ってあります。

実はこの後余談があって、どうやらメーカーさんが適合するブレーキキャリパーを間違えた(!)との事で、新たにもう1セットブレーキキャリパーを承っています。形は非常に似ているのですがそれは着かないのでどうしようも無かった、との事でして…。

夏季休業日のお知らせ

 連絡が遅れましたが、当店の2017年夏季休業日は以下の通りとなります。

8月10日(木)~8月15日(火)

途中何度か出勤する予定ですので、メールのお問合せには返信が出来ると思います。

休業期間中、ご依頼を頂いている方には大変ご迷惑をお掛けしますが、何卒ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

アテンザフロントグリル 下塗り

 先日足付け処理を行っていたマツダアテンザのフロントグリルとロアグリルです。

 全体をシリコンオフで脱脂した後、通常はそのままプラスチックプライマーを塗りますが、足付け処理がやり難かった角の部分や裏側などには専用のガスを使って火炎処理を施し、親和力の大きい有機化合物を樹脂の表面にナノレベルで形成してこの後に塗るプラスチックプライマーの密着性を向上させるようにします。

まあ今のところは補助的な使い方で「念の為」といった感じですかね。

 そして下塗り完了です。

ちなみに下塗りとして使っているのは通常の上塗り塗料で、いつもは「ベースコート+クリアー」の2コート仕上げですが、これを1コートで仕上げる専用の塗料があるのです。

以前の画像ですがちょっと紹介しますね。

自動車のボディーカラーはこういった塗料原色を混ぜて作りますが、大きく分けて2種類の原色があります(DUPONTは少々特殊でこれが1種類で出来るシステムになっています)。

上の画像では「ベースコート」と「1コートソリッド」(商品名はSTANDOX 2Kエナメル)の二種類が写っていますが、現在は1コートソリッドが違う種類になったので自宅には(画像は私の自宅です)この内の「ベースコート」のみが置いてあります。棚は塗料を撹拌する専用の「ミキシングマシーン」です。

工場にはそれのハーフサイズのミキシングマシーンがあって、ここにあるのは1コートソリッド用の塗料「STANDOX VOC 2Kエナメル」と言う原色になります。クリアーの塗装は必要無く、これに直接硬化剤を入れて塗れば見た目は2コートと同じような仕上がりに出来ます(実際は色々違うので私的にはこれを使うケースは殆どありません)。

色がグレーになっているのは白と黒を混ぜているからで、また黒に関しては元々在庫してあった「艶消し黒」を使っています。

今回ご依頼頂いている塗色はマツダ純正色のジェットブラック(カラーコード:41W)で、見た目は殆ど黒ですから今回の下塗りも「黒そのまま」でも良かったのですが(むしろその方が隠蔽性からして都合が良いのです)、この後の研ぎ作業で素地の樹脂(黒)が露出した個所が判り難くなるのが嫌だったので敢えてグレーにしています。

よく見るとゴミが線状に付いているような箇所がありますが、これは足付け処理をした際に樹脂の表面に傷がついて毛羽立っているからです。粗いペーパーや空研ぎを多用するとこれが顕著に現れる為、摩擦熱を抑えられる水研ぎを選んでいると言う事でもあります。サフェーサーなら気にしませんが、上塗り塗料(1コートソリッド)ではそこまで肉厚がつかないので極力これを抑えようとして水研ぎをしているという事でもあります。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させたら再度足付け処理をして本塗り作業となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

SHURE BETA58Aマイク塗装 完成

 大変お待たせしました!SHUREのボーカルマイクBETA58Aのホワイトパール&ロゴ入れ塗装&デカール仕上げ、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々新品だったマイクに、ご依頼者様自らイラストデータを作成し、それをプリントアウトした物をマイクに貼って頂きました。

 マイク本体のベースカラーは事前にお貸出した色見本帳からホワイトパール(DAIHATSU W16)を選んで頂き、

小さい文字はドライプリンターで赤を印刷したデカールを、大きいロゴは塗装の赤で表現しました。

デカールの作成内容については以下ページをご参照下さいませ。

SHURE BETA58Aマイク デカール&ロゴ入れ塗装

今回は「赤の塗装色をデカールに合わせる」といった方法で行いましたが、

 予想以上にそれぞれの色が合っていて、言われなければこれらが別工程、違う色だとは判らないと思います。

 デカールの赤はイエローの上にマゼンタを重ねて表現しています。

 マイクの形状は円錐状になっている為、デカールをそのまま貼ると斜めになって両端が繋がらないのですが、微妙にデカールシートを曲げる事で対応しました。

 ただし貼り付け後にやはり一部で皺が寄った為、今回初めてマークソフター(デカールを軟化させる専用の溶剤)を使って対応しました。良く見て頂いても変な個所は無いように出来ていると思います。

