ピラーカバー(ステンレスプレート) 素地調整

pillar2こちらもお待たせしました!ステンレス製のピラーカバープレートです。もしかすると市販品では無く一から作成しているのかも知れません(市販品の物はもっと分厚い気がしますので)。

素地調整としては通常の鉄板と同じく、表面を荒らしてあげる事で塗膜の密着性を向上させてあげます。表面積を確保しつつ投錨効果(アンカー効果)が得られる訳ですね。これをしないとガムテープ貼って剥がすと塗装も一緒に剥がれてしまいますので(勿論飛び石などにも弱くなります)。

pilla3r  ちなみに角はハサミでカットされた為かちょっと反り返っていた箇所があったので、それらはハンマリングと切削である程度平らにしておきました。久しぶりにドリーと板金ハンマーを持ちましたがやはり板金も中々楽しいです。

pillar3 そしてよく脱脂洗浄したら下塗り準備完了です。脱脂一つもうっかり忘れてしまうと全く素地調整の意味がありませんのでこの辺はもう体に染み付いていますかね。

pillar4プライマーは多少裏側にも入り込むように塗っておきます。当然側面部分も足付け処理はしてあるのでそこもしっかり塗っておきます。

実は本日は出勤前に虫歯の神経を抜いて貰っていまして、最初に飲んだ痛み止めがそろそろ切れてきたようです。痛みは歯だけでは無く耳や脳天にまで達してきたのでそろそろ二回目の薬を飲まないとまずそうです。が、何か食べておかないと今度は胃がまずそうなので(こちらは来週胃カメラの予定です)もう少し我慢が必要かと思います。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。本塗りまでもう少々お待ち下さいませ!

THOMSONステムなど 本塗り

thomson1こちらもお待たせしました!無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。

部品は左から「シートポスト」「ステムの部品」「ステム」「ハンドル」となります。これの他にシートポストの部品が2点ありますがそちらも一緒に塗り終わっておりますので御安心下さい。

thomson今回の御依頼に関しては色だけではなく、見本と同じような「ザラザラとした質感」で御依頼承っています。

恐らくこの部品自体は、小さな鉄球のような物を勢い良く当てて加工するショットブラストによって表面を梨地に仕上げ、その後アルマイト処理で黒く染められたものかと思われます。

故に今回もお問い合わせ頂いた時点では塗装では無くアルマイトをお勧めしたのですが、それも御納得の上で塗装で御依頼頂く事となりました。シートポストなんてスライドさせたらその時点で塗装が傷付いてしまうのではと心配したのですが、自分の位置が決まっていればそれ以上動かす事は無いとの事なので問題無かったようですね(と言うか最近はシートポスト自体がフレームの一部になっていて最初に合わせた位置でカットしたらそれで終わりって言うのもあるらしいですし)。

ちなみに色の再現としては、単なる黒ではアルマイトな輝きが出ないので多少メタリックを入れておきました。そもそもアルマイトは塗装では無く気孔に染料が入り込んでいるので塗装でそれと同じように再現と言うのは難しく、なのでメタリックを入れて対応しています。

thomson3そして先日も紹介しましたが、トップコート(クリアー)には一番手前の「ストラクチャー」(ファイン)と一番奥の艶消し剤を使っています。真ん中のは同じくストラクチャーですがこちらは粗目なので使うとしたらスケートボード中央の滑り止めくらいですかね(それくらい粗いのです)。

thomson5そして本塗り完了です。塗装工程としてはいつも通りで、ベースコートに黒(メタリック少量混入)を塗り、それにストラクチャー仕様にしたクリアー(勿論これも硬化剤との混合比率は2:1)の2コート仕上げとなります。

thomson4塗ったばかりの時は艶消しクリアーの時と同様ですが、乾いていく過程でザラザラとした質感が出てきます。恐らく顔料に珪砂のような物が使われているんでしょうね。

thomson3ドライコートにするとその珪砂のような顔料が突起してしまうのでウェットに塗るように気をつけます。タオルで拭いたら繊維が引っかかったりしたら嫌過ぎますからね(塗り方を間違えるとこれは実際有り得ます)。

それでは完成次第改めて画像紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!