先日サフェ研ぎまでの作業が完了しているスカイラインGT-R RB26改28タイミングベルトカバーです。被塗物はいよいよ本塗り出来る準備が整いましたので、続けて調色作業を行います。
こちらは色の見本としてお預かりしたタイミングベルトカバーで、
色は日産純正色のシリカブレス(カラーコード:EY0)またはミレニアムジェイド(カラーコード:JW0)と思われますが、
どちらであれ塗られた色がどういった配合内容で塗られたのは不明なので、
測色機=アクワイヤーについてはこちらの記事で紹介していますので宜しければご参照くださいませ。
計測する被塗面を綺麗に磨き、位置を三か所に替えて測色を行います。
それをPCで繋ぎ、既存の配合データの中から近い物が提示されます。
今回は修正後に96.2%合致しているフォードの色を採用する事にします。
ちなみにこちらは先日完成したセリカXXのヘッドカバーに採用した色で、四角いのは元の色を参考にそれに近い色を選んだ色見本、丸い物はそれを測色して作った色で塗った物(オイルキャップの穴のマスク型)です。
見比べてみると意外にも良い感じで、ブロックは厳しいとしてもボカして塗るなら十分なくらいに近い色となっていました。ボンネットやバンパーならボカシ無しでも行ける程で、基となる配合データ無しでここまで似せられるのか!とかなり驚きました。
と言う訳で、後日新たに測色し直してみました。ちなみに今までインストールしていたデータは期限が切れていたので使えなく、新しいDVDを購入しました!
また念のため、今回元々塗られているであろう日産純正色の「シリカブレス」(カラーコード:EY0)縛りで検索してみたところ、適応率は修正後でも66.2%と全然ダメでした。どうやらこの色では無いみたいですね。
なので次はミレニアムジェイド(カラーコード:JW0)で検索しましたが、これこそ全く違う色のようです。一体何色で塗られているんでしょう・・・。
と言う事ですが、前回使ったデータは避けたいので、日産系で良さそうな色=BEIGE(カラーコード:C42)の修正後データを採用してみる事にしました。最初に作った色よりは適合率が下がりますが、それでも95.8%あります。
透かしは黒い(暗い)です。ただこれは白系の原色(MIX810 570)を予め抜いた状態で作ったからで問題ありません。透かしを白くするのは難しく無く、むしろ入り過ぎているととてつも無く大変になるので、最初は敢えて入れないで作るようにしています。
見本の色に近づけていきます。塗装の調色は正面を良くすれば透かしが悪くなったりするので、そのバランスを考えながら調整していく感じですね。
メタリックは3種類使っていて、粒子の粗さもそうですが、見る角度によって明度の見え方が変わるので、その辺を考えながらどれを使うかを決めていきます。
正面では逆に赤黄色味が欲しいという逆転現象が起きたので(調色ではこれがよくあります)、それぞれ丁度良さそうな所で止める事にしました。
実際にはもっと多くの原色を使っているのですが(元々配合データに入っている色)、調整に使ったのは主にこれらの原色です。正面の青味はグリーンパールで表現されていて(これは配合データそのまま)、これを減らしつつブラウン系も減らせればもう少し良くなると思うのですが、一度混ぜた物を減らすという事は出来ないので、バランスの取れたところで止めるようにしています。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!