BMW MINI Emblem

BMW MINI R60クロスオーバー用のフロント&リヤエンブレムです。

土台部には装飾クロムメッキが施されている為、密着剤等は使用せず、メッキ素地用の下地処理を行った上で塗装を行います。

 リヤの大きなエンブレムはオープナー(取っ手)を兼用していて、文字とフチが若干出っ張ったような形状となっています。

 フロントエンブレムはプラスチックメッキの台座にプレートが貼り付けられた状態です。

 ロゴは新たにデータを作製します。

 そのデータを基にマスキングシートを作製します。

 フロントエンブレムのプレートは非常に接着が強力で、外した場合は画像のようにクシャクシャになってしまい再利用は出来ません。

 外したプレートは新たにABS樹脂製の板を使って作製します。

 純正と同じ様に曲面ラインを整形し、

 カットして周りを削り、形を合わせます。

 リヤのエンブレムは出っ張りを無くす為、表面をダブルアクションサンダーで研摩します。

 表面を平らに削りました。尚、リヤエンブレムはプラスチックの台座にアルミが被さった構造となっています。

 手前が新たに作成したフロントエンブレム用のABSプレートです。

 アルミと樹脂、それぞれ専用のプライマーを塗布し、さらに2液ウレタンサフェーサーを塗布します。

メッキ製の部品はそれ用の下地処理を行い、最終的に同じく2液ウレタンサフェーサーを塗布します。アルミとプラスチックとメッキ素地、それぞれ違った作業内容・使用材料となっています。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

サフェーサーにガイドコートを塗り、表面を研ぎ出します。

 フロントエンブレムは先にプレートを固定してしまいます。

固定方法は両面テープとエポキシ接着剤を併用し、剥がれ難く剥がし易いようにしておきます。

接着剤が固まるまでしっかり固定しておきます。

 接着が完了しました。

 台に固定し、本塗り開始です。

 まずはベースカラーとなる黒を塗り、自然乾燥でテープフリーな状態になったら所定の位置にマスキングシートを貼りつけます。

 ロゴの部分に白を塗ります。

白は単なる白では無く、BMW MINI純正色の「LIGHT WHITE」(カラーコード:YB15)となります。

 これでベースコートの完了です。)

 続けてクリアーを塗って本塗り完了です。

 その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。

 その他、ベースカラーを「アブソリュートブラック」(カラーコード:B11)、ロゴ部分とフチの丸いラインを「チリレッド」(カラーコード:851)といった仕様でもご依頼を頂きました。どれもオーダーメイドでの塗装となりますので、お好みでどうぞ。

LOTUS ELISE Engine Cover

 ロータスエリーゼの樹脂製インテークカバー&プラグカバーです。結晶塗装の赤でご依頼を頂きました。

 金属素材の場合は塗装後に凸部を削れば素地が露出して文字を光らせる事が出来るのですが、樹脂素材の場合はそれが出来ませんのでこの場合はシルバーを筆で塗る事で対応しています。

ただそうするとどうしても刷毛目が目立ち汚い仕上がりになる為、今回はマスク型を作製して結晶塗装後にシルバーをスプレーで塗る方法を行いました。

まずは凸文字の周りにスチレンボードを使って壁を作ります。

 隙間を粘土で埋め、離型剤を塗布します。

 壁で囲った内側にポリエステル樹脂を流し込みました。

 硬化後、型から外します。

 この状態では文字部の部分にも樹脂が被さっている為、ここから表面を研磨して文字の表面を露出させます。

 再びエンジンカバーに型を嵌め、ダブルアクションサンダーで表面を削ります。

凸文字が露出したら研磨作業が完了です。

 こんな感じでマスク型が出来ました。

ここで再びいつもの塗装作業に戻ります。

 オレフィン系のプラスチックは塗装との相性(密着性)が悪い為、素地調整の為にサンドブラスト処理を行って素地表面を荒らします。

 通常の塗装であればペーパーを掛ける足付け処理だけでも構わないと思うのですが、エンジンルームのような劣悪な環境の場合だと経年で塗装が剥がれてしまうような恐れもある為、細部までアンカー効果の期待が出来るブラスト処理は有効です。