デザインはシンプルですが、今回の塗装は結構色々な詰まったフルコースでの作業となっています。贈られる方にも喜んで頂ければと思います。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

BMWアッパーカウル 本塗り

 先日ライン入れの検証を行っていた古いBMW Motorradのアッパーカウルです。

元々塗られていた白いラインテープはフタル酸樹脂塗料(所謂「ペンキ」)の可能性が高く、その上にウレタン塗料(またはラッカー・ポリエステル・エポキシいずれも)を塗るとチヂレやクラックが入る恐れがある為、完全に除去しておく必要があります。

さらに元々の肌は余り良くなく、ブツ(ゴミが付着して表面張力により突起状になった物)も多数あった為、全体を#800の水研ぎで平滑に均しておきます。

さらに全体をスコッチ&ウォッシュコンパウンドで足付け処理を行います。忘れがちなフチの断面などもしっかり足を付けておきます。

裏側も一緒に塗るので同じように足付け処理をしておきます。こういった場合は布状の研磨副資材(アシレックスレモン)が便利ですね。

よく水気を切って清掃し、マスキングを貼り直して台にセットします。

 裏側も一緒に塗れるよう、こんな感じでスプレーガンが入るスペースを空けておきます。

 最終脱脂を行い、よくエアーブローをして埃を飛ばしたらまずはベースコートを塗布します。

ベースコートの調色作業については以下の記事で紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ(いつも見て頂いている方には直ぐ先日の事なのでわざわざリンクを貼る必要も無いのですが、初めてこのページにいらっしゃった方に判り易いようにしておりますので、少々クドクて申し訳無いのですが何卒ご容赦下さいませ)。

BMWアッパーカウル 調色作業

 ベースコートを十分に自然乾燥させ、テープフリーな状態になったらライン入れのマスキングを行います。

 最初に外側をフチのラインに合わせて3ミリ幅のラインテープを貼り、それに合わせて2ミリのラインテープを、さらにそれを挟むようににして3ミリのラインテープを貼っていきます。

 一度で綺麗に貼れない個所は何度か重ねてガイド用のラインを出し、それが決まったら先ほどと同じように3重に貼っていきます。

 最初の状態と比べて相違無いか確認しながら作業しています。

 ラインの位置が決まったら真ん中のテープを剥がします。

全体を見直して、良く無い個所があったら修正していきます。

 ラインテープのマスキングが終わったら全体を養生します。

 テープを貼る際には微細な毛埃を挟まなないよう注意していますが(見つけ次第回収しています)、念の為最後にタッククロスを使ってチェックします。ラインの谷間にピッタリ嵌っている毛埃は目視では見つけられないのですが、これでササっと擦ると隠れていた毛埃が見つけられるのです。

ちなみにタッククロスとは埃の出ない繊維に多少の粘着物質が着いた物で、塗装前にエアーブローするときにこれもセットで使うのが基本です。何故か分かりませんが被塗面にのったホコリって超強力にエアーブローしても飛んでくれない場合があるんですよね。

 そしてゴールドを塗り、

 マスキングを剥がします。

 これくらいのアール(曲線)なら先にゴールドを塗ってラインテープを貼る方が作業的には断然楽ですが、そうするとどうしても見切りラインが汚くなるので今回はわざわざこうしています。塗装屋さんなら判りますよね。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っています。

元々の塗装は肌も綺麗ではありませんでしたが、高品位なクリアーのお陰で肉持ち感のある艶のある肌に仕上がっていると思います。

裏側は序でといった感じですが、元の塗装みたいにタオルが引っかかったりするようなザラザラな仕上がりではありませんのでご安心下さいませ。

この後一日自然乾燥させたら60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、磨き処理をしたらヘッドライト周りのゴムを着けて完成となります。お預かりしているフェンダーとも並べて色を確認してみますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!