CORSAIR900D PCケースフロントパネル塗装 完成

大変お待たせしました!CORSAIR900D用のワンオフアルミ製フロントパネルの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々はこういったアルミ板の状態で、

PCケース本体と固定する為のナットが4ヵ所打ち込まれていました。

ナットの跡は多少なり残ると思っていましたが(段差と言う訳では無く合わせ部が歪むため)、今の所は全く判らない状態になっていますのでどうぞご安心下さいませ。

ロゴはベクトルデータから作成していて、「CTYPTON」の方は白の塗装で、その下の小さい文字はドライプリント&デカールで仕上げています。

そして裏側です。

裏面はサフェーサーは塗らず、プライマーだけ塗ってそのまま上塗りをしている為、表に比べると艶は若干引けたような仕上りになっています。

吊った状態で裏表を一緒に塗る事も出来ますが、今回は「表側の仕上りを重視」と言う事でそちらを【標準コース】、裏側は【お任せコース】といった仕様になっています。クリアーはどちらも高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

表側は全面ポリッシュ(磨き処理)を行っています。

真っすぐの状態で撮りたかったので立ててみました。

ロゴに使った赤はフェラーリの「ロッソスクーデリア「(カラーコード:323)で、黒地に埋もれない鮮やかな赤になっています。

一応色の参考にとプラモデルを購入していたりして、付属のデカールに同じロゴがあったのですが、このような感じなので余り参考にはなりませんでした…。

ちなみに今回ご依頼頂いたフロントパネルが装着される本体は以下のパソコンケースとなります。

CORSAIR PCケース塗装 完成

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度も当店を御利用頂き誠に有難う御座いました!

Maserati Remote Key

 マセラティの純正リモコンキーです。

 純正のリモコンキーは未塗装の着色樹脂の為に質感が悪く、また成型時に出来た歪も強いのが特徴です。

 これの一番のネックがカバーの分解で、純正のリモコンキーはまずエンブレムを外さなければなりません。

ただしエンブレムと本体の間に隙間は殆ど無く、また七宝焼のエンブレムは貴重な為、本体を傷付けてでもこれを無傷で取り外す必要があります。

さらにカバーは内部の三か所で爪が引っかかっていて、その内二カ所はどうやっても見えない部分にあるので壊して外す事となります。

唯一生かして外せるのがこの箇所の爪で、ただしその横には電子基盤があるので作業には注意が必要です。やってみると判るのですが、まずこれを分解しようと思った時点で心を折られます。

 破損した爪はそれぞれ回収し、

プラスチックプライマーを塗布後、エポキシ接着剤で元の位置に取り付けておきます。

 分解については塗装の付帯作業と言う事でサービスで対応しておりますが、それだけに破損・故障等の補償はありません。今までトラブルはありませんが、ご懸念の場合には分解はご自身でされる事をお勧め致します。

 深い傷はありませんが、このまま塗って艶だけ出すと製品自体の歪が余計に目立ってしまう為、まずは素地調整から行います。

 #120から粗研ぎし、#240で均します。

ペーパーが入らない箇所はリキッドタイプの研磨材(ウォッシュコンパウンド)とナイロンブラシで足付け処理を行います。

 窪みにサフェーサーを塗るとエンブレムが入らなくなる恐れがある為、そこはマスキングをしておきます。

 反対側も同様に、ボタン部分と鍵のスライド軸部分をマスキングします。

プラスチックプライマーとサフェーサーを塗布し、 60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

 #600→#800で細かいラインを形成し、マスキングを貼り直していよいよ本塗開始です。

 プラスチック素地が露出した箇所には再びプラスチックプライマーを塗布します。

 ベースコートの黒を塗り、クリアーを塗って本塗り完了です。

クリアーは高品位なタイプのSTANDOXクリスタルクリアーで、通常使用する同社イージークリアーに比べ高美観・耐UV効果・耐擦り傷性・耐薬品性などに優れています。今回のような直接塗装面に触れる物にはお勧めのクリアーです。

再び60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、数日寝かしてから組み付け作業を行います。

そして完成です。

完成後、オーナー様からご感想のメールを頂きましたので以下に紹介をさせて頂きます。


「本日、キーが手元に届きました。
まるで濡れているかのような美しい深い艶、樹脂製であることが信じられないような圧倒的な質感と、どこまでも滑らかな触り心地に感動です。
毎日使う物や直接手に触れるものは心地よいものであるべきと常々思っていますが、これは紛れもなくそうした物となりました。
なお、リモコンの動作も全く問題ありませんでした。面倒な分解と組み立てをして頂き、有難うございました。
作業の依頼をして良かったと心から思っております。また機会がありましたらよろしくお願いいたします。」