 良く脱脂清掃をし、プラスチックプライマーを塗布します。

 結晶塗装を施し、140℃程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

 結晶模様は塗膜が硬化する過程で発生し、そのチヂレ目は塗膜の厚みや熱の入れ方により変わります。

 そしていよいよ凸文字の塗装です。周りを養生し、凸部を研磨して素地を露出させます。

 予め作製しておいたマスク型を固定し、プラスチックプライマーを塗布します。

 シルバーは粒子が細かく輝きの強い原色を使います。高輝度メタリックは金属的な輝きが強い反面、ペーパー目などの素地の粗が目立ち易く使い難い所もあります。今までのような筆塗りには到底使えません。

 マスク型を使って徐々に塗り進めていきます。

そして塗装完了です。当然ですが、今までの筆塗りとは仕上がりが大きく違います。

 さらに数日寝かしたら完成となります。

ロータスエリーゼ エンジンカバー 結晶塗装 今回は型を利用してマスキングを行いましたが、文字が大きくて単純であれば以前施工したBMW M POWERのゴールド文字の様に先に凸部分を塗装して表面をマスキングすると言う方法もあります。

または以前施工したベンツ500Eのエアークリーナーボックスのように、文字を一つずつマスキングするという方法もあります。今回は文字が小さかったのでそのどちらの方法も使えず、新たに型を作ると言う方法となりました。

他にはLotus ELISEの文字を鋳造で作製したりもしました。

MAZDA 6 Engine cover

 マツダアテンザの純正樹脂製エンジンカバーです。

表面の素地はザラザラとした梨地で、通常これに塗装を行うには「研磨→プラスチックプライマー塗布→2液ウレタンサフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行って平滑な下地を作る必要がありますが、今回は「艶消し仕上げ」とする事で、素地のザラザラはそのままの状態で上塗りを行う事にしました。

カバー中央の方は梨地では無くパターン 化さらた模様となっている為、そこの部分は何もせず最後までそのままの状態で残す事とします。

 裏側をマスキングします。

 梨地の部分は#800で足付け処理を行います。ペーパーが入り難い溝の部分はヘラを使って処理します。

 良く脱製清掃をし、プラスチックプライマーを塗布します。

 今回は彩度が高く隠ぺいの悪い塗色の為、最初に下色として白を塗布します。

 色はKawasakiの定番でもある「ライムグリーン」で、最後に艶消しクリアーをコートしています。

 その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、数日寝かしたら完成となります。

塗り分けをする手間は掛かっていますが、塗装面積が少ないので金額的にはどうちも変わりない程度です。とにかく下地処理を省けているので大きなコストダウンを可能としました。

尚、梨地のまま艶あり仕上げにすると非常に汚い仕上がりになる為、そちらは全くお勧めしません。艶のある仕上がりにしたい場合はやはりサフェーサーで下地を平滑にしてからの塗装が基本となります。

Fizik bicycle parts

fizik fi’zi:k(フィジーク)のカーボンシートポスト、アルミ製ステム、カーボンハンドルです。

fizik1 ハンドルの三カ所にはザラザラとした滑り止めがあって、そこは塗装しないで最後まで残すよう承っています。

fizik3 アルミ製のステムはサンドブラストで素地調整を行い、側面のロゴと前面のロゴを2トーンカラーの塗装で復元します。

fizik5 こちらがステム前面のパーツです。

fizik6 シートポストは全体を塗装してしまうとフレーム本体に挿し込んだ時に塗膜が削れてしまう為、事前にオーナー様に挿し込む箇所までの位置を決めて貰い、印を付けておいて頂きました。

