アルファロメオヘッドカバー 結晶塗装承ってます

alfa9 先日到着しておりましたアルファロメオのヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

現状は未塗装品で、これを結晶塗装の赤に塗って「alfaromeo」の凸文字部分を研磨して光らせます。型は違いますがイメージとしては以下のような感じです。

alfa11こちらは155か156なるモデルのエンジンカバーで、これも今回のヘッドカバーと同じく元々はアルミ素地に文字の部分のみ赤く塗られている状態でした。

 

alfa10 ヘッドカバーは使っている物であれば当然オイルの汚れがありますが、これを一般の方が自宅で綺麗にするのは難しいと思いますし、かといってこのままエンジンに戻したくは無いと思いますので洗浄はサービスで承っております。と言うか工場には洗浄液を貯めた槽があるので、届いて現物を確認し写真を撮ったら直ぐにその中に漬け込んでしまいあとは数日放置してしまいます。で、丁度タイミングが良くなった時期になって引き上げると勝手に綺麗になっている、といった感じです。一人でやっている身としてはこういったシステム(ッて言う程の事ではありませんが・・・)は非常に助かるのです。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

NISSAN RB26エンジンパーツ 結晶塗装承ってます

rb1一週間くらい前には到着しておりましたスカイラインGT-RのRB26エンジンパーツ一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容としては今回はちょっと変わっていて、結晶塗装の黒ベースですがそれにパール顔料を加えてちょっと青味を表現するようにします。イメージとしては「日陰で見ると黒の結晶塗装だけど光に当たると青味が出てくる」といった感じですかね。

ただしパールは艶がある状況でこそその輝きと色味を表現をする顔料ですので、結晶塗装のような艶の無い塗装では「パールの輝き」と言うよりは「何かが違う」といったくらいの変化に留まるとは思います。何卒ご了承下さいませ。

以前似たような施工をしていますのでちょっと紹介しますと、road22こんな感じです。元々が水色系の結晶塗装ですからこんな明るいブルーにはしませんのでご安心下さい。ただし「ただの水色じゃないな」って感じはしますよね。

rb実はRB26のエンジンパーツは一時期業者さんの仕事でかなりの量を塗っています。ここまでの量をセットでご依頼となるケースは有りませんがGT-Rだとこれが普通なんですよね。

ちなみにプラグカバーについているアルミプレートは再利用が出来ませんから塗装の再には新たな物を用意して頂く必要があるのですが(こちらでも取り寄せ可能で部品代は確か¥6,000くらだったと思います)、今回は社外品のプレートをご用意いただきました。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 

ヴェルファイアテールランプ 完成

vellfire10 大変お待たせしました!ヴェルファイアの純正テールランプは「レッドキャンディー+スモーク」で本日完成となります。

vellfire11 ウィンカーとバックランプ部分はクリアー抜きにして、枠の太さは今までより少し太くしました。

レンズは1つの部品で分割した状態になっていますがこの間にはボディ同色のプレートが装着される筈です。あえてここを艶ありのブラックなどにしても面白いかも知れませんね。

vellfire12元々はクリアーレンズだった物ですが知らない方が見たら恐らく塗った物だとは思わないと思います。同じヴェルファイアオーナーのみ「何だアレ?!」って気付かれるかも知れませんかね。

ちなみに時々ユーザー様から「今後のメンテナンスはどうしたら良いですか?」といったご質問を頂きますが、塗装自体は自動車ボディに塗る物と変わらないのでボディと同様のメンテナンス方法で大丈夫です。ただそのメンテナンス方法自体がマズイとやはり当初の美しさが損なわれていってしまうのでその辺だけお気をつけて頂ければと思います。乾いた雑巾でゴシゴシ拭いたりは目に見えないような細かい傷がついて見た目の深みが損なわれてしまいますから、出来れば左手でホースを持ちながら綺麗な水を流しつつ、右手に持ったタオル(またはスポンジ)でボディを撫でるように「水の膜で洗う」といった方法が望ましいですかね。まあそんなゆったり出来る場所を確保する事が難しいと思いますが・・・。

ワックスも勿論OKです。ワックスは耐候性が上がるので是非掛けてあげてください。ただしこれも同じで、付属のスポンジをそのまま使い続けたり(大抵砂を噛んでます)、使い古したウェスで拭き取るのは余り宜しく無いですかね。ワックス掛けに使うウェスは使い終わったら毎回洗濯機で洗うか、洗っておいた古着を細かく切っておき使い捨てが宜しいかと思います。洗車の最後に塗れたままスプレーするタイプはこの点良いかもですね。空吹きをしない点では下手に傷を増やさないのでお勧めです。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

レンジローバーホイール マスキング~本塗り

range25 ベースコートが乾くと(この時点では「硬化」ではありません)マスキングテープが貼れる状態、所謂「テープフリー」になるのでここから2トーンカラーのマスキングとなります。被塗面には直接手を触れてしまう事もあるので作業前には良く手を洗い、その後の作業途中でも何度も手を洗いながらの作業となります。

まず最初の一本ですが、これ一本の為に30分以上時間が掛かりました。まあこれからの基準となるので当然と言うかむしろ早い方だと思います。

range26 そしてこんな感じで一本目が完了です。作業時間は二時間くらいだったと思います。

「塗装」と言っても実は色々な塗装屋さんが居て、エアーブラシでグラッフィックを描くようなカスタムペインターの方や、ギターの塗装専門でやっていらっしゃる方、私の場合は元々「自動車補修」の塗装でしたから「現状復帰」といった「修理した事が判らないような塗装」が専門になります。なので「独創性」と言う点ではかなり乏しいとは思いますが、今回のような元の状態に戻す作業と、下地から生じるような錆や腐食の再発を抑える事は比較的得意な方だと思います。と言うか今日までそれしかやって来ませんでしたので・・・。

range27 ラインさえ決まれば後はマスキングテープで覆っていくだけです。ただし変な貼り方をすればこの後の塗装時にフチが浮き上がってしまったりもするのでテンションを掛けずに丁寧に貼っていきます。

