スバルエンブレム(裏黒表青/枠艶消し黒)メッキ枠塗装

先日お預かりしておりましたスバル新型レヴォーグSTI Sport R EXの純正リヤエンブレムです。メッキ枠は「つや消し黒」で承っておりまして、このまま密着剤を使って塗れば比較的簡単に終わるのですが、それだと経年でペリペリと剥がれたりする為、

素地調整を行い、まずはプライマーを塗布します。

裏側まで回り込むようにして2コート程塗ります。

続けてサーフェサーを塗布します。

ラインを作る必要は無いので厚く塗る必要は無いのですが、この後の研ぎでメッキ素地が露出するのを避けたいので、肌を荒らさないように気を付けつつ3~4コート程を塗っておきます。シンナーで希釈して口径の小さいガン(1.0mm)で塗っています。

その後一日自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒を塗っておきました。ここまでは少し前に紹介した、ストリームの内装パーツのサフェ入れと一緒に行っています。

#800の水研ぎでサフェの肌を落とし、当たりの柔らかい布状研磨副資(アシレックスレモン)でペーパー傷の目消しとフチ等の細部の足付け処理を行います。

よく清掃し、再びワニクリップで固定します。最初の2本だと少し不安定だったので3本に増やしました。

よく脱脂清掃し、本塗り開始です。

まずはベースコートの黒を塗布します。スタンドックス原色MIX571そのままとなります。

このままでも艶消し黒にはなりますが、耐久性が無いので(ラッカー缶スプレーと同程度くらいなので)、

最後に艶消しクリアーを塗布します。

艶消しクリアーは通常の艶ありと同様2コート塗っていて、

1コート目に塗ったクリアーの艶がしっかり消えたら、

2コート目を塗って本塗り完了です。しっかりウェットで塗る事で表面が平滑になり、傷の付き難い艶消しの塗膜となります。

この後は埃が付くのが嫌なので直ぐに恒温機(密閉出来る箱状の乾燥炉)に入れて一日自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダストリームインパネ ポケット本塗り

先日スバル純正色のWRXブルー(カラーコード:K7X)に塗装しておいたホンダストリームの純正内装パネルです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、最後にポケットの部分を艶消し黒で塗装します。

普通にマスキングテープを使って(美しく)貼るのは物理的に難しいので、まずは幅の広いマスキングテープで覆うように貼り、ボールペンで輪郭を描きます。

それを剥がしてスキャナーでPCに読み込み、

イラストデータを作るソフト(Illustrator)を使ってデータを作成します。貼りながら修正が出来るよう細いライン(1mm幅)にしておきます。

それをカッティングプロッターでカットします。

「だったら最初からカッターで切ってしまえばよくない?」と思うかも知れませんが、元々やっていた自動車補修塗装=事故等で破損した車を直す為の塗装では、被塗面にカッターの刃を当てるという事は絶対にやってはいけない事の一つだった為、今もそれの癖が残っている感じです。その辺がカスタム塗装と違うところですかね(カスタム塗装が悪いという訳では無く、実用を想定していない飾り物の塗装であればそれは構わないかと思っています)。

足付け処理後、形状に合わせてカットしたマスキングシートを使ってマスキングします。よく脱脂清掃したら本塗り開始です。

まずはベースコートの黒を塗布します。

続けて艶消しクリアーを塗布します。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させたら通常であれば完成だったのですが、

一部上手くいかなかったので(具体的にはクリアーが塗り足りず肌がザラザラしていた為)、再び足付け処理&マスキングをやり直して塗り直しました。スプレー塗装はエアーの流れによって塗料を被塗面に塗着させますが、今回のように奥が行き止まりで空気が通らないと綺麗に塗り難いのです。良かれと思って一回目ではエアー圧が特に少ない低圧ガン(デビルビスDEMI20.8mm)を使ったのですが、クリアーでは殆ど使わないガンだったので塗り難い箇所がしっかり塗れておらず、改めていつものガン(IWATA低圧ガン)で塗り直した次第です。青を塗ってから時間が掛かったのはこの為ですね。

この後再び60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させたら、取り外した部品を取り付けておきます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!