fizik7 印は下地処理の途中で一旦剥がさなければならない為、塗装しない個所にあるラインを基準として距離を測り、数値を記録しておきます。

fizik8 各パーツのベースカラーはこちらのマツダ アークティックホワイト(カラーコード:A4D)で承りました。

fizik9 色については事前に色見本帳をお貸出しし、その中から好みの色を選んで頂いています。

fizik10 ロゴはシルバーとレッドの2色をご指定頂きました。

fizik11 塗装で再現する各ロゴのサイズを計測し、配色のイメージイラストを作成しておきます。

fizik12 それぞれのロゴの位置も数値として書き留めて記録しておきます。

fizik15 一旦作業が始まると見本としてあったロゴは消えてしまう為、後の為にこの作業がとても重要となります。

fizik14 ステムのロゴデカールはペーパーで研磨して除去しておきます。ちょっとした事でもサンドブラストの当たり方が変わってしまうとアルミ素地の削れ方が変わり、その跡が残ってしまう為です。

fizik8 サンドブラスト処理が完了です。ペーパーでは処理できない細部までしっかり足付け処理を行えました。

fizik6 十分に洗浄を行い、各部をマスキングをしたら台にセットして脱脂を行います。

fizik12プライマーを塗布しました。

fizikこちらはカーボン素材のパーツです。カーボンの継ぎ目や塗り分け部などの段差がある為、こちらは「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を整えます。

fizik1全体を研磨した後、最後まで残す滑り止め部分をマスキングして台に固定して脱脂処理を行います。

fizik11サフェーサーの塗布が完了です。足付け処理がされていればカーボン素材にプライマーは必要ありません(ドライもウェットも同様です)。

fizik2こちらはシートポストです。細部までペーパーで研磨して足付け処理をしてあります。

fizik10こちらもサフェーサーの塗布が完了です。

サフェーサーはウェットコートで5~6コート塗り、その後60℃40分程の熱を掛けて完全硬化させます。

fizik17サフェーサーが硬化したら研ぎ忘れ防止の為に全体にパラパラと黒を塗り(ドライコート)、#320→#400→#600→#800といった感じで研ぎ付けます。

fizik162ウレタンサフェーサーは耐溶剤性が高い反面、足付け処理をしなければ上塗り塗料が密着せず、経年で剥がれてしまいます。細部までしっかり処理をします。

fizik18 下地処理を終えたらマスキングを貼り直し、台にセットしていよいよ本塗り開始です。

fizik20

fizik22まずはベースカラーとなる白を塗ります。

fizik25予め用意していたマスキングシートを貼り位置に合わせてカットします。

fizik24最初にあった位置を確認し、それに合わせてマスキングシートを貼っていきます。

fizik27fizik28まずはレッドを塗り、さらにシルバーグレーを塗布します。

fizik29ロゴ入れ塗装が終わり、これで全てのベースコートが完了しました。ただしこのままだと耐久性は殆ど無い為、さらにクリアーを塗ります。

fizik30今回は艶あり仕上げで、またクリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」をご指定頂きました。高美観、耐擦り傷性、耐UV性、耐薬品性などに優れたスタンドックスのクリアーです。

fizik32尚、つや消し仕上げ・半艶仕上げも可能で、ただしその場合もそれぞれ最後にクリアーの塗装が必要です。

fizik31fizik33fizik34この後一晩常温でゆっくり乾燥させ、翌日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

fizik36さらに数日寝かして完成となります。

fizik37車体に挿し込まれる部分は何も塗装せずそのままの状態です。

fizik38ロゴのサイズと位置は概ね元の通りに、色はオーナー様のオリジナルカラーです。

fizik39細部まで艶々に仕上がっています。

fizik40部分的に塗装をせずに残すというのは結構面倒な作業で、しかもブツ切りで見切りをつけた個所の仕上りはバリなどが出て悪くなりがちですが、今回はその辺りにも気を遣っていますので自然で美しい仕上がりに出来ていると思います。

fizik41見切りのマスキングはコート毎に剥がしたり貼り直したりして何度かに分ける事によって美しく仕上げています。最初から最後まで貼りっ放しでこういう仕上りにはなりません。

