クロモリフレーム&フォーク ほぼ完成です

 大変お待たせしました!クロモリ製のフレームとフォークはほぼ完成となります。明日の夕方以降で発送可能です。本日先に写真だけ撮っておきました。

kuromori18 アルミフレームと違ってラグやら補強のパイプやら変な突起(空気入れを固定?)など、塗り難そうな箇所が山盛りです。いや、実際かなり塗り難いのです・・・。ただ今回も仕上がりのコースは【お任せコース】ですから磨きは行っていません。全て塗りっぱなしの状態です。

ちなみに磨きを行っていないとなると「磨き傷」も一切ありませんから、むしろこの状態は汚れが非常に付き難いと思われます。 例えば便器が「陶器」で出来ているのはそれを覆う「釉薬」が非常に硬く(ガラス質かと)、それ故に傷がつき難いですから汚れも付き難いのです。ガシガシと掃除しても殆ど傷が付きませんよね。だから未だにあのスタイルは変わらないのです。

それの逆なのが「足付け処理」の理論でして、塗装対象表面に傷を付ける事により塗装の密着性が非常に高まります。勿論汚れも付き易い状態なので「足付け処理→塗装」の間はかなり短期間とする必要があり、ここに一旦汚れが付くと単に拭き取るだけでは取れませんから足付けした状態のものを長い間放置したりするとトラブルの元となるのです。

kuromoriこの画像だとちょっと色合いが濃く見えますね。撮り方にバラつきがあってすいません・・・。

TACさんに出入りしている塗料屋の担当者さんは自転車が好きでして、ロードバイクのクロモリとカーボン両方持っているので「どう違うんですか?」と聞いたところ、「やっぱこのラグでしょ~。軽いに越した事はないですがどっちを残すっていったら鉄を残しますよ」との事でした。何を言っているのかさっぱり解からなかったのですが(笑)それだけ私はまだまだ未熟なんでしょうね。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。振込みの場合で金融機関によっては入金確認が週末なので出来ない可能性がありますから、その場合は来週の発送でご了承頂くか代引きをご選択頂ければと思います。

この度のご依頼、誠にありがとう御座いました!

プリウスのコンソールパネル蓋 素地調整

prius2 こちらもお待たせしております!プリウスのコンソールボックスの蓋部分にあたるプラスチックパーツですね。ご依頼内容は「艶有りのブラック」となりますので、まずは素地にある深い木目のような凸凹の模様を平滑に仕上げます。

素材はPP(’ポリプロピレン)なので切削性が悪いかと思いきや、いつものPPに比べると若干削り易いです。有難い話なのですがちょっと不思議だったのでパネルの裏を見てみると「TD200」なる記載があるので、恐らく何かしらの複合材料が使われていると思われます。これが「GF」の場合はグラスファイバーなのは知っていますがこの「TD」は何の事でしょう。いずれ調べてみたいと思います(またはご存知の方がいらっしゃいましたらご教授頂ければ…)。

ちなみに今回の部品、うっかり見落としていましたが「溝」の部分もきっちり木目調が施されています。こういった箇所にはエアーツールが使えないのでやはり手作業での研磨となります。

prius3 今年になってプロフィット日記の形式を変えたのと併せてちょっと写真の撮り方も変えてみたりしています。 今までは自分の手を一緒に写したりする事は避けていたのですが、やはり手も一緒に写した方が実作業っぽくて良いようですね。ただカメラのシャッターは右手で撮っているので実はヤラセ的な画像になっている訳ですが・・・。まさか本当に作業しながらシャッター押すなんて器用な事は出来ませんので。

prius4 PP素材は研磨すると表面の毛羽立ちが凄いので、これを抑える最後の仕上げとしては、スコッチとシリコンオフでしっかりと研ぎ付けます。これはゴトー氏に教えて貰った方法で、摩擦熱で生じた毛羽立ちも確かにこれである程度は落ち着いてくれます。シリコンオフによる冷却効果があるんでしょうね。

prius5そしてプラスチックプライマーを塗布したらサフェーサーをしっかりと充填させます。希釈無しで6コートくらい塗っています。

この後60℃以上の熱で強制乾燥~完全硬化させたら全体をしっかり研いでいよいよ本塗りとなります。もう少々お待ち下さいませ!

