ホンダS660リヤガーニッシュレンズ加工&下塗り

先日内部にLEDモールを取り付けておいたホンダS660の純正リヤガーニッシュです。

防水の確認をしつつ、裏側の汚れを洗浄しておきます。

テールランプの塗装はまだ先なのですが、今回エンブレムがついていた箇所の突起を除去するので、先にこちらの加工&下塗りをしておきます。

元々ここにホンダ「H」のメッキエンブレムが着いていて、ただこちらは今後取り付ける事が無いとの事で、この位置決めの為の突起を除去するよう承っております。

イメージ的にはニッパーでカットしたくなるところですが、PMMA=アクリル樹脂は柔軟性が無く、衝撃を受けると結構簡単に割れてしまうので、

シングルサンダーである程度まで削り、

その後ダブルアクションサンダー&当て板とペーパーを使って平らに削り落とします。

そして全体に足付け処理を行います。

よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗布します。

このまま本塗りを行う事も出来ない事は無いのですが、今回のように突起があったり湯口だった箇所、またはABS樹脂のような射出成型品のフローマークやジェッティングはトラブルが起き易い箇所なので、まずは下塗りとして一旦クリアーで下地を整えておきます。本来であればサーフェサーを使う場面ですが、透明なそれは存在していないので、代わりにクリアーを使っているといった感じですね。

下塗りに使うクリアーは特に何でも良いのですが、こういった下塗りの場合は大抵他の御依頼品のついでに塗らせて貰っているので、今回はVOCエクストラクリアーを使用しています。レベリングがえげつないので(とても良く伸びるので)、塗り肌を残したくない小物塗装としてはとても気に入っているのですが、幾つか難点も判って来たので次は違うクリアーを試してみたいと思っています。

この後は他の御依頼品と共に熱を入れて硬化させておき、順番が来たら他のテールランプ一式と合流して作業を行います。まだもう少し先になるのでどうぞ今しばらくお待ち頂ければと思います(全くの別件ですが、同じくS660のカーボンルーフ塗装の御依頼を近々始めようと思っております)。

UAZ-452バックランプレンズ 本塗り

先日一回目のクリアー塗装=下塗りを行っておいた、GAZ社UAZ-452のバックランプレンズです。その後何度かの熱入れを行って問題が無い事を確認し、二回目のクリアー塗装=本塗りを行います。

傷があった箇所にはクリアーが筆挿ししてあるので、それを研磨して平らに均します。

よく清掃し、マスキングをし直したら台にセットして本塗り開始です。

最初の下塗りでプラスチックプライマーを塗っているので今回は必要ありません。

直接トップコート=クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのVOCエクストラクリアーを使用しています。

こちらのレンズは経年でボロボロになって割れてしまうとの事なのですが、恐らくそれの原因は紫外線による劣化なのではと思っています。通常レンズ系にはPMMA=アクリル樹脂かPC=ポリカーボネートが使われるのが一般的ですが、もしかしたらこちらの素材はエポキシ系樹脂なのでは、と思う次第です。そう考えるとこの黄ばみのある感じも納得できます(それにしても今時考えられる事ではありませんが…)。市販のカーボン製パーツは透明な樹脂(ポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂)が使われていますが、そのままだと紫外線でボロボロになってしまうので、商品の説明書きに耐候性の高いウレタンクリアーでの塗装を推奨すると記載してあるのはそういう事ですね。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!