ホンダストリーム内装パーツ19点 下準備

 先日お預かりしておりましたホンダストリーム用の内装パーツ19点です。大変お待たせしておりましたが作業着手しておりますのでご安心くださいませ。

 こちらは純正パーツに被せて貼り付けるカバータイプで、裏側には両面テープが着いているのですが、

 曲線部分では両面テープの台紙や、

 両面テープ自体が剥がれてしまっている箇所があるので、こういった部分を切り取って張りを無くし元に貼り直しておきます。

 さらに両面テープ部分をマスキングテープで覆っておきます。

 そして足付け処理なのですが、今回は既に塗られている塗装が良くないので、まずはそれの素地調整を行います。

 ポリカーボネート製の真空成型品なので製品自体の歪は仕方ないのですが、それにしても肌が酷いです。恐らくですが、エアー圧を高くするとゴミが大量に付着してしまうような環境での塗装で、仕方なくエアー圧を低めにして何度も塗り重ねて無理やり艶を出そうとしたような感じでしょうか。

参考までに、真空成型とは以下のような成型方法となります。

 

素材はABSやポリカーボネートで、カーボン柄などになっている物は上記と同じく透明なポリカーボネートに裏側から印刷された物を成型しています。後から表側にフィルムを貼る水圧転写とは逆な感じですね。

 いつものようにそのままペーパーを当てるだけではデロデロとした肌が残ってしまうので、固い当て板(砥石)を使ってしっかり研ぎます。

 さらに酷い箇所は#400の空研ぎでライン出しから行います。まるでサフェ研ぎと変わり無いような感じになっています。

単なる足付け処理なら#800~#1300相当(アシレックスレモン~オレンジ)のみで済みますが、空研ぎ#400からのスタートとなると#600~#800の水研ぎでそれの目消し(深いペーパー目の除去)が必要となるので、作業時間が数倍になっています。

一日掛けて何とか二個の素地調整が出来るといった状態で、この後水研ぎ#800でついたペーパー目を、当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)で均します。同じ#800でもメーカーや製品によって研磨粒子の種類や基材(台紙)が違うので傷の付き方が変わります(#800の水研ぎペーパーだとSTANDOXではペーパー目が残ってしまうのでNGです)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!