こちらこそこの度は当店をご利用頂き誠に有難う御座いました。またわざわざご感想・ご報告も有難う御座います。

CORSAIR900D フロントパネル 磨き処理

先日本塗りを終えていたCORSAIR900D用のアルミ製フロントパネルです。

塗り分けした個所の段差を均すのと、塗装面についたゴミを磨き処理で取り除きます。

ちなみに【お任せ仕上げコース】ではコストを下げる為にこの磨き作業を省いておりますのでご了承下さいませ(そちらのページでもご案内しております)。

工程としては、最初に#1500と当て板で凸部を平滑に研ぎ、その後#2000→#3000相当でペーパー目を均します。

その後はポリッシャーを使っての磨き作業で、最初は粗い目のコンパウンドと切削性の良いバフ(ウールバフ)を使ってペーパー目を消し、その後徐々に目を細かくしてバフも柔らかい物に替えて少しずつ傷の目を細かくしていきます(傷は無くなる事はありません。如何に人間の目に見えなくするかと言う事です)。

私の磨きのシステムについては以下のページで紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。これが正解と言う訳では無く、単に私の好みと言う内容で、意識していた訳では無いのですがいつの間にか全部3M製品になっていました。

各テールランプ塗装 磨き処理

 

上の画像は一番粗い目のコンパウンド(3Mウルトラカットエクストラ。今は多分廃盤でダイナマイトカットに該当すると思います)で磨き終わった時点で、画像だと綺麗に見えますが実際は傷だらけです。耐擦り傷性能の高いクリアーはその分磨きも大変なのでかなり粗い目のコンパウンドから始めないといつまで経ってもペーパー目が取れません。

昔「フッ素クリアー」なる物が登場し、巷の塗装屋さんは「硬くて磨けねぇ」みたいな話が出ましたが、それは当時の国産クリアーと比べたからであって、元々塗装ブースありきの塗装で激しい磨き処理を想定していない外資系のクリアーからすると、何のことだか判りませんでした。

昔の日本で行われていた自動車塗装はそれ専門の工場と言う訳では無く、自動車整備工場の片隅で「間借り」としておまけ程度に行われていたという事で、本格的な上下圧送の塗装ブースで塗る事などは想定していませんでした。露店吹きか、せいぜいビニールブースと言う環境だったようです。

それ故にクリアーの速乾性&その後の作業性(磨き)が重要視され、塗り肌云々と言うのは余り気にしなかったみたいです。それ以前にクリアーを塗った時にベースコートが溶けてメタリックが動いてしまう「戻りムラ」を起こさない為、クリアーはパラ吹き=ドライコートが基本と言う時代でしたしね(普通今はそんな事はしません)。

ちなみにウレタン(ポリウレタン)塗料については、日本はドイツより20~30年後発となっていて、それ故に未だその差が縮められないのでは、と思ってます。まあでも日本にはJAPAN(=天然樹脂=漆とか漆器の事)がありますけどね。

その後徐々にコンパウンドの目を細かくし、またポリッシャーのパッドもスポンジバフの目の細かい物に替えていきます。最終はオーロラマークを消すためにダブルアクション(ギアーアクション)にします。ワックスの類は使いません。

 

この後数日寝かしたら撮影をし、梱包したら完成となります。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

NISSAN RB26エンジンパーツ 下準備

こちらも大変お待たせしております。作業着手しておりますのでご安心下さいませ。

現状は浸け置き用のアルカリ洗浄液でオイルを洗浄しています。本当は数日浸けておきたいのですが、今回は既存の塗膜を活かす為(剥がさない為)、浸けるの半日だけにしておきます。アルミは酸とも塩基とも反応する両性金属の為、アルカリ性の洗浄液が塗膜を突き抜け(もしくは傷部分のエッジから浸透)塗膜がアルミ素地から剥がれてしまいます。

これと同じようにパテ付けしたアルミにリン酸処理などをするとやはりパテのエッジ部分から酸が浸透してアルミを溶かしパテを剥がしてしまいます。一見するとパテや塗装が酸や強アルカリにやられているように見えますが、実際はアルミが溶けているという訳です。なのでヘッドカバーでパテや接着剤を使う場合は先にリン酸処理を済ませておくのがセオリーです。