ちなみに最初に貼ったPP製のラインテープは「引っ張りながら貼る」が基本的な貼り方で、それを覆う和紙タイプのマスキングテープは「置くように貼る」が基本となります。

range29 そしてこの時点で翌日です。徹夜した訳では無く一日置いて体力をリセットしたような感じですかね。以前であれば何時になろうが最後まで通して作業していましたが体を壊してからは余裕を持って作業するようになりました。お陰で四つん這いにならないと現場の移動出来なかったり、車でバックする時に体全体を曲げないと後ろが見えなかったり、新幹線の座席では正座しか座れないなんて事は無くなりました。今が一番健康な状態かも知れません(笑)。

ちなみに無理なマスキングをしているとこの時点で浮き上がっている箇所があります。全体を良くチェックしたらいよいよ2色目のシルバーを塗ります。

range30 シルバーも単に塗るだけでは無く、マスキングテープを貼った側から一方向に塗るようにして塗り分けの段差を小さくするようにします。塗装の世界ではマスキングテープの厚みでさえ凄い段差になるので逆にそれを利用するのです。「そんな事で本当に仕上がりが変わるのか」といった感じですがこれはかなり効果は大きい方です。ただホイールを何周も回らないといけませんけどね・・・。

range31 そしてマスキングを剥がした状態です。各部をチェックして問題なければクリアーの準備です。

range32 いつもであれば「裏」「側面」「表面」を一度に塗りますが、今回は表面のみ単体で塗れるようにしたのでクリアーの塗装自体はかなり楽でした。

range33このホイールデザインはレンジローバー2ndの限定車?「holland&holland」に履いてあるものらしいです。正規に日本に入って来てはいないモデルらしく、オーナー様的にかなり思い入れがあったんでしょうね(掛けた費用も相当になりましたので・・・)。

それでは完成しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

レンジローバーホイール 下準備

range19 ちょっと紹介が遅れていましたが無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。実はこちらのホイールは数日に渡って作業していたのですが、ちょっと順番が複雑だったので作業を優先させて頂きました。順を追って紹介させて頂きますね。

上の画像はリムのガリ傷を修整しているところです。今回は「ホイール旧塗膜の総剥離」と言う事があったので、サンドブラスト専門店から戻ってきた無垢のアルミは極力早めにプライマーを塗りたかったのです。酸素に触れていればその分酸化(腐食)が進行してしまいますので。

と言う事でガリ傷は残したまま全体の防錆処理~裏吹きまでの作業を進めていまして、最後の方になってホイール表面の作業に戻ります。ガリ傷の箇所は研磨~パテ処理~研磨で平滑にしたら再度サフェーサーを塗ります。

range20 で、後日そのサフェーサーが完全硬化したら空研ぎ#320~水研ぎ#800まで仕上げます。全体を清掃したらマスキングをしていよいよ本塗り開始です。と言ってもこれも実は数日に分けました。今回はマスキングが大変過ぎるのです。

range21 そしていよいよ本塗りです。が、実際にはこの時点では比較的リラックスした作業で、この時点ではアーデングリーンの部分を塗る作業のみです。いつものように4本並べてセットしている訳では無く、一本一本仕上げていきます。ちなみにまず最初には研ぎ過ぎてアルミ素地が露出した箇所を一つ一つプライマーで拾っていきます。

range22 注意する事は肌を荒らさない事で、ベースコートの肌が荒れればそのまま最後まで影響されますし(艶が引けます)、ボカした部分がミストっぽくなればやはりその後に塗るシルバーの肌も荒れるので取り返しが付かなくなります。特にこの色であれば吹きムラ(メタル粒子が不揃いになって現れるムラ)は起きないので、エアー圧を落としてガン距離を近くして極力ウェットコートになるようにします。

range23 そしていよいよ今回の肝である2トーンカラーのマスキングです。この時まで何度も頭の中で作業イメージを繰り返して来まして、大変なのは覚悟していますがようやく呪縛から解き放たれ事にもなりますので(何度も夢に出てきました・・・)気合が入ります。

range24 今回の為にiPadの購入を決めたのですが残念ながら間に合いませんでした・・・。まあ今回は長期戦ですからむしろノートパソコンの方が画面が大きくてよかったかも知れませんけどね。

range28パソコンモニターをブース内に持ち込んで確認したかったのはこの2トーンカラーのラインです。今回の塗り分けの仕方はちょっと異常というか普通ではあり得無いようなライン位置で色分けが成されていて、通常であれば「プレスライン」に沿って色分けをするのが2トーンカラーの基本中の基本な筈なのですが今回は全く違います。純正の塗装でこんな事は通常有り得無いのですが・・・。

ただ今回のご依頼は「極力元の通りに」と言うなので、古い塗膜を剥離する前には色々な角度から撮影し、さらにメモ書き、そして実際にラインをトレースしてマスキングをして感覚を覚えておきました(上の画像がまさにその作業風景です)。

 

と言う事で次はマスキング作業に続きます。ちょっと画像が多くて重くなるので分けて紹介していきますね。後日になったらすいません(紹介しきれるかどうか・・・)。