クロスカブヘッドカバー結晶塗装 本塗り

 こちらもお待たせしました!クロスカブのヘッドカバーも無事本塗り完了しておりますのでご安心下さいませ。

部品は新品で、その場合素地の表面に油が塗ってある場合があるので一旦シンナーで洗浄後にリン酸処理を行っています。多少の油分ならリン酸で除去出来ますが、明らかな油膜だとリン酸溶液が弾いてしまいそこだけ効かないので新品でも脱脂洗浄が必要なのです。

 まずはプライマーを塗布し、

 結晶塗装の赤を本塗り後、140℃程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

結晶塗装は通常使用している2液硬化性のアクリルウレタン塗料と違い、1液熱硬化型のメラミン系の塗料となります。

2液硬化型タイプはある一定の時間が経つと固まってしまうので、既定の時間内に使い切って器具を洗浄する必要がありますが、熱硬化型タイプの塗料はそういった事が無いので延々塗りっ放しのような大量生産のライン塗装に優れています。高温多湿な真夏では、塗装中のスプレーガンのカップの中で塗料が固まって来たなんて事が本当にありますからね(スプレーパテやサフェ、もしくは促進剤が最初から入っているDIPONTのクリアーとかはマズイです)。

それではこちらもHONDAの凸文字部を研磨して光らせ、最後にウレタンクリアーを筆で塗ったら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

日産L型ヘッドカバー結晶塗装 本塗り

 アルカリ洗浄液に浸け置きをしておいた日産L型エンジン用ヘッドカバーです。その後リン酸処理を行っておきました。

 まずは全体にプライマーを塗布し、

 続けてシルバーの結晶塗装を行い、140℃程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。先程のレヴォーグのインマニは樹脂部品だったので全体から赤外線ヒーターを当てていますが、金属製品であれば熱が伝導するのでヒーターは上側からのみで大丈夫です。

ただしこちらも時間は20分程で、後日もう一度恒温器で熱を掛けます。多分なのですが、140℃で40分熱を掛けるよりも140℃20分を二日に掛けて2回行った方がカリっと焼き上がるんですよね。今回のように凸部の研磨をする場合には塗膜がしっかり固まっていた方がやり易いのです。

二度焼き後に凸部を研磨して光らせ、露出したアルミ素地部分にはクリアーを筆で塗っておきます。尚、今回のパーツはOHCの部分が一段高くなっているので研磨は2回に分けて行います(一緒に研ごうとすると塗膜傷が付いてしまいますので)。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバルレヴォーグ樹脂製インマニ結晶塗装 本塗り

 昨年中にサンドブラストにて足付け処理を行っておいたスバルレヴォーグの樹脂製インテークマニホールドです。その後流水で洗浄し、シリコンオフをスプレーガンに入れて上からスプレーして洗い流すようにして脱脂をしておきました。足付け処理と同様、この形状でウエスを使って脱脂清掃すると言うのは現実的ではありません(と言うかそれでは単に油膜を伸ばすだけですので)。

 サンドブラスト処理前と同様にマスキングをし、全体に2コート(2周)程プラスチックプライマーを塗布し、結晶塗装の本塗りを行います。

 素材が金属であれば熱伝導が起こるので上から赤外線ヒーターを当てれば全体を140℃以上に出来ますが、今回のような樹脂部品の場合はそれが出来ません。

なので全方向から赤外線ヒーターを当てて120℃~140℃程の熱が掛かるよう調整が必要です。画像では下からだけですが、実際は上下左右挟み込むようにして熱を掛けています。

全体に熱が掛けて結晶目が出た状態です。

以前はさらに赤外線ヒーターで熱を掛け続けていましたが、現在は恒温器があるので今度はそちらで二度目の焼きを行います。二度焼きは130℃で30分程行います。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!