純正の塗装はキャンディーカラーで、側面の目立たない個所には赤の色が余り入っておらず色褪せたような仕上りになっています。肌も中々凄いですね。

 

タイミングベルトカバーはプラスチック製で(以前の記憶だとPP製だった筈です)、他の金属部品は低温焼き付けのメラミン樹脂塗料で塗られている筈ですが、こちらは熱を掛けると変形するのでウレタン塗料の筈です。が、それにしてもここまで色が変色する塗料って一体どうして・・・。

比較的まともに見えるプラグカバーも中々凄い肌をしています。相当シャブイ(希釈率の高い)クリアーで塗っているんでしょうか。PG80やパナロックでもここまで酷くはならないと思いますが・・・(私的見解で、ただどちらも使った事はあります)。

と言う訳で小傷を研磨します。今回はサフェーサー工程は省く為、番手は上塗りにギリギリ影響が出ない#400の空研ぎから行います(一般的に空研ぎペーパーは目が細かく、水研ぎペーパー#600相当くらいの目となります)。

サンダーが入らない箇所は手研ぎの#400空研ぎで、その後は布状の足付け処理用研磨副資材(アシレックススカイ中目#500相当)で目消しを行います。

さらにその後は#800相当のスコッチブライトとウォッシュコンパウンドで目消し&足付け処理&脱脂洗浄を行います。

スコッチでさえ入らない個所はヘラにアシレックスレモンを巻いて当てたり、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。

ちなみに削ってみて判りましたが、今回のキャンディーカラーは2コート仕上げで、ベースコート(濁った赤メタリック)の上に塗ってあるクリアーに直接キャンディーレッドが入った仕様となっています。これだから変色したのかも知れませんね(いやそれにしてもって感じですが)。

 

最初に入荷した時点で脱脂だけしてそのまま塗る!と言うのも勿論可能ですが、色々気にすると足付け処理だけでも一日掛かりの作業となります。

例えばヘッドカバーのサンドブラスト作業で、「当店は塗装の前にサンドブラストも行っています」といった説明でも、それが単に掃除程度の5分程の作業か、もしくは腐食を取ろうと30分間行っている作業とでは仕上りは大きく違います。

ただ説明だけで見ればどちらも同じで、嘘をついている訳でも無いので後で塗装が剥がれてもある意味仕方の無い事だと思います。嫌な話ではありますが、この辺はユーザー側も裏を読まないと痛い目を見るという事ですかね。

この後十分乾燥させて水気を飛ばしたらマスキングを行い、いよいよ本塗りとなります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

メルセデスX124ヘッドカバー結晶塗装承ってます

先日到着しておりましたメルセデスベンツW124のエンジンヘッドカバー&プラグカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

こちらのヘッドカバーは素材がマグネシウム(合金)の為、ある程度年数が経ってくると金属が腐食し、このように塗膜を膨らまして剥がしてしまいます。

小さい粒粒も全て腐食によるもので、こうなると単に剥がして塗り直すだけではどうにもなりませんから、素地調整としてはいつものサンドブラスト屋さんにて強力な直圧ブラストで腐食を根こそぎ削り通して貰い、その後は耐蝕性の高い浸透型エポキシプライマーで再発を防ぎます。

以前知り合いの塗装屋さんからフェラーリのマグネシウムを何度塗っても再発するのでもう参った・・・といった相談を受けましたが、結局こういう事なのです。

ただそれでも今回の部品はまだ程度が良い方です。

今回ご依頼頂いている塗色は、メルセデスベンツ純正色の「マーブルグレー」(カラーコード:7201)に似せた結晶塗装で、まずは既存の色見本帳から該当する色が見つかればそれを参考に結晶塗料を、もし無い場合は一旦STANDOXで配合データから色を作成し、それに似せて結晶塗料を作ります(この場合は別途費用が掛かります)。

このヘッドカバーは裏側も元々塗装が施されていて、これについてもペリペリと剥がれて来ていますから、直圧サンドブラストはこちら側もきっちり行って頂いておりまして、また今回はさらにヘッドカラー裏側にもエポキシプライマーを塗った重防錆(防蝕)仕様とします。

実際に装着してしまえばオイルが付いて腐食は防げますが、今回は装着までに時間が空く事、また当面こちらのお車に乗られるようですのでオイル漏れ等の防止も考えてこちらもご依頼頂きました。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!