fizik42ドロップハンドルの塗装は予想以上に面倒で、次回はもう少し本塗り時の工程方法を工夫しようと思いました。

fizik43塗り難い3次元的なパイプ形状でしたが、全面艶々に仕上がっていると思います。

fizik44一番難しい作業はロゴの水平取りで、これがズレるととても大変なので真冬でも全身に汗を掻きます。

fizik45fizik46fizik47fizik48オーナー様からは「 いつも楽しくプロフィット日記を拝見させていただいておりました。今回の依頼品をイメージ以上に仕上げていただいて大変満足しております。ありがとうございました。」「 もしかしたら、三年後、四年後に同じパーツと更に自転車のフレーム塗装をお願いするかもしれません。」とのお言葉も頂戴しました。勿体ないお言葉で、嬉しい限りです。

NISSAN L-TYPE OHC Valve Cover

nissan 日産のL型6気筒エンジンのヘッドカバーです。恐らくはこちらのDATSUN2400のヘッドカバーがベースになっていて、今回ご依頼頂いたオーナー様が塗装済み品をネットオークションで購入されたとの事です。

nissan1 既存の塗装は艶ありの黒が塗装されています。

nissan2 部品には鋳造特有の素地の粗さが残っていて、通常こういった艶あり仕上げにする場合はパテやサフェーサーで平滑な下地を作る必要がありますが、結晶塗装ではこういった素地のまま上塗り塗装を行っても美しく見せる表現が可能です。

nissan3 色に関してはご依頼品と一緒に塗膜片を同梱して頂きましたので、それを元に近似色を作成するようにいたします。ただし結晶塗装は通常の塗料と違い原色数が限られていますので、あくまでも「似たような色」と言う事でご了承を頂いています。当サイト内の「よくある質問」のページでもご案内しておりますが、色に対してのクレームはお受付しとりませんのでご注意下さいませ。

nissan5 まずは溶剤槽に浸けて旧塗膜を剥離しますが、文字の部分が無くなってしまいました。

nissan7 どうやらこちらはアルミ板を削って作った物が貼ってあったようです。浸けていたのは廃棄するシンナーを再利用した物なので溶解力は強い方では無いのですが、まさかそれくらいで剥がれるとは思いませんでした。

nissan10 結晶塗装は硬化時に140℃~170℃程の熱を掛ける為、その時点でまた文字が剥がれると非常に困りますので、再貼り付けには接着力に優れたエポキシ系接着剤を使います。

nissan11 接着面は足付け処理と脱脂を行い、隙間が出来ないよう接着剤をタップリ塗って貼り付けます。

nissan12文字を元の位置に戻します。

nissan13 その後60℃~100℃程の熱を掛けて接着剤を硬化させます。

nissan14 完全硬化後、被塗物が熱いうちに食み出た接着剤を除去します。これが冷えて固まってしまうと非常に硬くなって難儀になってしまうのです。

nissan16 通常は塗装前にリン酸処理を行うのですが、折角接着したフチを溶かしてしまうので今回は先に終わらせてあります。これはパテを使う場合も同様です。

nissan17 まずはプライマーを塗布します。

nissan18 その後結晶塗装を行い、140℃~170℃程の熱を掛けて結晶目を出して本塗り完了です。

nissan19 今回は色見本に合わせてパウダータイプのブルーパールを入れてあります。

nissan20 念の為、色見本となる塗膜片を並べて確認してみました。悪く無いと思います。

nissan30 その後凸部を研磨して光らせ、最後にクリアーを筆で塗っておきます。

nissan21 さらにクリアーが硬化したら完成となります。

nissan22 今回使用したエポキシ接着剤は金属同士の接着に使うような強力な物なのでシンナーの浸け置き程度では剥がれません。

nissan23 nissan24 nissan25 nissan26 色の見本としてお預かりした塗膜辺です。同じ色とは言えませんが雰囲気は似せられたと思います。

nissan27 nissan28 凸部の面研は最初こそエアーツールを使用していますが、その後は#120~#800までを全て手研ぎで行っているのでシャープな仕上がりになっています。

nissan29