アルファロメオ樹脂製エンジンカバー 下準備

先日お預かりしておりましたアルファロメオの樹脂製エンジンカバーです。

裏側に着いているクッションシートは外さずそのまま作業しようと思っていたのですが、マスキングテープがくっ付かないので外す事にしました。

その前に全体の脱脂作業をしておきます。黒い着色樹脂あるあるなのですが、劣化すると表面が白っぽくなってみすぼらしくなってしまうので、新車の段階で油が塗ってある事がよくあります。これを触れた後にドアや工具を触るとそっちに油分が移ってしまうので、作業前員にある程度とっておくようにしています。

外さずに作業しようと思ったのはこういった嵌め込みの抜け止めワッシャー(プッシュナット)が使われているからで、場合によってはピンが折れたりワッシャーが割れたりしますから、予備部品が無い場合は嫌なんですよね。

クッションとワッシャーの間にクリップ外しを差し込み、

力が掛かり過ぎないように注意しながら4方の爪を引き上げていきます。

結果としては全て破損無く外れてくれました。部品自体が新しい(劣化していない)というのと、素材自体が粘りのあるPA=ポリアミド樹脂だったのが良かったですね(ABSは割れやすいです)。

その後ウォッシュコンパウンドを使って二回目の脱脂と足付け処理を行います。

全体をスコッチ(不織布に研磨粒子が塗布された物)で研磨し、凸文字周りなど凹んだ角は当たり難いのでナイロンブラシを使います。

 

その後水を流して弾くところがなければ下地処理が完了です。

この後はまず凸文字部の表面を研磨して平滑に均し、文字色となるシルバーを塗ります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!