スカイラインR32テールランプ 本塗り

skyline4 スカイラインの社外テールランプは下で紹介したBMWのテールランプと一緒に塗り終わっておりますので御安心下さい。

良く脱脂してエアーブローをしたらプラスチックプライマーをスプレーしていよいよ本塗り開始です。

skyline6ちょっと色味がビビットですが実際にはもっとソフトに仕上がっていますので御安心下さい。何故だかコントラストが強いですね・・・。

今回のご依頼では、「ブレーキランプは夜間日中問わず中身が見える程度 反射板は光が反射したときに赤くなるように」との事ですが、そもそもテールランプに塗るレッドキャンディーは何度塗り重ねても永遠に隠蔽しない塗装ですのでこれは特に気にしないでも大丈夫です。むしろ以前試した時の作業で解かったのですが、ある一定の所に到達するとそれ以上塗っても殆ど赤の色味は変わらないのです。イメージ的には濃くなると思っていたんですけどね。やはり実際にやってみないと解からない事は多いです。

来週早々には完成出来る予定です。もう少々お待ち下さいませ!

BMW E30(後期)テールランプ 本塗り

bmw10 こちらもお待たせしました!無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。

枠の黒い樹脂部分は後で塗りますが一応この時点でマスキングしています。 レンズ表面は足付け処理されているので艶の無いマットな状態ですが、一皮剥けてくすんだ感じは消えていますよね。このままクリアーだけを塗ってもかなり良い感じになりそうです。

bmw11 そして無事本塗り完了です。スモークの濃度は「薄目」ですね。赤とクリアーの識別がちゃんと解かる程度の薄目のスモークです。

レンズの周りにある黒い枠はレンズとのクリアランスが殆ど無いので、本塗りが完了したら直ぐに剥がして際の段差を馴染ませます。うっかり剥がすのを忘れて硬化させてしまうとガタガタな仕上がりになってしまうんですよね。

スモーク塗装は今年になって初だと思います。最近は何故かフロントグリルの依頼が多いのです。変な風に偏りますね(笑)。

それではこちらクリアーが完全硬化したら次は「枠」を塗装する事にします。またこちらのオーナー様からはこれとは別に内装パーツもご依頼頂いてますのでそちらも進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

スカイラインの社外テールランプ 下地

 こちらはスカイランの社外品テールランプです。赤い色が付いていますがこちらはオーナー様自ら自家塗装をされて、ただ納得出来るレベルには出来なかったとの事でそれをシンナーで落として頂きこの度のご依頼となりました。その前にはちゃんとした塗装屋さんにお願いした見たいなんですけどね・・・(画像拝見しましたがどうも普通の赤を塗ってしまったようで非常に不透明なレンズになっていました)。

で、ちょっと心配しているのはレンズ表面が洗浄した時のシンナーで侵されている事です。特に足付け処理をしたと言う訳では無く、溶剤によりレンズ表面が侵されていて細かくヒビ割れています。所謂「ソルベントクラック」と呼ばれる状態ですね。 ただどうやらこれは表層で止まっているようなので、とりあえずは問題の起きている部分を削り落とす事で対応していくとします。まあ経験が無い訳ではありませんから一応は御安心下さい。

skyline2 それより心配なのは自家塗装で塗られた恐らく缶スプレータイプの「クリアーレッド」が残っていることです。私的な見解ではこれは単なる「油性ペンのインク」のようなもので、樹脂分などは少ないようですから低溶解性の溶剤(ノルマルヘキサンやシリコンオフなど)で簡単に溶けてしまいます。「溶ける」と言う事は塗っている側から滲んでしまう事なので、これはちょっと厄介です。 と言う事で、変なトラブルが起きないように極力落としておくようにします。まあ同じ赤なのでそのトラブルさえ起きなければ大丈夫だとは思います。

skyline3そして全体のクリーニングを終え、レンズ表面にあったクラックは削り込み(ただ強度に影響ある程では全然ありませんので御安心下さい)、レンズ周りのマスキングも終えて本塗り準備完了です。ようやく仕切りなおしですね。

ちなみに丸いレンズの方はレッドキャンディーを、中央の四角いウィンカーレンズ部は「標準濃度のスモーク」で承っております。それぞれをマスキングをしながら一度の塗装工程で仕上げる方法になります。